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MONO代表・土田英生のブログです

2015年09月03日

色々と。

 もうなんだか色々とあって頭の中が未整理だ。
 ここを更新するのも久しぶりだ。

 短編ドラマの脚本を執筆中。
 初稿は出したが、そこから設定などが変わったので現在改訂中。
 今週末までに終わらせなければいけない。

 で、他にやっていることと言えば……まずは「歪」の台本。→

 私は昨年、20代の俳優と出会う企画を立てて、全国でワークショップを開いた。東京の俳優育成講座に参加していた阿久澤菜々さん、石丸奈菜美さん、そして高橋明日香の3人でリーディングをやろうという話になった。それぞれに取材をさせてもらい、20代の女性が抱えるモヤモヤを書いてみようと思った。
 どうせやるならリーディングじゃなくて芝居にした方がいいんじゃないの、ということになって……こうなった。
 台詞を書いていて……なんだか恥ずかしい。
 それでも新鮮だ。
 書くと色々理解もできるしね。

 そして広島では16歳から私より年上までの幅広い年齢層の役者さんと一緒にワークショップをやっている。
 10月に発表会がある。
 かなり面白い役者さんがたくさんいる。
 これも皆からアイデアをもらって台本の原型を書いてもらい、それを私がまとめる。
 
 この前も広島にいき、その帰りに大阪で降りて「深津篤史を偲ぶ会」に参加してきた。
 深津君は私と同世代の劇作家で、去年、ガンで亡くなった。
 私もスピーチをさせてもらった。
 なるべく愉快に喋ろうとしていたのに、途中で苦しくなって困った。
 彼に言っておきたかったことが、たくさんあったことに今更ながら気づいたりする。

 これまで別れてきた様々な人。

 また、改めて書くつもりだが、加藤武さんがお亡くなりになったこともとてもショックだった。
 彼は私にとっては恩人なのだ。
 文学座に書き下ろした「崩れた石垣、のぼる鮭たち」。

 ……やっぱり加藤さんのことは改めて書こう。

 今、一緒にいる人たちともいつかは別れるときがやって来る。
 その時になってからでは遅い。
 好きな人のことは大事にしておかないとね。
posted by 土田英生 at 04:29| 東京 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月14日

自分の曖昧さ

 安保法制の是非を巡る討論番組なんかを見ていてつくづく思うのは、議論にすらなっていないものが多すぎるということだ。さすがに今回の法案は滅茶苦茶だと思うし、廃案になることを願うのみだが、私をとにかく暗くさせるのは「人と人が話し合うことができない様」を見せられることだ。
 話せないのでは、結局、喧嘩になるしかない。
 そんなことでは未来はない。

 人間の気持ちは100パーセントということは滅多にないのだ。
 考えを表明する段階で自分の気持ちは固まっていたとしても、そこに至るまでには様々な葛藤もあったりする。
 極端な話、AかBがどっちがいいか迷っていて、それが49対51だったりすることもある。
 で、最終的には51の方が自分の意見になる。
 
「私はAがいいと思います」

 と、その人は言う。
 しかし、その人の心の中では49はBもいいと思っていたりするのだ。
 その人が、逆に49対51でBを支持している人と話し合ったとする。
 Bのこういう部分は問題だよね、でもAにもこうした問題があるよね、などと話す中で、時にはよりよい、AでBでもない、Cを発見したりする。
 それこそが対話や議論の醍醐味だ。弁証法だね。

 しかし、厄介なことに、人には自己防衛をする癖がある。
 一旦、どちらかの立場を選ぶと、それを守ることだけ考える。
 反対意見を自分への攻撃だと受け止め、優位性だけを保とうとする。
 それはすでに喧嘩でしかない。
 8月30日の国会前のデモの人数で言い合い争う現象なんか、まさしくそれだ。
 主催者発表と警察の発表とがあまりに違うということから、写真を使って実際は何人だったと言い合ったりする。その時、すでに問題の本質はどうでもよくなってしまっている。あげ足の取り合いをしているだけで、そこに議論などは微塵もない。
 暗澹たる気分になる。

 ここ数日、どういう訳か、毎日、違う人と会った。
 皆、一様に、悩んでいた。
 私で喋れることは喋り、どうしようもないことはただ聞いた。

 大学生の女子の相談に乗ったときだ。
 彼女は進路で悩んでいた。私は彼女を居酒屋に連れて行った。
 演劇をやるべきか、それとも普通に働くべきか。
 まあ、そんな話をしながら時間が過ぎた。
 終電の時間になり、立ってレジに向かった。
 もちろん私が払うつもりだった。
 で、レジまで来た時、私の目の端に、彼女が革の何かを出す姿が映った。
 財布を出していると思い、「いいって! 払うから」と強い調子で言った。
 自分の予想以上に気取った言い方になってしまった。
 しかし……財布だと思ったのは、革のケースに包まれたスマホだった。
 彼女はスマホで電車を調べていただけなのだ。
 慌てたのは彼女の方だった。

「あ、いや、もちろん、払うつもりです」

 と、財布を出そうとしている。
 恥ずかしかった。
 私は今度はとても小さい声で言った。「大丈夫、僕が払いますので」

 いや、そんなエピソードを書こうと思ったのではない。
 色んな人と話す中、多くの人が「どうしたら◯◯になりますかね」というような質問をしていた。
 現状でうまく行っていない時、やはり何かを変える必要がある。
 けれど、自分を変えるなんてことはとても難しい。
 意識や意志だけでは変えられなかったりする。
 
 人は自分自身のことを分かっていると思いがちだ。

「俺は◯◯が好きなんですよね」
「私は××だけは許せないんですよ」

 私は疑いなくこういうことを断言する人が苦手だ。
 大事なのは……自分が信じ込んでいることは、果たして本当なのか疑ってみることだという気がする。
 私が一緒に仕事をしていて、有能だなあと感じる人は、皆、柔軟性がある。
 
「今回は絶対にこういうラインで」

 と、言っていても、違う意見が出ると、すぐには否定しない。
 違うと思っていても、相手の言っていることを、一旦、前向きに考えてみることができる。
 前向きに考えてみられれば、可能性は広がる。
 そういえばそうだね、と、考えを変えられることもある。

 自分も含めてだけど、うまく物事が進んでいない人は、自分の感覚を曲げようとしない人が多い。
 新しい自分や、新しい展開を望むのであれば、今までの感覚ではダメなのだ。
 自分を編み変える度量が必要になる。
 しかし、人には変わることへの恐怖がある。
 特に自分が頼りにしてきた感覚を変えるなんてことはとても怖い。それは何かを気をつける、とか、そういう意識のレベルではないんだと思う。

 私は初めて食べた時、イギリスのソーセージが嫌いだった。
 パン粉やハーブなどがいっぱい入っていて、食べ慣れたソーセージとあまりにかけ離れていたからだ。
 しかし、留学中、何度となくそれを食べる機会があった。
 そして日本に戻ってきた。
 
 最初はただ、懐かしいだけだった。
 日本ではほとんど売っていない。
 売ってないんだなあと思うと、どうしても食べたくなった。
 そして、次にロンドンに行った時、早速食べた。
 ああ、美味しいと思った。

 これだって味覚が変わったのではないのだ。
 元々、ソーセージとはこういう味だという自分の思い込みがあり、イギリスのソーセージがそれと違ったので反射的に嫌いだと判断していたのだ。それが懐かしさが手伝って、前向きにそれを食べた時、きっと初めてそれを味覚として感じたんだと思う。で、結果、今でも大好きだ。

 「これが自分だ」と決めている自分なんて実は曖昧な存在なのだ。
 だったら、そんな自分を否定してくれる他人を使って、どんどん変わればいい。
 そうして自分に新しい発見をさせてくれる人こそ、自分にとっては必要で大切な存在だし、そのためにもちゃんと聞く耳を育てることが大事なんだと思う。
 その姿勢を持ち合ってこそ、議論や対話が可能になる。

 ……久しぶりなので、長々と書いてしまった。
 本当は台本を書かなければいけないのに。

 とにかく腰が痛い。
 下北沢の事務所のイスが快適じゃないことが原因かも知れない。
 京都の自宅の仕事部屋では割と座り心地のいいイスで仕事していた。
 しかも、無意味にイギリス風の部屋だ。
 友達からは気持ち悪いと言われていた。

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 いくら雰囲気を作ったところで、座っているのは私なのだ。
 まあ、自分からは自分の姿は見えないので、それがどれくらい滑稽なのかは分からない。

 しかし、事務所も段々、私使用になって来ている。
 イギリス風ではないが、革が周りに溢れている。

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 しかし、この腰の激痛はやっぱりイスが原因だ。
 そう思って、Amazonでイスを注文してしまった。
 ああ、こうしてまたしても、ここは私の部屋化して行く。
 このままだと怒られる。
 だからいつでも撤収できるようにしておこう。
 いや、仕事机の周りはそんなに問題ではない。
 イスが快適になることは、誰にとっても悪いことではないからだ。
 
 きっと問題は……事務所の一角を占領しているこのコーナーだ。

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 全てレザークラフトの道具だ。
 これは……これは私にしかメリットのないコーナーだ。
 これから縮小して行こう。
posted by 土田英生 at 07:06| 東京 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月27日

歪→四国→名古屋→歪→大阪→京都→歪

 歪[いびつ]公演「ソラミミホンネレソラシド」の稽古が始まっている。
 これもしっかり宣伝しないとね。

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 はっきり言ってしまえば、これは仕事ではない。
 まあ、投資だ。
 私の俳優講座に参加してくれていた3人。
 彼女達の「やりたい」「成長したい」という願いに付き合うことは、私にとっても支えになる。
 ……私も個人的に色んなことが低空飛行の時期なので、この稽古があることで随分と助かっている。
 
 ただ、やり初めて儲けもんだと感じている。
 彼女達のモチベーションも高いし、演技も面白い。
 自分にとってもあまり書いたことのない雰囲気の脚本になりつつあり楽しみだ。頑張る。
 →歪[いびつ]Facebookページ

 
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 それにしても私はバタバタしている。
 特に先週はキツかった。
 歪の稽古が始まり、並行してドラマの脚本をやっていた。これは短いものだったし、そんなに大変ではなかったけど、まあ、二転三転したので少しだけバタバタした。
 広島で進行中の俳優コースの台本も作っている。
 
 そんな中、四国へ。
 香川の坂出市で俳優のワークショップ。

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 3日間で短いシーンを作る。
 ……ただ、私は致命的なミスを犯してしまった。3日目に参加できなくなってしまったのだ。
 福岡の万能グローブガラパゴスダイナモスの川口君に助けてもらった。
 二日間で形を私が作り、最終日だけ川口君にまわしてもらった。
 
 3日目の朝。
 早朝にホテルを出て名古屋に向かう。
 茂山家がやっている狂言のイベントにゲスト出演するためだ。
 しかし……電車の乗り継ぎを失敗。
 なぜかあっちへ行ったり、こっちへ向かったりしながら、一時間かけて……なぜか元の駅に戻った。
 四国から出られない。
 完全に大人である私は、こういうことでは慌てないと心に決めているのに。
 小さい声で「もう絶対に間に合わんもん」と呟く。
 こういう時は名古屋弁になってしまう。
 そして、私が名古屋弁になる時は、どうも幼児退行している時らしい。
 気がつくと涙が出てしまっている。
 深呼吸をして……冷静に考える。
 大人なのだ。
 予定より随分と遅れて瀬戸大橋を渡る。

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 しかし予約していた新幹線には乗れない。
 シルバーウィークなので席がもう取れない。
 新大阪まで立っていた。再び少し泣く。
 少し遅刻をしてしまったが、なんとか名古屋の会場に到着。
 イベントはそれなりに頑張った。
 まあ、私はゲストなのでただ喋るだけだしね。メインは茂山家の狂言なのだ。
 名古屋だったのでお昼に天むすをいただく。

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 出番が終わると、そのまま東京に戻る。
 歪の稽古があるのだ。
 この日は出演者の石丸さんの誕生日だった。

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 そして次の日。
 柿喰う客を昼間に観て、夜に歪の稽古。
 そしてその翌日は大阪へ。
 なんばなんて久しぶりだ。

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 匿名劇壇のトークイベントに出演。
 前回のMONO『ぶた草の庭』に出てくれていた松原由希子さんの所属する劇団だ。

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 まだ、メンバーは若い。
 楽しかったね、なんだか。
 そして夜は久しぶりに京都の自宅に戻った。

 翌日は京都でkittのミーティング。
 私が昔からよく行く、古い古い喫茶店「フランソワ」で優雅に話し合う。
 京都なので古いを二回書いてみた。
 そうなのだ。京都の人は強調したい時、なぜか形容詞を二回繰り返す癖がある。
 「今日はあっついあっついわ」などと言う。
 だから本来なら「フランソワはふっるい、ふっるいで」という感じだ。
 
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 ミーティングが終わった後、少しだけブラブラする。
 時間があったので鴨川を眺めたりもした。

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 そして壁ノ花団「サイドカー」を観に行く。
 水沼君がやっているユニットで、MONOの金替君も出ているし、昔からの友達である内田淳子ちゃんも出ている。芝居を観てから皆で飲みに行った。

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 そして次の朝、一番で東京に戻る。
 ドラマ脚本の直しがあったのと、歪の稽古があったからだ。
 
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 後、見たい芝居も結構あるが、行けないものも多い。
 やらなければならないこともたまっている。

 最後にもう一度、歪「ソラミミホンネレソラシド」の宣伝をして終わろう。

 場所は下北沢亭。
 駅から歩いて10分くらいだと思う。→下北沢亭
 ワンドリンク付きで2000円。
 二日だけの公演なのでご予約をお早めに!

 こちらからチケットを申し込めますので!
 →
 
 
posted by 土田英生 at 12:06| 東京 🌁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする