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MONO代表・土田英生のブログです

2014年02月09日

ラストスパート。

 子供時代の私はとても諦めがよかった。
 いや、本当は欲望のかたまりで、親などに対しては聞き分けの悪い子供だったが、外に出るととても遠慮深かった。さらには気が小さかったので、勝負事が苦手だった。
 頑張ればいい勝負ができるという時でも、負けたときの悔しさを想像し、それならばと、先に諦めてしまうようなところがあった。

 高校一年のマラソン大会を思い出す。
 五百人近くで走った。
 私は途中まで、上位二十位くらいに入っていた。
 苦しかった。それでもラスト1キロくらいまでその順番をキープしていた。
 皆が段々とスパートをかける。
 私も必死でついていく。
 後から追い上げて来るヤツもいる。私は彼と抜きつ抜かれつという感じで頑張っていた。
 ゴールである学校が見えてきた。
 校舎の窓から女子が応援している。私は張り切った。
 しかしだ。結局、そいつに抜かれて離された。と、途端に糸が切れた。
 凄い勢いでドンドンと抜かれていく。
 グランドに入った。残りは200メートル。
 まあ、多少抜かれても、そこそこの順位だしいいやと思った。
 すると、そこから更に大勢に抜かれた。
 ……結果は50位くらいだったと思う。まあ、悪い順位ではない。周りからも「ツッチャン早いね」と褒められた。しかし、私の気分は沈んだままだった。
 順位でもなく、抜かれたことでもなく……諦めたことに対する自己嫌悪。
 自己防衛して、精一杯やらない自分。

 芝居の本番前になると、いつもあのマラソンを思い出す。
 このまま行ったらこれくらいにはなるからいいや、などと思ったらきっとそこで終わる。
 だから諦めないように踏ん張る。

mono nozikiana.jpg
 
 「のぞき穴、哀愁」。→
 残りの稽古は4日。
 このまま形を固めるにはまだ早い。
 ギリギリまで粘ろう。抜かれることを考えずに。
 
 上演時間は1時間半ちょっと。時間は狙い通りだ。
 後は芝居の角を取りながら、逆に重要な部分を粒立てて行く。
 
 それにしても、今回は様々な人が稽古見学にやってくる。
 私はこっそりその人たちの反応を窺う。それによって、客観的な視点を獲得できるからだ。
 今日はiakuの劇作家、横山拓也君が来た。

IMG_2854.jpg
 
 写真は左から金替君、松永渚さん、横山君、私、高橋明日香さん。
 尾方君が写っていないが、MONO特別企画『空と私のあいだ』で一緒だったメンバーだ。
 横山君と私は共同台本、金替君、松永さんと高橋さんは出演者だった。
 
 いい芝居にしないとね。
 ラストスパート、諦めずに走ろっと。
posted by 土田英生 at 03:09| 京都 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする