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MONO代表・土田英生のブログです

2014年08月04日

そういうこと。

 なんだか気分が上向かず、このままじゃダメだと思っていた時に深津君の訃報。
 とどめだった。
 もうドヨーンだった。
 世間では「土曜の丑」で鰻を食べていたかも知れないが、こっちは「ドヨーンの私」で食欲もなかった。
 仕事も手につかず、月末が締切りだったというのに……部屋に座り込んだまま、何もせずに時間が過ぎた。
 結局……「延ばしてください」という謝りの連絡を入れた。

 関西に戻ってお通夜に参列した。
 色んなことを考えたが、それはまだうまく言葉にならない。
 ただ、一つだけ思ったことは、「私は生きてるけどね」ということだ。
 
 痩せたので、少し前に喪服を新調していた。
 まさかこんなに早く着るとは思っていなかった。
 ただ、出かけようと思って黒いベルトを締めたとき……どうやっても穴が合わない。
 ベルトを買うのを忘れていた。
 レザークラフトの道具が役に立った。
 離れた場所に穴をあけた。これで大丈夫だ。
 ……しかし、なにしてるんだろうという気分になる。
 知り合いの通夜に向かうのに、ベルトに穴を開けている。
 
 生きているなんて、そんなことだ。

 通夜では懐かしい知り合いの顔も見た。
 私も深津君も伊丹AI・HALLで高校生たちと芝居を創ったりした。
 だから共通の知り合いも多い。
 すっかり大人になり、泣きはらした目をした彼女達とも再会した。

 ……そういうことだ。

 今日、東京に戻った。
 色々考えないと言ったら嘘になる。
 しかし、それでもなくなった腕時計を探したり、メガネを割ってしまって「おおお」と声を出したり、小指を机の脚にぶつけて飛び跳ねたりしている。

 自慢ではないが私は振り幅が大きい。
 人の前で見せるハイテンションと、一人の時のローテンションの落差には自信がある。
 いつか就職活動をすることがあれば、履歴書の特技の欄に書こうと思う。
 台本などを書いていても大騒ぎする。
 自分の書いた台詞でケラケラ笑っていた三十分後には、とてつもなく沈んでいる。
 とある医者が私に言った。「あなたは常にね、アクセルとブレーキを同時に踏んでるんですよ」
 
 しかし、まあ、暗かろうか明るかろうが、私はこうしてこれを書いている。
 そういうことなのだ。
posted by 土田英生 at 02:18| 東京 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月05日

脚本ダイエット

 昨日から書き続けていた。さすがに疲れた。
 肩も背中もガチガチだし、目も疲れた。
 ……ちょっと休憩だ。
 いや、休憩にこれを書いていたら疲れは取れないと思うが、ここには愚痴がかけるので精神衛生にいい。

 ……しかしだ。
 この前、知り合いから言われた。

「お前のブログ、愚痴ばっかりだし……特に最近は暗いよ」

 だって……だって……。
 個人的にも辛いことがあったし、ニュースを見てても気が滅入るばかりだし、そのニュースすら信用できないし、元々私は悩み性だし、明るい要素などどこにもないのだ。
 しかし、ただでさえ『愚痴ブログ』とからかわれている。
 このままではいけない。
 『前向きブログ』に変えてやる。
 こうなったらここには明るいことしか書かない。
 
 それにしても……もうもう、猛烈にまずい状況だ。
 先月末に終えるつもりだった原稿が終わらず、別の締切りも迫っている。
 自分の気分もあってなかなか捗らない。この先のことを考えると真っ暗な気分になる。

 ……おいおい、いきなり愚痴になってしまった。
 どうしよう?
 そうか。明るく愚痴を書けばいいのか。
 
 嬉しいことに猛烈にまずい状況だ。わーい。
 だから、昨日からは有り難いことに一歩も外に出ず、とにかく部屋にこもってやっほーいと書き続けている。
 だけど、ハハハハ、終わらないんだよね。ああ、幸せだ。

 ……無理だ。こんな調子では書けない。
 やっぱり内容と文体はリンクするのだ。

 楽しいことはなんかないだろうか?
 今の私を幸せにするものはレザークラフトだ。しかし東京には道具を持ってきてないので何もつくれない。いや、大体、つくっている時間はない。
 そうだ。
 関西に帰っている間につくったものの話を書こう。
 
 二十代の頃、革のカバンが欲しかった。
 しかし、買うお金がない。
 三十になり、やっと仕事をさせてもらえるようになった時、革のカバンを買った。
 店の人が「いつでも修理しますから、長く使ってくださいね」というので、私は「あのね、これ一生使いますよ」と言った。
 毎日それを持って出かけた。
 五年もするとボロボロになった。修理に出さないとと思いながら……新しいカバンを買った。
 それからカバンはいくつも変わった。
 部屋にカバンがあふれていたので、使わないものを処分しようと思った。
 その中にあのカバンがあった。

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 ……これは捨てられない。想い出の品なのだ。
 けど、底も破れていて使えない。修理に出すか?
 いやあ、もうこれは使わないだろう。
 そこで気づいた。
 私はなんの為にレザークラフトを始めたのか。
 いや、実は目的はない。
 そこに革があるから、というような哲学もない。
 ただ、せっかく道具があるのなら、このカバンを解体して、その革を使ってなにかをつくればいいのだ。
 で、大田王の本番中に家に帰ってからせっせとつくった。

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 ランドセル型のワンショルダーにした。
 型紙もなく、適当に思いつきでつくったので、おかしな場所に穴があいていたりするが、それもご愛嬌だ。
 小さくなったが、一応、B5サイズのノートなどは入る。
 しかも、中には様々な革グッズが収納できる。

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 財布などは自作ではないが、他は合間を縫ってちょこちょこ創作したものだ。
 リップケース、フリスクケース、ヘッドフォン入れ、充電器ケース、ペンケース、タバコケース、名刺入れ。
 来年あたり「革男子」がブレイクすることを期待している。そしたらきっと私は人気者だ。
 
 気分が少し明るくなった。
 明るくなったついでに宣伝しよう。
 
 「俳優育成講座」は長久手会場だけまだ募集中です!→
 これは20代の俳優100人と出会い、これから一緒に創作ができる人を見つけようという企画だ。
 ただ、問題がある。
 先日、広島、北九州、伊丹の締切りを終えた。
 広島と北九州が定員に足りなかった。特に広島はとても少ない。
 しかし、どの会場も同じ基準で選考させてもらおうと思っているので、実際はもっと少なくなる可能性がある。
「土田英生・20代の俳優 八十何人かと出会う」になってしまう。
 仕方ないね。
 それでも、面白そうな人がたくさんいた。
 
 あと……。

 8月9日から【千葉雅子×土田英生 舞台制作事業】『姐さん女房の裏切り』の前売りが開始されます。
 去年、東京だけでやった作品を、改訂して全国5箇所で上演する。
 →

 元々書き直すつもりだったが、一つだけ懸念がある。
 私が痩せてしまったことだ。
 ずっと部屋にこもっている設定だったので小肥りがよかったのだ。
 しかし、その為に元に戻るのも悔しい。
 だからこもっているからこそ、必死で身体を鍛えているという風に設定を変えることにした。無駄に筋トレしているシーンなどを加える。
 これで今度は太れなくなった。
 太ってしまえば、上演できなくなるのだ。
 「ワンサイズ小さいお気に入りの服を買い、それを楽しみに痩せる」というダイエットがあるが、それと同じだ。筋トレシーンを面白く書いて、それをやるのを楽しみにすれば戻らなくて済む。
 おお、これはいい。
 脚本ダイエットだ。
 自分で書いて出演する人ならできる。痩せた役を書き、それまでに痩せればいい。
 いや、ダメだね。
 しかも、ダイエットで検索してここにヒットしたりしたら、なんのこっちゃだ。
 
 そんなこんなで……仕事に戻ろう。
 しかしお腹が空いた。
 まずい。先に筋トレシーンを書くか?
 いやいや、締切り順にやっていこう。
posted by 土田英生 at 19:59| 東京 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月06日

姐さん女房の裏切り

 少し内容に触れているところもありますが……。
 前売り直前の宣伝動画です。
 詳しくはサイトでご確認下さい→



 
posted by 土田英生 at 00:15| 東京 ☀| 告知 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月07日

性格は運命とかなんとか。

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 どうして海の写真なのかは分からない。
 きっと、文章に海は出てこない。
 写真と本文は関係ありません、だ。

 ここのところ猛烈に書いた。
 気分が暗いとか言ってられない状況になって、無理矢理スイッチを入れた。
 しかし、まだまだ道のりは遠い。
 一昨日が締切りだったが終わらなかった。
 いや、本当の締切りは7月末だったのだ。5日間延ばしてもらったのだ。
 なのに……終わらなかった。
 編集の方に連絡をして、一度会うことになった。
 これまで書いた原稿を送り、アドバイスをもらう為、一日おいて今日話し合いをした。
 話すことでとてもクリアになった。
 指摘をもらって気づくことも多かったし、自分で話していて全く違うことに気づいたりもする。
 やっぱり人と話すことは大事だね。頭が整理できるようだ。
 
 だから昨日は他のものを書いた。
 色々と考えなければいけない。来年の舞台の内容やキャストも決めないといけない。
 細かい原稿もある。俳優講座もある。11日からはさらに新しい脚本の仕事も始まる。
 身体は全然大丈夫だと思うが、気持ちが持つかどうかが心配だ。

 部屋にこもって書き続けながら、それでも毎日、夕方になると誰かしらと会って話した。

 人からの相談。
 私は人の相談などに乗りながら、そのことで自分を支える傾向がある。
 相手が自分よりも若いことが多いので、ついつい、こうしろああしろと言ってしまうが、きっとみんな、話すことで整理しているのだ。
 なるべく黙って聞かないとダメだ、といつも一人になって反省する。
 
 性格はなかなか変わらない。

 しかし、考え方や行動は変えられる。
 マザーテレサも「性格は運命になる」とかなんとか言っているし、芥川龍之介もそんなことを書いている。
 ちゃんと知らないので、本来の意味と違うかも知れないけど、「性格が運命につながる」というのは本当にそうだと思う。昔、大大先輩劇作家であり、亡くなった井上ひさしさんも「性格は運命なんです」と、どこかで書いていたのを読んだことがある。
 
 私なりに言葉を変えると「考え方が人生を決める」のだと思う。
 考え方、つまり物事に対する受け止め方や出し方で、展開は変わって行く。
 うまくいかない人、うまくいく人、それは才能や運の違いではなく、考え方の違いなのだ。

 人間は育つ過程である考え方のパターンができる。
 それが好き嫌いや、自分の基準になって行く。
 そして、それを自分だと思い込んでしまう。

 例えば押しつけの強い親に無理矢理ピーマンを食べさせられた子供は、ピーマンが嫌いになったりする。
 思春期を過ぎると「私はピーマンが嫌いなのだ」と自覚をし、人にも「私はピーマン嫌いなんです」と話したりする。どんどん思い込みは完璧なものになる。もう実際のピーマンの味など関係ない。誰がどう勧めようが、嫌いなものは嫌いだとしか思えない。
 これは極端な例だが、親との問題を意識化して解決すると、急にピーマンの味に気づいたりする。美味しいと思ったりする。味覚が変わったわけではないのだ。変わったのは受け取り方だ。

 ピーマンが嫌いなだけで人生が変わるとは思えないけれど、これが対人関係であったり、社会との切り結び方だったりすると、生き方そのものが変わる。

 俳優講座の応募用紙などを読んでいると、どうしてこんな文章を書いてくるのだろうという人がいる。
 それは文章力の問題ではないのだ。
 本人はよかれと思って書いているはずなのに、どう読んでも通せない。
 それはきっとピーマンのせいだ。
 いや、正確にいえば、ピーマンが嫌いだと思い込むのと同じように、こうすればいいはずだという像がズレてしまっているのだ。
 だからオーディションに通る人は他の選考にも通るし、通らない人は、落ち続けたりする。
 これは運でもなんでもない。ちろん、完璧な実力があれば別だが、社会や他者との距離の計り方なんだと思う。
 
 だけど難しいんだよねえ。
 相談に乗っても、こっちは「ピーマンって美味しいよ」としか言えなかったりする。
 「いや、まずいです」で終わってしまう。
 私自身もそうだ。
 他人のことだとズレが分かるのに、自分のズレは認められない。
 私だってかなりズレていると思うけどね。 
 じゃなかったら、こんなに浮いたり沈んだりしないはずだし。
 
 うん……人から言われたことを素直に聞こう。
 やっぱり、今日、アドバイスをもらってよかった。
posted by 土田英生 at 23:33| 東京 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月09日

川崎タカオさんに無意味な確認をした

 今、書いている物語の中に、仕事がイラストレーターだという男が出てくる。
 で、仕事のことを聞きたいと思い、川崎タカオさんに電話した。
 川崎さんと出会ったのは私が関西版ぴあで「自分好き」というコラムを連載していた時だ。
 毎回私の文章に合わせて愉快なイラストを描いてもらった。

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 その時の連載はまとめて『自家中毒』というタイトルで出版してもらったのだが、その表紙絵を描いてくれたのも川崎さんだ。

 ちなみにこの本はもうない。
 Amazonなどでは中古品などが出ている。
 前に見たときは「1円から」となっていた。
 思い出した。どうして見たのかというと、知り合いと喋っていたらその人が私に言ったのだ。

「土田さん、エッセイとか出して下さいよ。出たら私、絶対に買いますよ」

 フフフ。
 実はあるんだよ。
 私はここぞとばかりにこの本を宣伝した。すると、その場で彼女はネットを開いて調べ始めた。

「あ、あった。1円からですよ」 

 彼女は嬉しそうな声を出す。

「だったら買ってくださいよ。1円なんだし」

 と、いう私に対して、彼女は……どういうわけだが、途端に表情を曇らせた。そして残念そうに言った。

「でも……配送料が250円くらいかかりますし」

 おいおい、本が出たら買うと言っていたではないか。人とはそういうものだと知った。
 ちなみに今見てみたら『自家中毒』は中古品が172円からになっている。もちろん配送料もかかる。257円かかるらしい。
 ……しかし、なんだこれは。一番高いのは……15,430円になっている。
 誰が買うというのか。間違えて買ってくれたらラッキーということなのか。しかも+配送料が257円かかる。
 
 話がすっかりそれた。川崎タカオさんのことだった。
 
 MONOでは『地獄でございます』『少しはみ出て殴られた』『のぞき穴、哀愁』の公演チラシを描いてもらった。MONO結成20周年の記念の本にもイラストを描いてもらっている。
 彼とはなんだか羞恥心の方向に共通する部分があるので、私は勝手に合うと思っている。
 色々想像して、勝手に悩んだりするところも似ている。
 
 で、色んな質問をした後、私は聞いた。

「これまで何度も川崎君に私の似顔絵描いてもらってるんだけど、あれ、アイコンとして使わせてもらえないかなあ」と聞いてみた。
 そうなのだ。
 痩せたのでツイッターなどのアイコン写真を変えたばかりなのだが、友達から変だと言われたので再び変更しようと思っていたのだ。
 電話で許可をもらい、早速これまで描いてもらった私のイラストを見てみた。
 ……アイコンになりそうなものはなかった。
 怖い顔をしていたり全裸だったり……。
 前回の『のぞき穴、哀愁』は笑顔なのだが……穴を覗いているので下が切れている。
 だったら、なんで許可を取ったのか。
 ちゃんと確認してから聞けばよかった。
 これで別のアイコンにしたら「あれ、あいつ聞いてきたくせに使わない」と思われるんじゃないかと気になる。
 かといって、「やっぱり別のにするね」とわざわざ連絡するのはおかしい。
 「他人のアイコンをどうするかなんて知らないよ」と思われてしまう。

 ……と、いうようなことで困惑するのも、きっと川崎さんと似ていると思う。
 
 川崎さんのブログでも載せておこう。
 『渋く滑稽に』→
posted by 土田英生 at 01:20| 東京 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月12日

ささやかな

 さっき調べてみたら、MONOで下北沢に部屋を借りてすでに6年になる。
 結構長いね。どうりで下北では道に迷わないはずだ。
 それ以前は、仕事の相手側がホテルを取ってくださっていた。
 快適だったが往復は大変だった。
 一番頻繁なときで月に10往復くらいだったと思う。宿泊代もかかるので、長い間滞在するよりは通った方が安くあがるのだ。なので、私も毎回、大きなバックを抱えて京都と東京を往復していた。

 部屋があると荷物を置いておけるので、多少、用事が離れていてもそのまま東京に滞在し続けてしまう。
 移動は減ったが、京都の自宅で過ごす時間が極端に減ってしまった。
 ただ、東京にいる方が仕事は捗る。
 自宅には好きなものがたくさんあるので、ついつい集中力に欠ける。
 レザークラフトの道具なども京都にあるので東京ではできない。仕事をするしかなくなるのだ。
 まあ、今は遊んでいる時間もないし。

 一時、人から暗い暗いと言われた。
 まずいと思った。
 だから表面上は明るくしていようと決めた。
 ただ……まあ、そんなには変わってないね。
 頭の中では様々な考えが巡り、心が潰れそうになる。
  
 だからなにか気分が上向くものは欲しい。
 最近やっていることと言えば、iPhoneのアプリで、写真を有名画家風に加工してくれるものがあり、それで遊んでいるくらいだ。
 ささやかだ。あまりにささやかだ。
 これで「うわあ、楽しい」となるほど子供でもないし。
 しかし、これは優れものだね。
 例えば……昔、私がロンドンで撮ったセントポール大聖堂の写真はこうなる。

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 嵐山の渡月橋。タッチを変えてみた。

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 私もゴッホ風になった。

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 こうして載せていると、とても楽しそうだがそんなことはない。
 こんなささやかな余暇くらいで、後は静かに仕事をしている。
 時々、やってくる様々な知り合いと喋ったりはしているけど。
 まあ、下北沢は立ち寄りやすいしね。

 前はもっと頻繁だった。下北沢にはたくさん劇場があり、そこで公演中だという知り合いは多い。
 打ち上げ前に時間をつぶしにくる人、マチネとソワレの間に顔を出す人、荷物を置いてくれという人、劇場に入る前に喋りに来る人……色々な人がいたが、最近はいなくなったね。
 
 俳優育成講座も下北沢から歩いて10分強くらいの場所でやっている。
 なので帰り道、皆はそれぞれ下北沢の駅まで歩く。
 一度も皆で飲み会などはしていない。
 20人いるので、やってもどうせゆっくり話すことはできないし。
 静かに話しはしたいけど、全員では無理なのだ。

 この前、土曜日曜と連続して講座があった。
 土曜日の終わりに歩いて帰り、近くのローソンに寄ろうと思ったら、数名の参加者が外にいた。
 しばらく立ち話をしていたが、どうせなら店に入ろうということになって5人くらいで話してから帰った。
 あれくらいがちょうどいいね。

 日曜日も数人で話しながら歩いていた。
 前日と別のメンバーだったので、お茶くらいのもうかいう話になった時、ところどころで他の参加者と出会った。段々、人数が増えて行く。
 ブレーメンの音楽隊みたいだ。
 
 その時撮った写真も加工してやる。

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 いやいや、こんなささやかなことすらしている場合ではない。
 今日は徹夜で頑張っている。
 まだまだ書き続ける。
posted by 土田英生 at 05:15| 東京 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月16日

自分は探さない


 自分で自分の状況が把握できない。
 何をしているのか分からない。
 常に何かを忘れている気がしている。
 それもこれも……重なってしまっているからだ。
 
 本当は先月末までに小説の初稿を上げるはずだった。
 そして今月の13日までに台本を書き終えるはずだった。
 そして11日からは連続ドラマの脚本に取りかかるはずだった。

 なにも終わっていない。
 二つが終わってないのにドラマには取りかかってしまった。
 戯曲は13日が顔合わせだったのに、結局は半分弱しかできなかった……。
 逃げ出したかったが、一応、大人なのでそのまま顔合わせに向かった。
 顔合わせなのに、顔を合わせられないという、複雑な心境だ。
 実際、とても肩身が狭かった。

 
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 ……真ん中に座っているが、やや肩身狭く座っているのが分かると思う。
 笑顔も控え目だ。いや、むしろ、笑顔はない。
 笑える立場にないのだ。
 なのに懇親会では少しだけ愉快に喋ったりした。
 
 ただ、自分でもちょっとこれまでと違ったものを書いてみようと思い頑張っている。
 演出の須藤さんからは「土田さんっぽいですけどね」と言われたので、そんなに違わないのかも知れない。
 とにかく最後まで書こうと奮闘している。

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 タイトルは、
『カップで自分を量るがいい』
 詳しくはツチプロのサイトで→
 
 昨日も朝起きてから台本の続きを書き、途中で切り上げてドラマのプロットを書いた。
 そしてドラマの為の取材。
 終わってからは別の番組の打合せ。
 メガネが割れたのでメガネ屋さんにも行く。
 事務所に戻って再び台本を直して……今に至る。
 明日も午前中からドラマの打合せだ。だからそろそろ眠る。
 
 これだけ色々と違うことをしていると、もう、自分がなんなのか分からなくなる。
 分からな過ぎていい感じだ。
 それぞれの仕事をしている時、反応している自分だけが頼りなのだ。
 本当の自分など探しても無駄だ。
 そんなことは承知している。
 だから平気なのだ。

 平気なはずなのに……ある日、部屋にいたら大騒ぎになった。
 一人でお祭りだった。もう、不安祭だ。
 この不安祭は毎年夏に盛大に行われる。
 もう私の風物詩だが、日程は決まっていない。
 祭を楽しんでみた。一日にシャワーを三回浴びてみたり、ワッショイワッショイとビーズクッションにうずくまってみた。夜、電話で人と喋った。その声に救われた。
 
 祭も終わったことだし、やるべきことを着実に終わらせないと。
 明後日は広島で『俳優育成講座』もある。
 広島から北九州に移動して……トークイベント、高校生向けのワークショップ、そして北九州での『俳優育成講座』だ。

 合間に予定がない日が一日だけあるので、そこで台本を上げる……つもりだ。
posted by 土田英生 at 05:15| 東京 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月17日

眠気覚まし

 徹夜で書こうと思って頑張っていたのだが、さすがに疲れた。
 だったら眠ればいいとも思うけど、今日は朝の新幹線で広島へ移動し、14時から『俳優育成講座』があるのだ。
 万が一、寝過ごしたりしたら怖い。
 で、これを書いている。

 まあ、別に書くことはないんだけどね。
 眠気覚ましだ。

 今日からの一週間で5回のワークショップがある。北九州の2日間は通しだが、他は全部メンバーが変わる。
 大勢の人と出会う。
 もちろん、それは楽しみだ。

 ただ……と、考える。

 新しい人と出会うことは嬉しい。
 昔は、そういう機会がある度に大きな期待をした。
 もっと素晴らしい友達ができるんじゃないか、もっと自分に合う人がいるんじゃないか。
 次へ、次へ、新しく、新しく。
 私はとても自己顕示欲が強いので、新しく知り合った人には力を注ぎ、自分を理解してもらおうとグイグイ押して行く。そして仲良くなったと思い、頻繁に連絡を取り合ったりする。
 そして気づく。
 なんだか無理していることに。
 無理をするのは……その人と仲良くなることを、それほど欲してなかったからだと思う。
 そして、疲れ、やがて疎遠になる。

 本当に気が合う人なんてごく僅かなのだ。
 それが誰なのか、その見極めが最初は難しい。
 実際、私にとって、続いている人の顔を頭に浮かべてみると不思議な感じがする。
 なんで、この人とはこんなに長く友達でいるんだろう?
 出会った時は違う人に意識が向いていたはずなのに、その人とは知らない間に疎遠になり、違った人が現在は私の横にいるのだ。同じ学校だったとか、趣味が一緒だったとか……ではない。

 子供のころを思い出してみると分かる。
 クラス替えの後、隣になった子と最初はつるんだりする。
 それを友達だと思い込むが……いつしか、疎遠になり、次の学年になった頃には廊下ですれ違いに手を振るくらいになり、やがて見かけても反応しない存在になったりする。

 演劇をしていても一緒だ。
 関係が離れてしまった人は、昔、一緒に舞台をやったことすら忘れていたりする。
 逆に一度も仕事を一緒にしてないのに、知らない間に仲良くなってたり。
 明確な理由は分からない。 
 MONOのメンバーを見ても変な感じだ。
 まあ、彼らが友達という定義なのかは分からないけど、出会った頃はまさかこんなに長く付き合うとは想像もしていなかった。水沼君なんて大学時代はほとんど一緒にいなかったし。

 まあ、本当は無理をしなくても自然と残るんだけどね。
 頑張って付き合おうと思う人は違う。
 自然と会いたくなったり、喋りたくなったりし、会うと笑顔になることに気づき、いつしか大事な人になっているのだ。
 
 いや、多少の意識は必要かも知れない。
 大事に思い合えば、お互いの存在はより大きくなる。
 私は新しい出会いにばかり興奮する傾向があるので、せっかく出会っていたはずの大切な人達との付き合いをぞんざいにし……離してしまうことがある。

 うん、いるね。思い返すと、何人かはいるね。
 ずっと付き合っていたかったのに、私の怠慢のせいで関係がなくなってしまった人が。

 妙に気持ち悪いことを書いている気がする。
 眠気のせいだ。
 いや、違うな。
 最近よく思い出す……あの人のことが頭にあるせいだ。

 あの頃、何度も連絡をくれてたのに、私は忙しいという理由で会わなかった。
 亡くなったという連絡をもらって、猛烈に後悔した。
 今になって会いたくて仕方ないけど、遅いもんね。

 残っている人を大事にしよ。

 ……まだ、出かけるまでに時間があるけど、仕事をするには中途半端だ。

 友達に頼まれた文章でも書こう。
 大事にしないと。
posted by 土田英生 at 06:37| 東京 🌁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広島「私流俳優育成講座」でテンションが上がる

 徹夜のまま部屋を出た。
 品川まで行くのもキツかった。
 新幹線に乗り広島へ向かう。
 頭も痛く、なかなか眠れなかった。
 京都を過ぎた辺りで、やっと完全に記憶がなくなった。
 広島に到着してホームに足を踏み出した時、猛烈な疲れを感じた。
 身体も動かないし、頭も回らない。
 しかし、困難は続く。
 駅から乗ったタクシーの運転手さんが……とてもお喋りなのだ。
 私が京都に住んでいるということが分かると、なぜか急にテンションが上がった。

 広島には市電が走っている。
 全国、世界で使われていた車両が、今でも広島では現役だ。
 京都市電だった車両もここには走っている。
 その話を延々とし始めた。
 いいエピソードもあったが、今の私にはとても苦痛だ。
 頑張って聞いた。時には質問すらした。
 一瞬、間があり、終わったのかと思ったその時だ。
 
「まあ、広島は……川が流れて土砂がたまった場所ですから」

 いきなり格言めいた雰囲気で言う。

「はあ……ですよねえ……」

 私は運転手さんが言いたいことが分からず黙っていた。
 
「だから地下鉄は無理なんですよ! 土砂ですから!」

 嬉しそうな声を出す。

「なるほど……」

 私は声を絞り出した。
 しかし、私の苦悩に配慮する気配もなく、運転手さんの広島講座が始まった。
 これから私は「私流俳優育成講座」なのに。
 それをする前に「運転手さん流広島講座」を受ける羽目になった。

「広島は川の間にある中州が街になったところですからね、その中で一番広い島にお城を建てて、広島と呼ばれるようになりましてね、昔はね、あの辺りは、コイが浦という場所でね、そのコイが鯉になり、それがカープにつながるわけですねえ」

 延々と喋る。
 信号が変わってもすぐに発車せずに、後ろからクラクションを鳴らされたりしている。
 しばらく話し続けて……やっと終わった。
 ふう。
 しかし……。

「まあ、広島は……川が流れて土砂がたまった場所ですからねえ」

 え? またそこに戻るの? と、私は思った。
 このまま繰り返されたら、聞き続ける自信がない。
 なんとか阻止しなければ。
 私はお城が好きだ。
 なので広島城について私から喋ってみよう。攻めてみようと思った。
 
「広島城って、毛利がつくりましたけど、縄張りとかは黒田如水なんですよねえ?」
「……」

 運転手さんは黙った。
 しばらく間があった。
 効果ありだ。作戦成功だ。
 いや、錯覚だった。
 
「……そんなことは別にいいんです。まあ、とにかく、広島はね、川が流れて土砂がたまった場所ですから」
 
 あっさりと切り捨てられて、再び、彼のスピーチが再開。
 負けた。
 疲れたまま、会場につく。
 しかし……そのまま「私流俳優育成講座」。→

 東京は始まっているが、他の場所で開催するのは広島が初めてだ。
 ただ、広島は20人の定員に応募が追いつかず、そこから選考したので参加予定は10人。
 天候のせいで来られない人もいて、結局、参加は8人。東京から見学する方が1人。
 さらには参加者のうち2人は関西からの参加だ。
 広島で活動している役者さんはたった6人だけということになる。
 
 1回だけの講座なので、とにかく内容を凝縮して進める。
 これまで5回かけて東京でやったことを1回で伝えなければいけない。
 東京ではこれから台本を使って実践をして行くが、広島ではそこまではできない。
 ……しかし……。
 皆、とてもよかった。吸収力もあるし、これからどんどん伸びると確信した。
 私もやっている間は疲れを完全に忘れ、寝不足も関係なくなった。
 いい。とてもいいねえ。
 気がつけば私もフルテンションだ。

 とてもいい人材と出会えたので、このまま終わらせたくない。
 もっとやりたい。
 他の仕事→や「姐さん女房の裏切り」→で広島へくるので、また会って欲しいというお願いした。
 いい役者さんはどこにでもいるね。

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 北九州では2日間やる。参加予定は15人。
 月末には関西(伊丹)で3日間。応募は多かったので、ここは予定通り20人に絞らせてもらった。
 だから……この企画は「土田英生 20代の俳優83人と出会う」になった。
 いやいや、愛知県の長久手の締切りが明日。
 まだまだ減る可能性はあるね。
 応募をお待ちしています。メールでも受け付けてますのでまだ間に合います。
 もう一度リンクを貼ろう。→
 

 小倉へ移動する為に広島駅へ。
 駅ビルの中で、参加者に聞いたお好み焼き屋さんに入る。

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 とても美味しかったが、頭のスイッチが完全に切れる。
 疲れが襲ってくる。
 これからの仕事の量を考えて気分も急降下だ。踏ん張って喋ったりはしていたものの崩れ落ちそうだった。
 新幹線の座席に座った途端に記憶がなくなった。
 ホテルにチェックインして、温泉に入る。
 少しだけリフレッシュ。
 体重計に乗ったら……またしても痩せていた。
 62キロになった。マックスだった時が79キロなので17キロ減だ。
 痩せてから買い直したジーンズすら、落ちてくるようになった。
 そろそろダイエット本を書こう。
 そんな時間はどこにもないけど。

 明日は、一日、こもってとにかく書く書く書く書く書く書く書く!
posted by 土田英生 at 23:34| 福岡 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月19日

小倉の小さな冒険

 ホテルにこもって台本を書いていただけなのだが、それでも冒険はあった。
 小倉で起こった小さな小さな冒険について記したい。
 
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 まず、発端は……Macの電源アダプタを忘れてしまったことだ。
 書く物がたくさんあり、朝から泣きそうだったのに。
 泣きっ面に電源アダプタだ。
 最初はバッテリーだけで書いていたのだが、昼前には残り時間が1時間切った。
 北九州には23日まで滞在する。
 無理だ。買うしかない。

 Macを使っている人なら分かってくれると思うが、Apple製品はアクサリーも代替品が少ない。
 純正のものしか使えないことが多く、それはなかなか売っていないのだ。
 時間がある時ならいいが、こういう、咄嗟に必要になった時にはとても困る。
 調べてアップル製品を取り扱っている家電量販店に行く。
 本当はそんな時間すらもったいないのだ。足早に歩く。いや、走る手前だ。私はまるで競歩の選手だ。まあ、膝は曲げて歩いたので、大会だったら失格になるだろうが、私の目的は金メダルではない。アダプタなのだ。

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 そういえば「のぞき穴、哀愁」の時、この店に入ったなあなどと思い出しながら歩く。
 ここで集合してからボーリングに行ったね。そしてもつ鍋を食べたっけ。ああ、月日の経つのは早い。
 ……今はそんな哀愁に浸っている場合ではない。

 家電量販店では……目当てのアダプタがなかった。
 途方に暮れた。
 もう泣く寸前だった。
 量販店の店員さんがそんな私を見て言った。

「あの、うちとは関係ないんでアレなんですが、アップルの専門店が最近できてますよ」

 一瞬、彼が光って見えた。
 リバーウォークの中にあるという。北九州芸術劇場がある建物だ。
 私は三度くらい彼にお礼を言うと、そこに向かった。
 冒険の第二章だ。
 もう今度は走った。競歩からマラソンに変更だ。
 
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 さすがにアップルの専門店だけあって話が早い。
 店員のお兄さんが話を聞いてくれる。
 しかしだ。
 私は歩いてくる途中で、型番をメモした紙をどこかへやってしまった。
 困った。
 ホテルに戻ってもう一度確認すればいいのだが、それだとまたしても時間がかかる。
 私には時間がないのだ。本当にないのだ。
 
 色々説明したあげく……二択になった。
 AのアダプタかBのアダプタか。
 またしてもMacを使っている人だったら分かるが、フィルムを剥がしてしまったら返品は不可能なのだ。
 しかもアダプタは8千円くらいする。
 今、考えたらホテルに戻った方がよかったと思うが、焦っている私にはそんな判断はできない。
 私は大きな声で言った。

「こっち!」

 店員さんがさすがに、

「いや、こっちって……え? いいんですか」と、心配してくれたが、私はもう決めたのだ。

 買い終わると私は走ってホテルに戻った。
 マラソンから短距離に変更だ。
 
 部屋に帰ってみた。
 あっていた。間違ってなかった。
 ちょっと嬉し泣きしそうだった。
 しかし、堪えた。
 小さい頃から父に言われて育ったのだ。
 簡単に涙を流すなと。
 だから、きりっとした表情で、私は早速、仕事に取りかかった。
 しかし……水やコーヒーがないことに気づく。
 ああ、帰りに買ってくればよかった。

 仕方なくコンビニに行った。
 
 レジでカードを出した。
 しかし店員さんはそのカードを無視した。
 私は笑顔で「あの、これ」と言った。
 彼は気を遣った感じで、静かに答えた。

「それはローソンさんのカードですよね?」

 うわ、間違えた。
 なんでローソンカードを出してしまったのか。
 私は慌ててそのカードを引っ込め、そしてTポイントカードを出した。

「すみませんね、これですよね?」

 すると、彼の顔は本当に困惑した表情になった。
 演技の勉強になるくらい、絶妙な表情だ。
 
「……Tポイントカードはファミリーマートさんだと思います」

 そうなのだ。
 そこはセブンイレブンだった。

「あ、あれ? 間違えました」

 と、慌てて私はカードを引っ込めた。
 しかし、今度は彼が私を待っていた。

「いや……」

 そう言ったまま、彼は私を見ている。
 nanacoとかセブンカードとかを出すと思っているか?
 今度は私が困って言った。

「ないんです」

 ……こうして小倉での小さな冒険は終わった。

 いや、そんなに人生は甘くない。
 夕ご飯を食べに出た時だ。
 ラーメンを食べようとしたのに、店に入ってメニューをみながら「つけ麺」と小さな声で読んでしまった為に「はい、つけ麺ですね」と言われて、つけ麺を食べることになった。
 ホテルに戻ってから大浴場に行き、タオルを忘れて再び身体を振って出たりはした。
 再びというのは、前に城崎で同じことをしたからだ。

 こうして小さな冒険は続いた。

 そして、なんでもないメールがきっかけで私は泣いた。
 アダプタの時でも堪えたのに、なんて情緒不安定なんだろうか。

 明日は朝から福岡に移動して「姐さん女房の裏切り」の取材をたくさんしてもらう。
 夜には北九州に戻ってトークがある。

 もう、冒険が続かないことを祈る。
 明日もきっと色々あるだろう。冒険をする人間には休息も必要なのだ。
 
 


 
 
 
posted by 土田英生 at 02:07| 福岡 ☔| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月20日

ゴミ箱をあさる

昨日は朝から福岡に移動し、「姐さん女房の裏切り」の宣伝活動。九州の記者さんたちも顔なじみになってきて、とても話しやすくなった。
ただ、どうしても最初は皆同じ会話で始まってしまう。

「あれ?  痩せましたよね?」
「はい、まあ」
「大丈夫なんですか? その…」
「病気とかじゃないんです。ダイエットですかね」

すると必ず次の質問が続く。

「どうして痩せようと思ったんですか?」

……いつもここで困る。取り立てて話すような理由はないからだ。ちゃんと話そうとすると、私自身の内面の変化に及んでしまう。宣伝でそんなことを話していたら、それだけで終わってしまうではないか。

「まあ健康の為に」と、答えてお茶を濁す。5つの媒体を回らせてもらい、北九州に戻ってからラジオで話させてもらい、そしてそのあとは内藤裕敬さん、泊君とライブラリートークというイベント。これは思いのほか楽しかった。

とにかくまた色んな人と知り合った。
ホテルに戻ってからは、いつもの自己嫌悪とたたかいながら眠った。

朝の6時に起きて仕事。
とにかく書いたが、ちょうど乗ってきたところでタイムアウト。高校生のワークショップの為に劇場に向かった。

あ、髭を剃るのを忘れた。
高校生たちに会うのに、これではいけない。清潔感は大事だ。
ちょうどもう一つ携帯用のシェーバーが欲しかったので買うことにした。電池式のやつだ。前に使ってたやつと同じだと思い、買ってすぐに箱から出し、必要なもの以外をゴミ箱に捨てた。
トイレの洗面所に行き、髭を剃ろうと思った。
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…ん?

どうすればいいのか?
スイッチが入らない。電池はちゃんと向きも合っている。いや、そもそもこれはどうなってるんだ?
フタが開かない。

ガチャガチャやった挙句、説明書を見た方が早いと思ったが…おっと、捨ててしまったではないか。
慌ててトイレを出て、さっき捨てたゴミ箱を覗き込んでみる。入口が小さく奥がみえない。と…人が不思議そうに見ていく。 
 違う! 
 あさってるんじゃない。

トイレに戻って冷静に考えてみた。
とても 簡単だった。

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髭も剃った。
これで大丈夫だ。

posted by 土田英生 at 13:21| 福岡 ☔| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月21日

下着のゴム

誰も知りたくない情報だと分かっている。
私はボクサーブリーフ派だ。
下着の話だ。
なぜこんなことを書くのかと思うだろうが、今は乾燥機が終わるのを待っているので、ついついこんな話題になっている。

昨日、ちょっとだけ感動したからだ。
発見したのだ。めくれなくなっていることに。ゴムが。
……なぜ倒置法で書いたのか分からないが、とにかく発見した。

ボクサーブリーフは上部に3センチ幅くらいのゴム部分がある。
しかしだ。それがお腹のお肉でペロンと折れてしまうのが悩みだったのだ。
ああ、説明が難しい。
文章というのは本当に難しい。
お腹に押されてゴムがロールしてしまっていた。見えないお洒落を勝手にしてしまっていたのだ。
それが……。
痩せたことで折れ曲がれなくなった。

それだけだ。
それでは洗濯物を取りに行って、それから高校生ワークショップに出かける。


posted by 土田英生 at 13:43| 福岡 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月22日

さすらいのワークショッパー

 久しぶりにワークショップをたくさんやりながら、懐かしい気分になっている。
 昔は結構やっていた。
 よく若い人たちから「何歳までバイトしてましたか?」と聞かれる。
 バイトをやめたのは20代の終わりの頃だ。
 そう答えると「え? じゃあ、そこからは演劇で生活してるんですか?」と言われたりするが、その頃の主な収入源は台本でも演出でもなかった。ワークショップだった。
 かなりの頻度でやっていたと思う。
 職業は、劇作家ではなく、ワークショッパーだといっても過言ではなかった。
 しかし、やる機会は徐々に減って行った。
 台本など、他の仕事が忙しくなったからだ。

 初めての台本の依頼はマキノさんからだった。MOPに「遠州の葬儀屋」という作品を書かせてもらった。
 そして幸せなことに、立て続けに色んなところから依頼をいただいた。
 G2プロデュース「いつわりとクロワッサン」、宮本亜門さん「BOYS TIME」、草g剛朗読劇「椿姫」、文学座「崩れた石垣、のぼる鮭たち」、青年座「悔しい女」……。初めて連続ドラマの脚本を担当したのも近い時期だったと思う。フジテレビ「天才! 柳沢教授の生活」というドラマだった。

 懐かしくて思わず列挙してしまった。

 とにかくその頃から書くことが仕事になり、ワークショップはやらなくなった。
 考えてみると、昨年まで10年間はほとんどやっていない。
 オーディションの時、知り合いに頼まれた時などにやるくらいになっていた。

 それがどうしてだろう?
 今年はワークショップばかりやっているのだ。
 自分で始めた「俳優育成講座」だけでも21回。他から頼まれたものも入れるとかなりの数になる。
 書く物もたまっているのに、なぜ、私はこんなにワークショップばかりしているのか不思議に思う。
 今だってそうだ。
 広島で俳優講座をやり、北九州に来ても4日間はワークショップなのだ。

 そうだ。
 私は10年ぶりにワークショッパーになっている。
 しかも、全国を回る、さすらいのワークショッパーだ。
 きっと、ここ10年で考えてきたことを試したくなっているんだと思う。

 ただ、きっと来年はもうやらない。今年これだけやれば充分だ。
 だから今年限定のワークショッパーだ。
 
 昨日と今日は高校生向けのものだった。
 基本的はやることは同じだが、大人向けと違った難しさがある。
 だからなのか、2日とも終わったらクタクタだった。精神的疲労が大きかった。
 
 私は必ず自意識の話から始める。
 簡単に言えば、格好つけるのをやめましょうといういうところからスタートする。
 いくら自然を装っても、観客には分かってしまうのだ。
 身体が緊張したまま、ハリボテのように何かを積み重ねたところで隠せるもんじゃない。
 だから、まずは人前に立たせて、悪意を持って皆からジロジロと観察させる。
 そこで自分の身体がどうなっているのかを確認してもらい、自らのコンプレックスを知ってもらう。
 それを確認した上で、段々と呼吸で身体の力を抜いて行く。
 演技なんて、そこからしか成立しない。
 
 プロの俳優を目指している訳でもない中で、しかも高校生の頃なんて自意識の塊なのだ。
 そんな子達が力を抜けるはずがない。
 10年くらい前に高校生に向けたワークショップをやって、うまく行かずに落ち込んだ記憶がある。
 あれで自信がなくなったのかも知れない。

 ただ……。
 参加者のみんなが前向きだったせいなのか、10年経って私に余裕が出たからなのか、かなり楽しかった。

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 高校生の皆の状態が理解できたし、コミュニケーションも取れた。
 友達にすらなれそうな気がした。
 中には落ち着いている子もいて、あの子には私が悩み相談をしたいくらいだった。

 私自身、ここ数年、意味なく苦しい。
 その苦しさは思春期のそれに似ている気がする。
 第二の思春期なのかも知れないし、最後の足掻きなのかも知れない。

 いや……人間はそんなに成長しないということかもね。
 
 明日からは「私流俳優育成講座 北九州」。
 これはワークショップという側面と同時に、私が20代の俳優と出会う為にやっている。
 いわばお見合いだ。
 互いにいいねという状態になれば、一緒に舞台を創りたい。

 名簿を見ると結構面白そうな人がいるので期待している。
 ワークショッパーとして頑張ろう。 
posted by 土田英生 at 04:08| 福岡 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月25日

一週間、チュラチュラ。

 そんな趣旨のブログではないが、なんだか一週間を振り返りたくなった。
 どうしてだろう?
 よく分からないまま目の前のことに忙殺され、どんどん自分を見失って行く気がする。
 だから、確認をしたいのかも知れない。
 
 日曜日は広島で「私流俳優育成講座」をやってきた。

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 終わってから小倉へ移動。
 月曜日はホテルにこもり、一日中台本書いた。

 こうなると……この辺りでチュラチュラチュラチュラチュラチュララーと歌わなければいけない気もする。
 しかし、私は日曜日に市場で麻を買って来たわけではないし、月曜日におふろをたいて、次の日の火曜日におふろに入るという面倒なことはしていないので、このまま進める。
 
 火曜日は福岡で「姐さん女房の裏切り」の宣伝活動。
 新聞社など5箇所で喋りまくる。

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 夜には内藤裕敬さん、泊篤志さんとトークイベントに出演。

 水曜日は「高校生[的]土田英生WS」。もうもうもう高校生が可愛くてたまらなかった。
 木曜日もWS。同じプログラムだが、1日目とメンバーが違う。
 しかし、不思議なことに毎回、私にとってライバル的存在がいるのが面白い。私が言い間違えたりするとガンガン来たりする。そして……私はどういう訳だかそういう子が嫌いではない。

 
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 終わってから、小劇場でやっていたKAKUTAを観る。
 疲れていたにもかかわらず、最後までしっかり見入ってしまった。とても刺激を受けた。
 そしてホテルに戻って原稿を書いた。

 そして金曜日からは北九州での「私流俳優育成講座」。
 ここにもいい役者さんが何人もいた。
 私の頭の中でやって欲しい役が浮かんだ。うん……これは実際にやりたいね。

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 土曜日はその2回目。
 2回だけのプログラムだが、台詞にまではなんとか行けた。
 
 4日間、ずっと同じ楽屋を使わせてもらっているので、なんだかとても落ち着く。
 すっかり我が家だ。

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 講座が終わってから、本当は皆と色々喋りたかった。
 しかし、1時間しかなかった。
 ロビーでギリギリまで皆と話して会場を後にする。
 急いでエアポートバスに乗り空港に。
 そして東京へ。
 
 広島に行ってから、ちょうど一週間。
 チュラチュラチュラチュラララー。
 これが私の一週間の仕事ですー。
 ロシア民謡の「一週間」は、最後、こんな歌詞だったと思う。

 今日の昼はコロブチカを観た。kittの高橋明日香も出ているので行ってきた。
 彼女はやっぱり距離感がいいね。
 色々とヒントももらった。

 チュラチュラ……と、歌っている場合ではないんだよね……。
 あああ、苦しい。
 仕事のせいだけではないよね……。
 分かってるんだけどね。

 ま、乗り越えるしかないね。
 
 歌ってみるか……。
posted by 土田英生 at 03:01| 東京 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月27日

ツチプロの話とピアスの話

 ツチプロ→の戯曲はやっと自分の中で終わりが見えた。これは間もなく上がる……と、思う。
 もう稽古も始まっているが、これまで渡しているのは半分強の台本だ。

 このユニット。
「土田さん、また新しいユニットをつくったんですか?」
 などと時々聞かれる。
 ツチがつくのでよく勘違いされるのだ。

 ……違う。私にそんな余裕はない。『MONO』があり、若い俳優と組んでいる『kitt』があり、そして活動をあまりしていないがコントユニット『GOVERNMENT OF DOGS』がある。企画としては『土田英生セレクション』もあるのだ。その上、新しいユニットを作るって……それでは私はユニットマニアになってしまう。
 
 ツチプロをやっているのは土屋君という役者で、2003年からずっとMONOなどを手伝ってくれている人だ。
 好青年なのだが……少しだけ感覚というか、人との距離感がずれている。
 人の笑わない場所で大笑いをしたり、皆が笑っているところできょとんとしている。
 突然、大声で語り出したりする。
 ちょっとずれた体育会系男子だと私は定義している。

 4年前くらいだったか、彼から台本を書いてくれという依頼があった。
 ずっと手伝ってくれているし感謝もしているので、そりゃ書ければいいのだが、知り合いに頼まれる度に書いていたのでは私の身が持たない。これまでにもそういう依頼は何回もあるのだ。
 なので私は淡々と現実を告げた。

「ありがたいけど、仕事としてだとしたらね、最低でもコレコレの執筆料をもらわないと、その話は聞けないんだよね」

 そして去年だ。
「姐さん女房の裏切り」の後、私と千葉さん、そして手伝ってくれていた土屋君は三人で新宿三丁目まで帰ってきた。すると……彼が私の耳元で言ったのだ。

「お金は用意しましたので」

 そう告げると……彼は颯爽と帰って行った。
 おいおい、君はマフィアか。
 ……私は困惑した。
 本来なら、そこから話は始まるのだ。
 しかし、彼は新宿方面に意気揚々と帰って行く。
 言ってやったぞという感じで、背中が小さくなって行く。
 そんなことを言われて立ち去られたら……断れないではないか。

 まあ、そんなこんなで書くことになった。
 そして現在、苦しんでいる。

 他の仕事との兼ね合いで、ずっと綱渡り状態が続いている。
 で……まあ……こんなことは認めたくないのだが、どうも綱から落ちた気がする。
 今、抱えているものを全部終わらすことは、どう考えても物理的に無理だ。
 解決策を考えないと。
 いや、分かっているのだ。
 取りかかっているドラマはなんとか進行しなくてはいけない。
 そうなると……書いている小説を一時、中断するしかない。
 1ヶ月、原稿の締切りを延ばしてもらったのだが、8月は全然余裕がなかった。
 元々、この夏がこんな忙しくなるとは思わず、「俳優育成講座」などを立ち上げてしまったのだ。

 ……まずい。本当に愚痴ブログになっている。
 なんか、関係ない話でも書きたい。

 友人と会った時の話にしよう。

 彼女とはロンドン留学中に出会い、それからずっと友達付き合いをしている。
 ここではKさんとしておく。
 現在は放送局でディレクターをしている。
 会うと私たちはとにかく喋る。

 その日は渋谷にいた。どこで飲むというあてもなかった。
 店を探しながらも雑談をする。
 仕事の話、恋愛の話、私が痩せた話。
 服の話、私の腕時計の話。
 彼女がピアスを片方なくしたという話。
 話題は真っすぐ進むことなく、あっちへ行ったり、こっちへ行ったりする。
 もう女子トークだ。
 
「どこに入る?」
「そろそろ決めないとね。バーがいいよね」
 
 私はスコッチを飲むのが好きだ。
 それを知ってくれている彼女が思い出すように言う。

「昔ね、一度だけ行ったことがある店なんだけど、古いスコッチがたくさんあるバーが近くにあるはずなのよ」

「いいんじゃないの。そこにしようよ」

 私たちは向かった。
 少し入り組んだ細い道を歩く。
 路地と言った方が正確かもしれない。
 
「確かね、この辺りなんだよね……まだ、あるといいんだけど」

 彼女も自信なげに言う。
 と、看板がひっそりと明かりに照らされていた。
 ビルの2階にその店はあった。
 
 扉を開けて中に入ると、棚一杯に古いスコッチが並んでいる。
 いい感じのバーだ。
 マスターが私たちをカウンターに案内してくれた。
 そしてスコッチについて色々説明をしてくれた。
 話が途切れた時、彼女が言った。

「前にね、一度だけ寄らせてもらったことがあるんです」
「そうですか。ありがとうございます」

 そう言いながらマスターは彼女を見る。

「なんとなく、覚えていますよ」

 そう言ったが、あくまでリップサービスという雰囲気だった。
 覚えてはないんだろうなあと私は思った。
 そりゃ、毎日毎日、様々なお客さんがやって来るのだ。
 一度来ただけの彼女を覚えていなくても仕方ない。

 こんなのがいいと私たちが言うと、彼はそれぞれにスコッチを選んでくれ準備を始めた。
 そしてうつむきながら彼は言ったのだ。

「来られたのはお正月でしたよね、確か」

 彼女も驚いたようだった。

「あ、はい……」

 すると、彼は何かを指でつまんだ。
 そして私たちの方に近づいてきて、

「これ、お忘れでしたよね」

 と、コースターの上にそっとピアスを置いたのだ。

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 彼女はしばらく口を開けてぽかんとしていた。
 それは……片方なくなり、彼女がそろそろ捨てようと思っていたピアスだったのだ。
posted by 土田英生 at 00:28| 東京 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月29日

お前さま

 毎日……なんやかんやと違うことをしている。
 空いた時間は全て執筆に充てているのだが、時間が足りない。
 一昨日はドラマの打ち合せ、昨日はとある番組収録に出演者として参加した。

 私は日常ではよく喋るが、基本は演出や脚本などをしている裏方だ。
 簡単に言ってしまえば内弁慶なのだ。
 だから……人前に出るとガチガチになる。緊張してしまう。
 しかも、一緒に出るアイドルの名前を覚えていかないと失礼だと思い、電車の中で彼女達の写真を見てはブツブツ覚えていた。一人クイズ大会をしていた。
 すると……隣に座っていた女性2人が私を見ながらヒソヒソと話をしている。
 きっと、アイドルマニアだと思われたんだと思う。
 しかし、仕方ないのだ。時間もないのだ。
 収録後は……やはり落ち込んだ。慣れていないことはやっぱり上手にできない。
 さらにさらに……せっかく写真を見て名前を覚えたのに……実際に会うと全然印象が違う。
 ……終わってから……色々と書かなければいけないと思いつつ、お酒を飲んでしまった。
 珍しくとても酔った。
 緊張していたせいだ。足元もフラフラする。
 厄介なことに、落ち込んだ時に酔うと、さらに落ち込む性質で、日常を忘れてパーッと明るくなったりはできない。
 飲み過ぎで気分が悪くなることはあっても、記憶がなくなることなどないのだ。
 記憶をなくすくらいお酒で発散したいと願っているが無理だ。
 
 今日の朝、起きるとツイッターに返信が来ている。
 どうやら「ベロンベロンだ」と書いた私の呟きに対する返信だ。
 ……書いた記憶は曖昧だった。
 そんなに飲んだのだろうか? 
 
 今日は新幹線に乗り新大阪まで。
 京都を素通りする。

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 最近はよく通り過ぎる。
 そして、常にちょっとだけ切ない。
 『ああ、京都なのになあ』と思う。
 
 で、新大阪から伊丹へ。
 「私流俳優養成講座」関西版だ。
 3日通しのプログラムでその初日。三回あると、かなりのことまでできると思う。
 関西は東京についで応募が多かったので、選考でとても悩んだ。
 どの会場もそうだが、今回はお互いにオーディションだと思っている。
 私の考え方を伝えて、皆はそれをどう思うのか。
 また、私としては一緒に舞台を創りたいと思える役者さんを見つけられるかどうか。
 実際にこれまでに何人かいいなあと思える人と出会えた。

 関西会場は参加者の中に知り合いも多いし、一緒に舞台をやったことのあるメンバーもいる。
 しかし、そこは全てフラットにして、もう一度、ちゃんと見たい。
 知り合いにも初めての人にも同じように接しようと決心している。

 ただ……順番に前に出てもらって演技をみせてもらっていた時だ。
 kittの岩田奈々の番が回ってきた時、つい「お前さ……」と言ってしまった。
 東京でも同じくkittの高橋明日香に「お前」と言っていたようだ。
 どうやら私は彼女たちを普段から「お前呼ばわり」しているらしい。
 うわあ、なんて横柄な男なんだ。
 深く反省しよう。
 明日からは「お前さま」と呼ぶことにする。

 ただ、別に知り合いであることを隠す必要はないんだしね。
 とにかく残りの二日、頑張る。

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 で、久しぶりに京都に帰った。
 レザークラフトの誘惑を断ち切って、パソコンに向かっている。
posted by 土田英生 at 01:58| 京都 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月31日

やってしまったけど。

 今日は「私流俳優育成講座 関西会場」の最終日。
 14時開始なので、家を12時には出ようと思っていた。
 しかしだ。
 仕事をギリギリまでしていて、さらには一度家を出てから財布を取りに戻り……まずい、このままだと間に合わないと思いつつ走って嵐山の駅に着いた時……乗ろうとしていた電車が走り去って行った。
 乗り換え案内で調べると、次の電車に乗った場合、伊丹駅に着くのが14時ちょうど。
 会場であるAI・HALLは駅前にあるとはいえ、間に合わない。
 連絡をして14時10分開始にしてもらった。

 ……自己嫌悪だった。
 私はそんなに几帳面ではないが、一応、時間は守っているつもりなのだ。
 嫌だなあと思いつつ、電車に乗っていた。
 阪急の梅田で降りてからもJR大阪駅まで一応走ってみる。
 万が一、一本早い列車に乗れれば13時48分に着くはずだ。
 やはり無理だった。
 14時きっかりに伊丹駅到着で覚悟を決めるしかない。
 皆に謝ろう。
 そう思いつつ電車に乗った。
 尼崎を過ぎてから、電車はどんどん駅を通過する。
 これは快速らしい。
 もちろん到着時間が早まるわけではないが、精神衛生上はいいなあと思っていた。
 快速だと次が伊丹なのだ。
 電車がゆっくりになった。
 アナウンスが流れる。

「間もなく芦屋に到着です」

 ……信じられなかった。
 芦屋?
 尼崎で宝塚線と東海道本線に分かれるのだが……伊丹は宝塚線。
 芦屋は東海道線。
 おかしい、おかしい、おかしい。
 宝塚線に乗ったはずだったのに。
 ということで芦屋に着いてしまった。
 その時が14時ちょうど。
 再び尼崎に戻り、そこから宝塚線に乗り換え……。

 ということで、始まるのが30分も遅れてしまった。
 会場まで走る。
 と……。

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 参加者の皆がガンガンに台詞を回していた。
 私は土下座して謝った。
 その時だけ皆は笑ったものの、すぐに「じゃあ、どこどこから始めましょう」と誰かが言い出し、台詞を回し始める。
 嬉しかった。なんなんだ、この自主性とまとまりは。
 皆はすっかり仲良くなっている。
 それも、どう表現したらいいのか分からないが……どこにも無理を感じなかった。
 とてもいい雰囲気だった。

 なので予定より30分長く行った。
 充実したワークショップだった。

 終わってから、AI・HALLの劇場で公演中の壁ノ花団を見る。
 参加者の何人かも観るというので、待つ間、皆でお茶を飲む。
 kittの岩田奈々も、リラックスしている様子だった。
 彼女はカメラを向けられると、普段は変顔をする。自意識過剰で自然体ではいられない。
 しかし……とてもいい笑顔をするようになっていた。
 まあ、iPhoneのアプリで美顔にしたので、私もつやつやになっている。

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 で、壁ノ花団を観て、皆でお寿司屋さんに行った。
 久しぶりに関西の馴染みの顔と喋った。

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 ちなみに壁ノ花団「そよそよ族の叛乱」は明日までです。→
 
 帰りも皆で一緒に帰ってきた。
 大学時代からの仲間である内田淳子ちゃんと。
 相変わらず可愛らしい女優さんだ。

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 ということで、やってしまったけれど、それでもいい一日だったね。
posted by 土田英生 at 02:35| 京都 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする