表紙に戻る
MONO代表・土田英生のブログです

2015年07月05日

『算段兄弟』の稽古が始まっている

 またしても更新が途絶えていた。

sandan_flyer_omote.jpg


 土田英生セレクションVOL.3『算段兄弟』の稽古が始まっている。
 稽古期間は一か月。
 本当は一ヶ月半は欲しいのだが、その分、密度を濃く頑張るしかない。
 
 その為にはなにより自分の感度を上げないとね。
 日常生活の中では、まあ、月並みに色々なことがあり、気持ちが疲れてしまうこともあるけれど、やはり稽古場にいるときの集中力は高めないとね。

 もう大丈夫だ。
 昨日、つくづくそれを確信した。
 それは稽古のおかげだ。

 MONO『ぶた草の庭』が終わってから、私はしばらく元気がなかった。
 そしてそこからV字回復を果たしたのだが、どこか変だった。
 何をしていても『心ここにあらず』という感覚が付きまとっていたのだ。
 常にぼうっとして考えなく動いてしまう。
 だから小さな失敗が多かった。

 稽古が始まる少し前。
 三鷹のケーブルテレビの収録に竹井君、もたいさんと参加した。

IMG_6463.jpg


 終わった後、みんなでお茶を飲んだ。
 ほとんどの人がコーヒーを注文する中、私ともたいさんはかき氷、竹井君はケーキを注文した。
 竹井君がケーキの写真を撮っていた。
 その姿が面白かったので、私は自分の宇治金時を入れて、竹井君の手元を写した。

IMG_6392.jpg


 ふと、見ると、私の宇治金時の隣にはもたいさんのかき氷。
 ついでにかき氷のツーショットを撮ろうと思った。
 ま、撮りたかったのはこれだ。

IMG_6394.jpg


 iPhoneのカメラは押し続けると「バースト」と言って連射されてしまう。
 私は気をつけていたつもりだったのに、別の指で押し続けていたようだ。
 私は大騒ぎした。
 パニックになる私から、隣にいたもたいさんがiPhoneを取り上げて冷静に沈めてくれた。
 しかし、結果、このようなことになってしまった。

screenshot.jpg


 まるでパラパラマンガだ。
 小さいので分からないと思うが、面白いのは一枚つづ見てくと、写真を撮りやすいようにそっと自分のかき氷の位置を変えてくれているもたいさんの手が映っていることだ。
 なんという気遣いだ。
 
 あ、そうだ。
 取材といえば……ぴあ+で『算段兄弟』のことを喋らせてもらっています。
 表紙にしていただきました。→

 これはその撮影中に垣脇が撮っていた写真。

IMG_6465.jpg

 
 インタビューベージはこっちです。→
 それも読んで下さいませ。

 いきなり宣伝になってしまった。
 違う。
 私がぼうっとしているという話だった。
 
 先日、夜、いきなり英語でLINEが来た。
 
 LONDONで知り合い、そこから長く友達続いている大事な友達からだった。
 彼女から冗談で英語でメッセージが来た。
 「ちょっとだけ会って喋ろうよ」という内容だった。
 私も英語で返した。
 しばらく英語でのやり取りが続き、渋谷でちょっとだけ会うことになった。
 
 約束の時間よりも少しだけ早く着いた私は、タバコがないことに気がついた。
 私はリトルシガーというものを吸っているので、売っている場所は少ない。
 ただ、近くに売っている店があるのだ。
 時計を見てから間に合うと判断し、私は歩き出した。
 
 途中で外国人の集団とすれ違った。
 そして……どういう訳だが、彼らは私をじっと眺めながら通り過ぎて行った。
 
 なんだろ?

 ……そこで気づいたのだ。
 自分が独り言を呟いていることに。しかも英語で。
 更に言えば……その英語というのがとても間抜けな内容だということに。

 私は「英語を勉強しないとなあ」と考えている時、高校生の時代に一生懸命聞いていたNHKのラジオ英会話のスキットが浮かんでしまう、というおかしな癖がある。
 英語のことが頭にあると、無意識でそのスキットをブツブツ反復してしまうのだ。
 歩いている時、その独り言が、知らない間に聞こえる声になっていたのだと思う。

 そりゃ驚くだろうと思う。
 私は逆の立場で想像してみた。
 例えばロンドンを、私は日本人の友人達と歩いている。
 すると、向こうから一人のイギリス人が独り言を呟きながら歩いてくるのだ。

「……土曜日の昼、一家でバーベキューをやりました。『お父さん、もう火をつけていい?』『そうだね、お母さんが食材を持って来るまでに準備をしないとな』『分かったよ』『ねえ、お父さん、僕食べ過ぎた』……」

 きっと私はそのイギリス人を変人だと思うだろう。

 ああ、変な人だと思われてしまった。
 
 そんな状態の中、『算段兄弟』の稽古が始まった。
 だから自分が心配だった。
 台本の改訂も遅れていた。
 もちろんそのままでもできるが、それではイヤだったのだ。今の感覚できちんと整理して書き直したい。なのにポイントが見つからない。
 その焦りは稽古が始まるまで続いた。

 今回、とても面白いキャストに集まってもらうことができた。

 知り合ったのは随分と前なのに、一緒にやる機会がなかったナイロンの村岡さんと親族代表の竹井君。
 もう一度一緒にやろうと話していたヨーロッパ企画の本多君、柿喰う客の七味さん。
 MONOから引き続きの出演になるもたいさん、高橋明日香さん。
 そして柿喰う客の大村わたる君、東京サムライガンズの渡辺啓太君、土田祐太君、石丸奈菜美さん。高橋さんとはkittというユニットも一緒に組んでいるし、もう何度も一緒にやっているが、彼女を含めて大村、渡辺、土田、石丸というの五人は、昨年、私の『俳優育成講座〜20代100人と出会う』の東京会場に通ってくれてていたメンバーなのだ。
 元々、お見合いとワークショップを兼ねて始めた講座だったので、計画通りだ。

 キャスティングとなると挙がってくるのはどこかで名前が出た役者さんばかりになる。
 しかし、自分の基準でなるべくオリジナルな座組みにしたかった。
  
 あ、後はMONOの尾方君。説明不要な私の右腕だね。

 で、6月29日。
 顔合わせをして少しだけ直した台本を全編読み合わせした。

IMG_6531.jpg


 と、いきなり色んなことがクリアになった。
 やはり現場は偉大だと痛感した。

 それから4日の稽古。
 昨日は稽古休み。

 やっと台本の核心も掴めた。
 なにより、一緒にやる人の顔を揃って見られたことが大きい。
 私はやる気にさえなったらなんの問題もないのだ。
 
 よく『僕、いい役者になれますかね?』とか、『いいものを書けるようになれますかね?』と、聞いてくる人がいるが、要はやりたいかどうかだけなのだ。
 不安に思っている間は「やりたい」気持ちが足りないだけだ。熱中したら絶対に何かしら伸びて行く。伸びようとしなくても、やりたいんだから自然とやってしまうし、必死でやっていたら自然と伸びる。当たり前のことだ。

 昨日、台本を前にすごく長い間考えた。
 考えようとしなくても考えていた。
 と、いきなり「こうしたらいい」という道が見えた。
 うん、やっぱりモチベーションさえあれば心配はいらないのだ。
 
 今日からまた頑張る。

 久しぶりに更新したらまとまりのない文章になってしまった。

 『算段兄弟』よろしくお願いします!
 →
posted by 土田英生 at 12:56| 東京 ☔| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする