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MONO代表・土田英生のブログです

2014年09月01日

桂川

 今日は一日中部屋にこもっていた。
 書かなければいけないからだ。

 お風呂を出てから、ブラブラと嵐山を散歩してきた。
 涼しくて気持ちよかった。水の流れる音に癒された。
 
 今年の夏はたくさんの人と出会った。
 ただ、その中でこれからも付き合いが続く人、つまり本当に出会えた人はどれくらいいるんだろうなあと、桂川を眺めながら考えたりした。
 そして少しだけ切なくなった。

 私は……友達になりたい人と、仕事で付き合いたい人の区別がつかない。
 嫌なヤツなのに、仕事だけは一緒にしたいという人がいない。
 そこが突き抜けていないというか、格好よくないなあと思うけど、どうしてもダメなのだ。
 「一緒に仕事をしたい人」イコール「好きな人」になってしまう。
 もちろん才能は大事だと思う。それでも……やっぱり好きな人としか仕事できないし、さらには両想いじゃないとイヤだという厄介な性格だ。ここが私の限界なんだよねえ。
 
 そして、そういう人はそんなに多くない。
 誰かが入ってきたら、誰かが出て行くというわけじゃないけれど、私のキャパシティーなんてたかが知れている。

 とにかくたくさんの人と出会った。これからも出会う。
 両想いの人は自然と残っていくしね。
 後は流れに任せよう。

 この「流れに任せよう」を、なんとか桂川でまとめようとしたが、無理があった。
 だからタイトルも桂川にしたのに。
 
 諦めて仕事に戻る。
posted by 土田英生 at 03:35| 京都 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月05日

帰ってきたのに、帰って、帰る。

 私が生まれ育ったのは愛知県大府市。名古屋市の南に位置する街だ。
 そこには今も両親や妹が住んでいる。
 外の人と話すときはつい「名古屋に帰る」と言ってしまう。
 どうして愛知に帰ると言わないんだろ? 
 ま、いいや。
 で、今、私の自宅があるのは京都。
 東京や実家では「京都に帰る」と言う。
 そして……現在、最も多く滞在しているのは東京。
 とうとう京都にいる時、「来週には東京に帰る」などと言うようになってしまった。
 
 そうなのだ。
 名古屋に帰り、京都に帰り、東京に帰る。
 私はどこにも出かけない。帰ってばかりいるのだ。
 エッシャーのだまし絵みたいだ。
 あの、ほら、階段をどこまで行っても降り続けるやつ。

 先週、俳優講座の為に“京都に帰ってきた”。
 ツチプロ→の初稿は今日書き上がった。
 後は稽古をしてもらってから、修正をする。
 で、早速、今度はテレビドラマに取りかかっている。
 本当は息抜きの為にレザークラフトをしたかったのだが、そんな時間はない。
 
 ちょっとだけ買い物に出かけた。
 痩せてから買ったジーンズもブカブカになり、更に細いものを買いに行った。
 ウエストは……マイナス20センチくらいだ。
 季節の変わり目だということで、レディースのショップではこんなハレンチなことになっていた。

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 マネキンなのに見てしまうね。
 なんだろう。
 小学校の時から進歩がない。
 
 今週末は“名古屋に帰る”。
 いやいや、名古屋ではないね。大府市だ。
 ここでトークライブに出演するのだ。
 夜は同級生たちと集まる予定だ。
 そして一日置いて、長久手で俳優講座。
 これで全員と出会うことになる。全部で100人には達しなかった。
 79人だ。「土田英生、20代の俳優、79人に出会う」だ。
 
 そしてそれが終わったら“東京に帰る”。
 東京では俳優講座はまだ続くし、テレビの打合せもあるし、「姐さん女房の裏切り」→の稽古が始まるのだ。
 そのまま来月からは本番の繰り返しだ。

 ということで、京都に帰ってきたのに、名古屋に帰り、そして東京に帰る。

 自宅の仕事部屋で、少しだけ万年筆のメンテナンス。
 くつろぎの時間だった。

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posted by 土田英生 at 01:42| 京都 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月08日

郷愁と現在

 昨日の朝、結局、徹夜のまま新幹線に乗った。 
 普段ならこれで東京まで眠れるのだが、京都から名古屋はすぐだ。
 油断できない。
 ウトウトしただけで名古屋に着く。
 しかも、やはりというか、名古屋に到着してもぼうっとしていた。
 無意識に東京に向かう気になっている。
 慌てて名古屋で降りた。

 ここから在来線で大府駅まで行くのだが、少しだけ時間がっあったので改札を出た。
 エスカという地下街をブラブラする。
 今はどうなのか分からないが、昔は「新幹線地下街エスカ」と書いてあった気がする。新幹線の乗り場に近いからだ。私は高校時代にいつもエスカを通った。
 駅のこっち側は予備校がたくさんあった。河合塾、代々木ゼミナール、早稲田予備校、駿台。夏期講習にも通ったし、現役コースで代ゼミに通っていた。で、いつもこの地下街を利用していたのだ。
 ここでも様々なことを思い出しながらノスタルジーに浸り、ちょっと現在の買い物もして、小倉トーストを食べ、新快速で大府へ。

 新しく大府市の図書館がリニューアルしたので、そこでトークをすることになっていたのだ。
 館長さん自ら迎えにきて下さった。
 その館長さんを相手に、色々と話させてもらった。
 昔の恋愛話から表現の自由の大切さまで……内容はバラバラだ。

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 途中では中学の同級生などからのビデオレターなども流れ、私のエピソードなどを話してくれていた。聡子ちゃんが「土田は授業中に前髪を引っ張る癖があって……」という話をしてくれていたが、それは今でも変わっていない。
 私は少しでもストレスを感じると前髪を引っ張るのだ。
 脚本が書けない時などはすごい力で引っ張る。
 何度もここに書いたことがあるが、美容院などに行くと「あ、今月は忙しかったんですね」などと当てられてしまうくらいだ。
 前髪を見れば、私の状況は分かる。

 トークイベントが終わり、同級生の車で移動。
 中学の同級生が「土田英生君を囲む会」を開いてくれたのだ。
 店を貸り切って……いやあ、結構な人数だった。
 40人くらいいると思ったのだが、実際には26人だったらしい。
 どうも私は人数の把握と、人の年齢の予想が苦手なようだ。
 とにかく……。
 とても懐かしい人、思い出せない人、変わってしまって分からなくなった人、喋っているうちに記憶が戻って来る人……。
 小学校の時に6人組だったうちの2人もいた。
 いつも一緒に遊んでた2人だ。
 昨日はあまり話せなかったが、顔を見れてとても嬉しかったし、私の頭の中では様々な記憶が蘇った。
 ミクロマン、タミヤのプラモデル、Nゲージ、ミニレール、三角ベース、野球……。
 一緒に遊んだおもちゃや風景、様々なものが脳裏をよぎる。

 それにしても……最も面白かったのは優等生だった子とアウトローだったヤツが一緒に喋っている姿だ。
 私は違う街の高校に行き、しかも寮生活だったので中学時代で皆との人間関係や記憶がぷっつり途絶えている。高校を出てからは京都の大学に入り、それ以来は正月に帰るくらいでほとんど皆との交流もなかった。
 その間に、地元に残っていた皆は大人になり、様々な付き合いがあり、結果としてこうなっているのだろうが、私は浦島太郎状態なのだ。
 そう言えばそんなことを昔「きゅうりの花」という作品で書いた。
 あの作品の中に出てくる「ガンジ山」「横根」などという地名は、実は大府の中にある実際の名前だったりするのだ。もちろん内容は実際の話とは違うけれど。

 しかし……なんだろ?
 楽しかったし、また心強く感じた。
 私にもこんなにたくさん友達がいたんだという発見と同時に、新しい友人ができたような、奇妙な喜びがあった。

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 中学時代なんて……現在の私たちとは違う。
 もちろん、地続きに現在までつながっていることを考えれば、当然同じ人物ではあるんだけれど、中学を出てからした色々な体験や出会いが、圧倒的にそれぞれの人生を形作ってきたはずだ。
 それを知らない私は、皆のことを中学の印象でしか判断できない。
 しかし、きっと、全然違うのだ。
 それは、もし、これから話す機会があれば知ってみたい。
 
 4時半頃から10時頃までいて、出てからも結局はほぼ全員で2軒目に行った。
 前日から全く寝ていなかったのと、お酒で結構ふらふらにはなったので何を話したのかはおぼろげだけど、なんだか笑っていた。
 帰りはお酒を飲んでいない友人が皆を車で送ってくれた。

 で、私は、実家でドラマの脚本を書いていた。
 明日からは長久手で「俳優育成講座」が2日間ある。ドラマの締切りがその間なのだ。
  次の日には東京に戻ってテレビ番組の打合せ、夜には東京の俳優育成講座。その翌日はドラマの本打ち……と、延々と仕事は続くのだ。
 なので何としてでも今日は書き進めなければいけない。
 まだ、半分も終わっていない。
 ふう。

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 しかしあれだね。
 実家の部屋にこもっていると昔のテスト勉強を思い出してしまうね。
 ただ、いつまでも郷愁にかられているわけにはいかない。

 皆と同じように、私にも現在があり、これからがあるからだ。
posted by 土田英生 at 20:16| 愛知 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月11日

当たり前のことだけど。

 いきなり愚痴になってしまうが、ある人から言われた。
 
「土田さん、忙しいとか言いながら、ガツガツと儲けにいきますね」

 ……その人がなにを言っているのか分からなかった。
 どう見えているのか知らないが、劇作家や脚本家なんて効率のいい仕事ではない。
 しかし、その人が言いたかったのは違ったようだ。
 続けてこう言ったのだ。

「脚本書くだけじゃなくて、俳優の講座とかまでやっちゃって」

 どうやら「私流俳優育成講座」のことを言っているのだと分かった。
 まあ、その時は「ええ」とだけ答えたが、心の中では「馬鹿も休み休み言え」と思っていた。

 俳優講座は私がやりたいとお願いしてキューカンバーに企画してもらった。
 もちろん参加者からはお金もいただいている。
 しかしだ。
 あまり生々しい話はしたくないが……少しだけ腹が立ったので書く。

 参加者からは1人一回、千円をいただいている。
 今回の長久手だと二回なので二千円。15人なので三万円。
 ……移動費も滞在費もまかなえない。
 完全に赤字事業なのだ。
 お金を儲けたいならこんなことをやらない。

 私はやりたかった。若い役者さん達に出会いたかった。
 それだけだ。

 いや、こんなことを書くつもりはなかった。
 ちょっと思い出して愚痴ってしまった。

 というわけで、ホテル代を節約して、私は実家に滞在している。

 明日からは東京。
 打合せと東京での俳優育成講座がある。
 しかし……今日も……眠れない。
 締切りが来てしまった脚本を、まだ書いている。

 この数日はとても苦しかった。
 思うように進まない。
 俳優講座初日も徹夜で向かった。しかし……不思議というか、当たり前というか、やり出すと熱が入る。
 長久手会場の参加者は15人。
 しかし、愛知県からの参加者は4人だけで、三重県を入れても中部地方は全部で5人だ。
 残りは他の地方からの参加だった。
 東京、大阪、京都、滋賀、広島、福井。
 どうして長久手で開催しているのか不思議だ。
 しかし、それが妙に面白かった。皆はすぐに仲良くなった。
 初日が終わって、ちょっとだけ飲もうという話になったが、全員が参加した。

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 ということで長久手も終わった。

 残るのは東京だけだ。
 早速、明日の夜にはあるし。

 ただ、その前に……書かなければいけないね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
posted by 土田英生 at 02:46| 愛知 ☔| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月16日

寝不足。

 いい加減、自分の愚痴ばかり書くことから卒業したい。
 他人が読むのだ。できれば前向きなことばかり書きたい。
 いや、大体、自分のことばかり書いていることが駄目だ。
 もっと世界について、いや、そんなに大げさではなくても、他人について書くべきだ。
 
 昔、ぴあという雑誌で「自分好き」という連載をさせてもらっていた。
 自分の失敗談や愚痴ばかりを書いた。
 これではいけないと反省し、それに続いて「他人好き」という連載もした。
 しかし、明らかに「自分好き」の方が文章が生き生きとしていたし、評判もよかった気がする。
 そのせいか、「他人好き」は早く終了した。
 
 なんだろう?
 もう最後にしよう。
 少なくとも愚痴は書かない……つもり……にしている……まあ……とにかく……そういう気持ちだけは持っておこう。
 ああ、トーンが下がって行ってしまった。きっとこれからも書くのだ、愚痴を。

 苦しいスケジュールが続いている。
 長久手で「俳優育成講座」が終わった日、徹夜で東京へ移動した。
 前日もほとんど眠っていなかったので二日の徹夜だ。
 新幹線の中で眠ったものの、東京ではそのままテレビ番組の打合せ、そして東京の「俳優育成講座」があった。寝ていないせいか、テンションがおかしい。
 もうずっと踊っていたいような気分だった。
 知らない人がみたらクスリをやっているのではないかと疑われるくらい元気なのだ。
 きっと脳内でなにか、物質が出ているんだと思う。

 そして急いで事務所に帰る。
 ……この日も眠っては駄目な状態だったのだ。
 何度も顔を洗ったりしながら、朝まで書いた。
 もちろん、時々、15分とか、長いときは45分の仮眠は取った。
 頭が働かなくなるからだ。
 ただ、ぐっすり眠ってしまうのを防ぐため、ベッドにお尻を乗せて、そのまま床に向かって頭を落とした状態で寝た。私はこれをよくやる。
 はっきり言ってとても気分が悪い。
 頭に血がのぼる。
 しかしおかげでアラームで目を覚ますことができるのだ。

 こういうことをしているのは私だけではない。
 ある先輩劇作家は、眠たい時はフローリングに直接横になると言っていた。
 「これはいいんだよ。痛くて熟睡できねえぞ」と、自慢気に言っていたが、なんの自慢だったんだろう? 寝具を作る会社も快適な眠りばかり追求せず、こうしたことも考えて欲しい。
 チクチクしたベッドとか、熟睡できないグッズも開発して欲しい。

 で、結局、そのままその日も夕方まで書き続けた。
 さすがに頭が働かなくなった。
 なので思い切って一時間半ほど眠り、それから朝の5時まで書いて、やっと原稿を提出した。
 
 しかしだ。
 この日もぐっすりは眠れないのだ。
 三時間眠り、起きてから番組の収録に向かった。
 慣れない仕事だ。緊張もしたし、頭も使った。
 で、終わったのは夜の9時。
 
 すぐに帰って眠るべきだと思った。
 足元もふらつく。身体が限界だと思った。
 ただ……ただ……。
 そのまま飲みに行ってしまった。
 色々あって精神的に追いつめられているので、気持ちを解放したかったのだ。
 寝不足のせいかアルコールがすぐに回る。
 タクシーで帰ってきたが、運転手さんに起こされた。
 私はそういうことはほとんどないのだ。
 しかし、気がつくと「お客さん、この辺ですか?」と、運転手さんが何度も言っている。
 この日は6時間くらいはまとまって寝ることができた。

 次の日、つまり昨日も朝から夜までの収録。
 自分でいうのもなんだけど、私は元々体力があるんだなあと思った。
 これだけ寝不足が続いてもなんとかなる。
 キツさは感じるけど、それでも休憩中も皆と楽しくお喋りしたり。

 で、やっとぐっすり眠った。
 
 今日は起きてから台本を少し直し、「姐さん女房の裏切り」の稽古。
 稽古場は西巣鴨。
 いつもは下北沢→新宿→巣鴨→西巣鴨と乗り換えていくのだが、今日は気分を変えて大塚で降り、都電荒川線に乗ってみた。一両編成の電車。

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 私は大学時代、嵐電で学校に通った。
 だからなんだか気持ちが和らぐのだ。

 一年ぶりの千葉さんとの稽古。
 読み合わせをしてあっさりと終わる。

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 終わってから、お気に入りの蕎麦屋さんで千葉さんとちょっと、飲んでから帰宅。
 明日は朝早いのでもう眠る。
posted by 土田英生 at 00:17| 愛知 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月18日

『Re: (アール・イー)』彦根公演。 

 『Re: (アール・イー)』を今年も上演することが決まった。
 男女二人だけのリーディング。
「ラヴ・レターズ」に触発されて書いた作品だ。
 2012年から始まり、これまで11組のキャストでやらせてもらった。

 Session 1.藤木直人×ベッキー、竹中直人×中越典子、古田新太×宮沢りえ、生瀬勝久×仲間由紀恵。
 Session 2.古田新太×常盤貴子、生瀬勝久×仲間由紀恵(2回目)、生瀬勝久×高田聖子(大阪公演)
 Session 3.向井理×壇れい、松岡充×内山理名
 Session 4.丸山智己×安倍なつみ、徳井義実(チュートリアル)×観月ありさ。

 で、今回はSession5……まずは彦根で上演する。→

 11月24日 14時開演
 ひこね市文化プラザ グランドホール

 作・演出:土田英生
 主題歌:瓜生明希葉
 映像:上田大樹
 出演:田中 直樹(ココリコ)× 三倉 茉奈
 
 東京でも上演は計画中だが、まだどうなるのか分からないので詳細を発表できない。
 やるとしたら何組かでの上演になると思う。
 
 ただ、『Re:』も今回が最後かなあという気がする。
 メールでのやり取りだけを読むという形なのだが、最近のソーシャルメディアの進化を見ていると、やがて通用しなくなる気がするからだ。
 
 ということで皆様、お待ちしております!

 彦根には何度も足を運んでいる。
 彦根城があるからだ。4つだけしかない国宝の城で、しかも天守建築に特徴があってかなり素敵なお城なのだ。だからお城を観てそれからリーディングという感じで遊びに来てもらえると嬉しいね。
 
 ……ということで、告知でした。
posted by 土田英生 at 21:22| 愛知 ☁| 告知 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月29日

小さなことをやる。

 しばらく更新が途絶えてしまった。

 毎日書こうと思うのだが、やり残している仕事があったので、気が咎めてしまっていたのだ。
「更新する暇があるなら、書けよ」と誰かが思うのではないかと不安だったのだ。
 いや……まだまだその状態は変わっていない。
 各所に対しては……大変に申し訳なく思っている。
 
 やろうと思えばすぐに済むはずの連絡などもしていなかったりする。
 これはいけない。
 とてもいけない傾向だね。

 特に最近思うが、小さなことはとてもなのだ。
 小さなことを一つないがしろにすると、全部が駄目になったりするからだ。

 演出などをしているとそのことをよく考える。

 例えば……。
 一人の俳優が、ある台詞でおかしなトーンで喋っているとしよう。
 で、更にはその俳優が厄介なタイプだとする。
 頑固な先輩俳優とか、言い訳する人とか、自分の考えに固執する役者とか。
 そういう、やりにくい役者はたくさんいるからね。

 しかし、演出はどんな方法を使ってでも、その台詞をなんとかさせるべきなのだ。

 言いにくいという理由で「まあ、一箇所くらいいいや」と思って放置すると、周りの俳優だって混乱するし、結局は自分の中での基準が曖昧になって行く。
 演出として最も大事な「タクトを振る」という仕事ができなくなり、全体の芝居に影響する。

 今、やっている俳優講座でもそれを感じている。
 課題を理解できない俳優をそのままにしては進めない。
 面倒でも、愚直なほど、当たり前のことをこなして行った先にしか到達できないことがあるのだ。
 だからしつこくしつこく同じことを繰り返すしかない。

 小さいことをないがしろにしないことが大事なのだ。
 それはこだわりと言い換えてもいいかもしれない。
 まあ、脚本を書いている時も同じだし、役者をやっている時だってそうだ。
 苦手だからとか、面倒だからという理由で一つでも避けて通ろうとすると、結局は全部が駄目になってしまうのだ。

 報われる人とそうでない人の差はそこにあるなあという気もする。
 
 ……まずいな。
 書いていて、自分の批判になっている。
 このままでは私は報われないではないか。
 ちゃんとやろう。
 小さなこともきちんとやらないと。
 
 『姐さん女房の裏切り』→の本番も近づいてきた。
 まだまだ、芝居は安定していない。
 それこそ、小さな部分が固まってないせいで、全体に筋が通ってないのだと思う。
 頑張らないとね。
 金沢で面白い舞台を観てもらいたいし。美味しいお酒をのみたいし。

 それにしても……。

 稽古場で宣伝の為に写真なんかを撮るのだが、二人芝居は困るね。
 バリエーションがないのだ。
 普通に撮ると、こんな感じになってしまう。

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 毎日こうなるのだ。
 服が違うくらいだ。
 だから外に出て撮ってもらったり、

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 鏡越しに撮ってもらったり、

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 まあ、色々と工夫はしてみるのだが、結局、写る人間に変化がないのだ。

 今回、東京では本番がない。
 なので知り合いから結構言われていた。「稽古、覗きにいきます」と。
 そういう時に、一緒に写してもらったらいいねと話をしていた。
 しかし、始まってみると……誰も来ない。
 いや、一週間くらい前に若い女優さんが一人来てくれた。
 ただ……その時は写真を撮るのを忘れてしまった。
 一昨日もkittの高橋明日香が来てくれた。→
 写真を撮ってもらったが……それは私の手元にない。
 だから……。
 舞台美術を担当してくれているMONOの奥村君が来てくれた時は慌てて撮った。
 もう盗撮だ。

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 舞台監督の藤田君(手前)と打合せをしている奥村君。
 話はそれるが、その会話がなんだか面白かった。
 彼の美術の才能は本物だ。
 ただ……時々驚くほどザックリ発言をする。
 この時も、藤田君が言った。
 
「AI・HALLで舞台がどのように配置されるのか、まだ分からないところがあるんですよねえ……奥村さん、どうですか? 図面、もらえます?」
 
 舞台監督なので全てを把握しておく必要があるのだ。
 当然の発言だ。
 それに対して、奥村は答えたのだ。

「まあ、中央にポンと置いて、あとは、パッとやる感じ」

 ……そうらしい。
 今回、AI・HALLでは舞台はポンでパッという感じらしいのだ。
 
 ということで……。
 残りの稽古を頑張る。
 
 久しぶりだし、もうちょっとなんか書こう。
 
 MONOの前回公演『のぞき穴、哀愁』のDVD発売中です。
 (写真をクリックするとCucumber shopにとびます)

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 ……いきなり宣伝になってしまった。

 MONOが公演をDVDにしたのは2004年の『相対的浮世絵』が初めてだ。
 それ以降はほとんどDVDになっていると思う。
 まあ、発売前にチェックする為に観て、それ以降は自分で観ることはない。
 それが……。

 2003年まではビデオで出していた。
 ビデオだった作品は『MONOクラッシック』というDVDにまとめられた。
 1999年から2003年まで4年間の作品だ。
 vol.1には『燕のいる駅』『─初恋』、vol.2には『錦鯉』『なにもしない冬』、vol.3には『約三十の嘘』『橋を渡ったら泣け』、vol.4には『きゅうりの花』『京都11区』、そしてvol.5には『その鉄塔に男たちはいるという』が収録されている。
 この在庫がなくなりかけているらしく、なくなったらもう販売しないかも知れないという。
 それを聞いて、色んな人に貸していた私物のDVDを返してもらった。

 今は東京の事務所に全部ある。

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 で、最近、観てしまった。
 なにやってるんだか。

 それにしても、面白いと思っていたものが全然面白くなかったり、逆に意識していなかった部分を面白く感じたり、不思議な気持ちになった。
 まあ、それなりに変化があったということだね。

 懐古趣味はやめて、未来をみなければ。
 いや、今を頑張らなければ。
 その為にも、小さなことから全部済ませていこう。

 
posted by 土田英生 at 04:03| 愛知 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする