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MONO代表・土田英生のブログです

2018年01月09日

初逃避

 締切のある仕事をしている人なら分かってくれると思うが……ああ、ああ、本当に嫌だ。
 どうしてだろうか? 
 好きなことを仕事にしているのにね。
 書いている間は苦しくて仕方ないので、すぐに休憩を挟み、なんとか理由をつけて取りかかるのを回避しようと試みる。無意味に部屋掃除をしたり、お風呂に長く入ってみたり、そして……更新する必要のないブログを書いたり。
 
 ああ、今年に入って初めての大胆な逃避活動だ。
 初逃避だ。

 もちろんこのブログの前にありとあらゆる逃避は試みた。

 昨日の夜中、トイレがコポコポいう気がした。
 どこかで排水が詰まりかけているのかも知れない。
 だったら「ラバーカップ」を買わないとと考えた。
 スポスポするやつ。

 いや、実際はそんなものを買う必要はない気がするのだが、逃避活動の一環だったんだろうね。
 で、いつものようにAmazon。

 今日の昼間、仕事をしながら、あのスポスポがいつ届くのかが気になった。
 Amazonのサイトから配送状況を見る。

 運送会社はヤマト運輸だ。クロネコだね。
 追跡番号が分かったので、クロネコのページに行ってみた。

 と、私は知らなかったのだが、LINEと連携して会話形式で日時変更や配送日時の確認が出来ると書いてある。これは、これはやらなければ。

 脚本から逃げる言い訳が見つかった。

 早速、登録をしてみる。
 そしてLINEを開いた。
 ヤマト運輸とお友達になった。

 すると。

 『ご用件をどうぞ。「いつ届く?」「日時変更」など話しかけてみてください』
 
 と、コメントが来る。

 え? 
 いきなり、いきなり話しかけろって言われても……。
 友達になったばっかりだし。
 そんな積極的なの?
 なんと返そうか悩んだ。
 そして……「あの」と書いたところで間違えて送信してしまった。

 するとまたすぐに、

『「いつ届く?」「日時変更」「コンビニ受け取りにしたい」など、知りたい情報を入力してみてください』

 というコメント。
 グイグイ来るね。

 なるほど。AIで自動返信されるらしい。
 けど、どんな言葉なら認識されるのかが分からない。
 「いつ届く?」は例文にもなっているので大丈夫なんだどうけど、そんな失礼なことはできない。
 だって友達追加したばっかりだよ。

 もちろん時間指定はしたいんだけどさ。

 迷った挙句、追跡番号を書いてみた。
 そして『明日、届く時間が知りたいです』と、送ってみた。

 一瞬で返信が来た。

『お問い合わせの結果は以下の通りです』
 
 おおおお。
 私の荷物の情報が出ている。通じた!
 9日に到着だと書いてある。
 ただ、時間は載っていない。時間が指定したいのだ。

 すると……すぐに『お届け日時を指定されますか?』というコメントが来た。

 そうなのだ。それが私の希望だ。
 分かってくれてるねえ。
 もしかしたら、お前とはうまくやっていけるかも。
 
 え? だけど、どう返信したら……?
 「はい」でいいのか、それとも日時だけを書いた方がいいのか?

 失礼はいけない。

 「その方がありがたいです」と返信してみた。

 と……。
 
『「いつ届く?」「日時変更」「コンビニ受け取りにしたい」など、知りたい情報を入力してみてください』 
 
 ……元に戻ってしまった。
 こいつはどうやら、キビのわからない相手らしい。
 お前とは恋愛はできない。

 だったら……こっちも、こっちも、事務的にやってやる。
 と、決意したのにも関わらず、「いつ届きますか」とやや丁寧になってしまう。
 
 するとまたさっきと同じ情報が出ててから、

『お届け日時を指定されますか?』

 なるほど。そこに戻ったんだね。
 もうお前が恋の駆け引きをするつもりないということは分かった。
 だったらだ、気を使ってはいけない。
 9日午前中とだけ書けばいい。
 相手はAIだ。
 丁寧さは必要ないってことだもんね。

 と……思ったが、「9日午前中だとありがたいです」と送ってしまった。

『お届け日時を指定されますか?』

 ……「ありがたいです」が邪魔らしい。
 ああ、もう!
 
 こうなったら「時間指定」とだけ送ろう。
 もう、もうお前には金輪際気遣いしないのだ。
 多少、傷ついても……もう、それは、俺のせいじゃないからな。

 「時間の指定したい」

 という、カタコトな感じの中途半端な文章になってしまった。
 
 すると……。

『❗変更前の最終確認です❗
【伝票番号】 ×××××××
【お届け希望日】1月9日(火)
【お届け希望時間】午前中

お届け希望日時はこちらでよろしいですか?
よろしければ「はい」、訂正が必要な場合には「いいえ」を入力してください』


 と、いう返信が来た。
 やった!
 
 しかも、今度は「はい/いいえ」と入力しろと書いてくれている。

 迷わず「はい」と送った。
 
『お届け日時の変更が完了しました
【お届け希望日時】1月9日(火)午前中
お届け前に変更いただきありがとうございました』


 うまく行った!
 私は喜んで「よろしくお願いします」と返信した。
 
 と……。

『「いつ届く?」「日時変更」「コンビニ受け取りにしたい」など、知りたい情報を入力してみてください』 

 という返信が来た。
 やっぱりこいつとは恋はできない。

 ……仕事に戻ろう。
 もう逃避は終わりだ。
posted by 土田英生 at 06:21| 京都 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月07日

休憩

 今日の夜からはドラマに取り掛かると決めている。

 だから今はまだ「隣の芝生も。」を書いている。
 で、止まった。
 ……また最初に戻ってしまった。

 どうもオープニングがうまくいかない。
 頭のシーンが面白くないと絶対にダメなんだよね。
 ジェットコースターと同じで、最初に高さがないと勢いが出ないのだ。

 人物がうまくはまって来てないんだよなあ。

 登場人物は10人。
 私はチョイ役は作らないということを肝に銘じている。だから全員をちゃんと物語に絡ませる。

 この考え方になったのは完全につかさんの影響だと思う。エッセイを読み過ぎたせいだ。「傷つくことだけ上手になって」はボロボロになって三回も買ったし。
 
 一時期は7人の芝居ばかりを書いていた。
 現在のメンバー5人+2人の女優。その13年間は客演なしだった。
 だからその人物構成に慣れちゃったんだよね。
 けれど、最近は増えてきた。
 前回の「ハテノウタ」は9人。「裸に勾玉」9人。「ぶた草の庭」10人。
 そうだそうだ。「ぶた草の庭」と同じ人数だしね。
 全く問題ない。

 もう一つ難しいのは話が二つあることだ。
 なんで、こんな設定にしたんだろう?……って、自分で決めたんだけどね。

 毎回、ちょっと無理だと思うことに挑戦することにしている。
 最近で最も難しかったのは「裸に勾玉」での上代語をベースにした台詞だった。あれは辛かったねえ。パソコンでも変換してくれないし。「アーのそれのすること、まことつらいんたよ」とか書きながら、途中で訳がわからなくなった。

 今回もおかしな方言を使って書いている。
 新しく作っているんだけど、これも厄介なんだよね。
 いつも使う言葉にしようかなあ。エセ名古屋弁的なやつ。「きゅうりの花」「錦鯉」「相対的浮世絵」、あとは「ぶた草の庭」でもガンジ人の方言として使った。
 あれなら、わち、慣れとるですぐに書けるで。

 いやいや、挑戦挑戦。

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posted by 土田英生 at 10:53| 京都 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月06日

チケット先行発売

 MONO『隣の芝生も。』
 今日の10時からweb予約の先行発売。
 こちらに移動してもらえれば大丈夫だと思います。
         ↓
  MONO公演情報ページ

 皆様、よろしくお願いします!
 
 まあ、普段は先行発売のことまでは、ここには書かないんだけど。
 これもやる気の表れだ。
 
 と、言いながら……この前、今回の公演としては初めての取材をしてもらったのだが……久しぶりにやってしまった。取材は15時から烏丸のカフェで受けることになっていた。しかし、ベッドで電話に出て「はい、土田です」と陽気な声を出した時はすでに15時だった。
 ベッドを飛び出し慌てて着替えた。
 タクシーを呼ぼうとしたが混んでいたので、電車で向かった。
 結局、45分の遅刻。
 記者さんと共にカメラマンの人も来ている。
 ああ、申し訳ない。

 そして……写真を撮ってもらうにあたって、大きな問題があった。
 慌てて出てきたので、ヒゲも剃っていないのだ。
 私はヒゲが伸びるとテンションが下がる。
 アンパンマンの顔がふやけるのと同じだ。「ああ、ヒゲが伸びて力が出ない〜」という感じになってしまうのだ。私の近くにはジャムおじさんもいないし……。
 もうだめだ。
 けれど制作のジャム垣脇が同席していた。
 頼んで電気カミソリを買ってきてもらった。
 危なかった。間一髪でヒゲを剃り、無事に取材は終わった。
 
 取材のあとは舞台美術の打合せ。
 今回の作品は少しだけややこしいのだ。
 柴田くんと一緒に悩む。
 
 台本も1歩進んでは2歩下がるという感じだ。
 だめだな。
 これだと着実に後ろに行ってる。
 3歩進んで2歩下がる……いやいや、そこまでも行ってない。3歩進んで3歩下がる、いや、これだと全く書けていないことになってしまう。そんなことはない。最初のシーンは出来てきている。
 面白くなる、いや、する。

IMG_0504.jpg


  “私以外は幸せそうだ”

 チラシの表に書かれているコピーだ。
 やや哀しい響きだけど、コメディ色はいつもより出そうと決めている。
 
 ただ……そろそろドラマの脚本にも戻らないといけないんだよね。
 9日までに書き上げて、10日には打合せだし。
 10日からの滞在でドラマを一旦終わらせて、京都に戻って稽古の準備だ。

 うあ、全然時間がない。

 だけど焦らずやって行くしかないね。

 大事なことは「面白いものを創りたい」というモチベーションだけだし。
 他からの評価とかではなく、自分がイメージしたものを創る。
 100パーセント実現したら絶対に面白いものになるんだし。
 それで観客が面白くないと言うなら私に才能がないだけだ。仕方ないから諦めよう。
 とにかく自分で納得したものにしなければいけない。
 
 やればやっただけ変わるのだ。
 
 暇を見つけては腕立て伏せをしている話は書いた。
 まだやっている。
 2週間くらいになるんだろうか。
 ……明らかに筋肉がついてきた。見た目が違っている。
 これだって別に目的はない。
 何かが変わっていくことが楽しいだけだ。
 
 正月に父親と喋っていた時だ。
 「ギターをちゃんとやろうかなと思って」と言い出した。

 「もちろん今からやってどうなれる訳でもないけど、やること自体が楽しいしな」

 と、父は付け加えた。

 全くだ。
 終わりなんてないしね。 
posted by 土田英生 at 07:56| 京都 ☁| 告知 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする