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MONO代表・土田英生のブログです

2019年05月06日

Macが自信満々なことに腹が立つ

本来なら今頃は下北沢にいるはずだった。
明日は新宿でマチネの舞台を観て、夕方からは打合せなので本当は移動しておきたかったんだけどね。
しかし相変わらず京都にいる。


朝起きた時「やることがたくさんあるなあ」と、ぼんやりとした憂鬱が私の心には漂っていた。

前回書いたクレジット払い申し込み用紙は未記入のままキッチンのテーブルに置かれ、仕事部屋には未整理の領収書の束があり……。せっかくボールペンを新しく購入したというのに何も済んでいない状態だった。

これではダメだなあと思いつつも、気がつけば必要のないことばかりやっていて夕方になってしまった。洗面所の蛇口磨いてたり。

そこでリストを作った。
やることを書き出し、分刻みで予定時間も記した。

結構頑張ることができ、ほとんどは時間通りに済ませた。あのまま家を出れば新幹線にも間に合っただろう。

しかしなぜ東京に移動できなかったのか?

出かける準備をしていて、Macをカバンにしまおうとした。で、その前にメモリーカードに入っていた写真を移そうと考えたのが間違いだった。

私は全ての写真をMacのアプリで管理している。
昔は「iPhoto」という名前だったが、今はそのものずばり「写真」という名前に変わっている。
半年前にクラッシュした外付けHDDからデータだけ抜き出し、最近、かなりの時間を費やして整理しているところだ。

で、この『写真』が問題なのだ。
iPhoneの写真と同じ機能なのだが、「ピープル」という項目があって、勝手に人を判別して名前をつけてくれたりする。

「iPhoto」の頃はとにかく精度が悪かった。
頻繁にビルの窓を人の顔だと認識したりしていた。

昔、書いたことがあるが、そのおかげで水沼君は世界中に存在することになっていたのだ。
「水沼君は宿っている」

私が使っているMacOSはMojaveなので新しい。
『写真』の機能もかなり向上している。

けれど、この生半可に向上しているところが腹立たしいのだ。
昔は性能が悪いことをMacも自覚していたのか、かなりの部分を手動でさせてくれていた。けれど、今はもう自信満々だ。私の許可なく勝手にやり、間違えても悪びれたそぶりすら見せない。人じゃないものを人だと認識しても、それを手動では外せなくなっている。

これ、問題だよね。
なんとかして欲しい。
もっと使い手の自由を増やしてくれよ。これからのAI時代の悩ましさの末端を味わっている気がする。

まあ、それはいい。
このアプリは「写真」を開いていない時に、つまり使っていない時にバックグラウンドで勝手にコソコソ作業している。人物を認識し、名前をつけて振り分けていく。
なので開いた時に確認してみると、毎回、新たな間違った結果を発見することになるのだ。

今日も新たなミスを見つけ、それを直していたら……時間が経ってしまったのだ。

仕事ができると自信満々な社員のミスで残業させられた気分だ。しかもこいつはいくら言い聞かせても無駄な相手なのだ。

さすがに風景には名前が出ていなかったが、やはり水沼はいろんな場所にいた。
forblog01.png

これはこの前、私がやらせてもらったワークショップの時の集合写真だ。
後ろに水沼が3人もいるではないか。
もちろんこのワークショップに彼は参加していない。

けど、この自信満々のMacはどうしてこんなこともわからないんだろ?
同時に3人っておかしいだろ?

さらに問題は尾方宣久だ。
確認すると尾方の写真がやたら多い。
見てみると……案の定、尾方ではない人がみんな尾方になっている。

例えばこんな感じだ。
スクリーンショット 2019-05-05 5.06.26.png

これは2011年「空と私のあいだ」の舞台写真。
尾方宣久となっているのは高橋明日香だ。
え? 似てるか?

いやいや、こんな間違いはまだ可愛い方だ。
スクリーンショット 2019-05-06 1.02.45.png

これは2017年「裸に勾玉」の時の稽古写真。
尾方宣久になっているのは松原由希子だ。
しかもだ。見たら横に本人がいるではないか。なのにそいつは名称未設定って。

Macよ。もっと謙虚になってくれ。

そして……そのせいで私がまだ京都にいるんだということを理解して欲しい。
posted by 土田英生 at 02:03| 京都 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月04日

持て余す

 東京と京都の二重生活だと色々と困ったことが起きる。
 ゴミ出しもそうだし、郵便物を確認できないのもそうだ。
 
 この前、各所から電話があって色々と支払いができてないと知らされた。
 振込用紙を送りましたのでそれでお支払いくださいなどと言う。
 意味が分からなかった。
 連絡をもらったものに関しては全て自動引き落としにしているからだ。

 考えて……ふと思い当たることがあった。

 私は1月に財布を落とし、クレジットカードなどを再発行してもらった。
 番号も変わってしまったので、これまで落ちていたものが引き落としされなくなっていたんだと思った。
 そうか。
 どうりで残高が減らないと思ってた。
 喜んでたけど、とんだ勘違いだったのだ。
 
 ああ、もう一度、各所にクレジット払いの申し込みをしないといけない。

 私はとてもこうした作業がとても苦手だ。
 「やりたいこと」ならどれだけ面倒な作業でもできるのに「やらなければいけないこと」に対しては全く気力が湧かない。
 だから常に「やりたいこと」に変換させながら物事を進めている。
 インテリア好きになることで掃除も趣味になった。
 だから家の中もキレイなのだ。

 けれど郵便物はカゴにドサっと入ったままだ。
 それがそのまま引き出しの中に入っている。
 
 まずはこの整理から始めなければいけない。
 きっとこの中に、支払い用紙やクレジット払いの申し込み用紙などもあるのだ。

 仕方ないので仕分けしていった。
 けれど何かと気が散る私は、いつものようにどんどんやることが変わっていく。

 作業のおともに美味しいコーヒーが必要だと思い、豆を挽いたらミルの調子が悪かったのでそれを掃除し、ついでにコーヒーメーカーの洗浄もし、やっとコーヒーを飲めたと思った時には自分が本来なぜこうしているのか分からなくなっていた。
 そんなこんなで郵便物の整理だけで夕方までかかった。

 大人になって何を寝ぼけたことをと思われるだろうが、私は人が横にいると結構なんでも頑張れる。
 人の目があると、本来の目的を見失わずに済むからだ。
 まあ、だから劇団も必要なんだろうね。
 一人で書いてたら、きっと書き上げられない。
 

 ここを読んでくれている人はわかっていると思うけど、私は小さい頃からADHDだ。

 小学生の時、大学病院で検査された際には「社会生活を営むのは困難かも知れない」と言われた。
 けれど、なんとかやっているしね。
 締切は遅れがちだけど、仕事に穴を開けたこともないし。
 
 ま、大人になってからも病院で相談した時ははっきりそうだと診断されたけど、自分なりの方法でコントロールしている。

 注意力散漫を直すのではなく、結果だけよければいいと開き直ってからはあまり悩まなくなった。
 許される限りは自分の衝動にしたがって動くようにしている。
 コーヒーメーカーの洗浄だってすればいいのだ。
 我慢すると、郵便物の整理も嫌になってしまうことを分かっている。

 とにかく郵便物の整理が終わった。
 夕方までかかったけれど目処はついた。
 おまけにミルもコーヒーメーカーもピッカピカだしね。

 普通なら、このままクレジットの申し込み用紙を書くべきだ。

 けれど、私にはそれは無理だ。

 気分転換に出かけようと思った。
 未払いのものだけは支払い用紙を使ってとりあえず払わないといけないし。
 ついでに美味しいものを食べ、ちょっとしたものを買い、家に帰ってきたら申し込み用紙を書けばいい。

 いい。
 上手に自分をコントロールしているな。

 出かける為に着替えようと思って寝室に入った。
 と、無性に眠気が襲ってきた。
 ちょっとだけベッドに横たわった。
 
 ……。

 あれ?
 起きたとき、ここがどこで、今は何日の何時で、一体どうしてベッドで寝ているのか分からなかった。
 自分が何者かすら把握できないくらいだ。

 窓の外も暗い。
 時計を見ると夜の10時半。

 5時間半も眠っていたらしい……。
 
 買い物に出かける気力はもうない。
 だいたい、もう閉まっているしね。
 せっかくカレー食べようと思ってたのに。

 仕方ないのでローソンで支払いだけ済ませ、食べ物も買ってきた。
 けど、ここですでにもう嫌になっていた。
 
 申し込み用紙を書かなければと思うが、とてつもなく面倒臭い。
 書けば20分で終わることだ。

 私はまた自分を動かす方法を考えてみた。
 お気に入りのボールペンを使って、なるべく丁寧に書いてみよう。
 いつもこうして何かしらの楽しみを無理やり作って自分を前に進めるのだ。
 自分の取り扱いの知恵だ。
 いい。
 やる気になった。

 ふふふ。
 ペンケースを開いてみる、

 ん?……あのボールペンがない。

 そこから1時間はボールペン探し。
 どれだけ探しても出てこない。
 東京に置いてきたのだろうか?
 しかし、それを確認するすべはない。

 私は頻繁に物を無くすくせに、一度気になると何も手につかなくなる。
 簡単に言ってしまうとパニックになる。
 ま、これも同じだよね。
 
 ああ、天は私にどれだけ試練を与えれば気が済むのか?
 と、八甲田山のような気分になったけれど、考えたらクレジット払いの申し込み用紙を書くだけのことだった。

 こういう場合の処方箋もわかっている。
 すぐにamazonで同じペンを注文した。
 東京にあるかもしれないし、安いものでもない。
 常識的に考えればもったいないけど、こうしないと自分の中で終わらない。
 6日に確認するまでボールペンを探し続けることを知っているからだ。
 
 いやあ、まあ、けど、本当に自分自身を持て余すね。

 だいたい、今、これを書いているけれど、まだ申し込み用紙は書いてないし。

 今からやるんだもんね。
 なにか新しい楽しみを作らないと。
posted by 土田英生 at 04:20| 長野 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月27日

迷宮入り

こんなことを書いている暇はあるのかと自問しているけど、この前、「更新する」と宣言したので少しでも書こう。
今やっている仕事のことは……改めて書く。

今日中に脚本を書き上げる。
「どうせ終わらないんだよ」と頭の中では不愉快な声が響いているけれど、終わらせる意志だけは揺るがず持っていよう。
毎回、どっかで書き上がる瞬間は来てるんだし。
終わる終わる終わる!

長い間やっていると自分の中でパターンが出来上がる。
いい面もあるけど、「結局はこうなるだけだし」という悲観的な考えも定着したりする。
けれど、私はそれに関しては「狼少年」でいいんだと思う。前向きな気持ちでいたらいい。

これまでだってそうだった。

20代の後半、アルバイトも続かず、常にお金がなかった。劇団の公演は年2回やっていたけれど、お客さんが増える訳でもなく赤字が積み重なって行くばかりだった。持ち出しばかりで借金がかさみ、かといって具体的な展望があるわけでもなかった。

事あるごとに親から「いい加減に諦めたら」と言われていて、その度に「来年にはちょっと変わりそうなんだよね」と全く根拠のない答えを繰り返していたのを覚えている。

よくあんな状態で希望を持ち続けられていたなと驚く。

電気はもちろん、電話やガスも止まってたし、家賃を9ヶ月払わずに、大家さんからも「占い師のところに連れて行ってあげる。それでいい占いが出ないなら諦めなさい」と怒られたこともある。

話はそれるけど……あの大家さんは素晴らしくいい人だったよね。本来なら占い師がとか言ってる場合じゃないのにね。

東京に一ヶ月滞在して猛烈に肉体労働をして50万円稼ぎ、たまっていた家賃を払った時は『祝』とかかれたビールが1ケース届いたりしたしね。本当に懐の大きな人だった。けど、なんの祝いだろ?

あのアパートは私のような人ばかり住んでいた。

隣のバンドマンとはよく話しをしていたけど、彼も家賃たまってるって言ってたしね。まあ、彼はきちんと見切りをつけたけど。ある時、いきなり「俺は諦める。お前は頑張れ」と言って彼は田舎に帰って行った。彼が失恋した時、一晩中自作の曲を歌ってたことがあり、壁越しに聞きながら……売れないだろうなとは思ってたけどね。用事があるときはドアにメモを挟んで行くんだけど、いつも「MR.隣人」と書かれていて、そのセンスもちょっとやばいなあとは思ってたし。

とにかく、あの大家さんは仏だった。

自分の話に戻すと、私は隣のバンドマンよりひどかった。さすがに彼は2ヶ月払ってないくらいだったと思う。こっちは9ヶ月だからね。何かある度に母親に電話をしてお金を借りてた。
劇作家協会ができた時も入会金が払えずに母親に頼よった。けど、自分のキャッシュカードで振り込んでしまったらしく、

「どうしよう? お母さんが劇作家協会に入っちゃったがね」と連絡があった。

そうなのだ。息子よりも先に母親が入会してしまったのだ。もちろん、後日、事務局に連絡をして私の名前にしてもらったけど。

とにかく全く先は見えず、常にモヤモヤした毎日だった。いつそこから抜け出したんだろ?

「どこからやっていけるようになったんですか」と聞かれるけど、私にもはっきりとは覚えがない。「そういえば半年くらいアルバイトしてないな」と思ったことは鮮明に覚えている。

それからは今までなんとかやらせてもらっている。


これから先だってどうなるかわからないし、もちろん私にも将来の不安は満載だけど、大事なことは自分が今やりたいことをやり続けることだなと思う。

だから今は脚本を書かないといけない。
やっぱりここを更新している場合じゃないのだ。
やる。
ちゃんとやる。
ま、だけど休憩は必要だしね。

くだらないことを書いて終わろう。

最近は休憩の時にパソコンの中を整理している。
新しいMacを買ったのを機に、ごちゃごちゃだった書類や写真をちゃんとしようと思ったのだ。

半年くらい前に外付けのHDDがクラッシュして、その時にほとんどのデータが飛んだ。アプリを使って材料だけは抜き出したけど、もう何がなんだかわからない状態だった。写真の日付なんかも変わってしまい、MONOの昔の写真などが「2040年」になってたり、一昨年の公演写真が「1970年」になってたりする。月日だけあってたり、中には全くデータの壊れていない写真も混ざっている。

で、暇を見つけてはそれを整理しているのだ。
グーグルカレンダーでスケジュール管理しているので、それを参考にしながら「あ、この写真はこの時のものだ」など日付を正す。面倒な作業だ。


「2096年」の日付がついたこんな写真があった。

IMG_2542.jpg


写っているのは私と七味まゆ味、高橋明日香に大村わたる。

かすかに記憶がある。
アゴラ劇場に芝居を観に行った時だ。

この写真を七味さんに送って「覚えてる?」と聞いてみた。
すると2017年4月ですよ、という答えが返ってきた。

写真アプリを開き、2017年4月のところを見ている。
と、そこにはこんな写真があった。

IMG_0028.jpg


思い出してきた。
大村わたるが出ている舞台を観に行き、そのあと近くのインド料理屋さんでご飯を食べた。
記憶が蘇ってくる。
最初、三人でカレーを食べていて、後から片付けを終えたわたるが合流してきたんだ。
このツーショットはわたるが来る前に私が撮ったんだね、きっと。

ということは、さっきの写真はこの後に続くんだな。
駒場東大前の駅だ。

おおお。
辻褄があった。
そしてこのストーリーは完結を迎える寸前だった。
なぜなら、その後にはこんな写真があったからだ。

IMG_2544.jpeg


駒場東大前から下北沢まで一緒に井の頭線に乗ったんだな。

写真では電車に七味さんと大村わたるが乗っている。
ドアが閉まっているので、どう考えても私は乗っていない。

バイバイと言いながらホームから写真を撮ったんだと思う。
ああ、すっきりした。

いや、いやいやいや。

私を推理を迷宮に導いたのは、その後に続いて見つかった写真だ。

CANON_Canon EOS Kiss X7_750707616-750711062168945.jpg


大村わたる。

背景は私がいる下北沢の事務所だ。
そして時間は深夜0時過ぎになっている。

……どういうことだろう?
わかれたはずの彼がなぜいるんだろう?

彼は後で戻って来たとでもいうのだろうか?

そろそろ休憩は終わりだ。
この問題はまた考えよう。
posted by 土田英生 at 06:25| 兵庫 ☔| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする