なぜか昨日は眠れた。
起きたらとてもスッキリしていた。
この感覚は大体において、眠り過ぎた時に味わうことになっているので、まずは「遅刻した!」という漠然とした覚悟だけをしっかりと作ってから、そっと時計を見てみた。
……全然大丈夫だった。
今日は北海道に移動だ。
飛行機は16時だ。
余裕で間に合う。
急に得した気分になり、コーヒーをゆっくり飲んでから準備をした。すっかり着替えて部屋を出ようとした。
出る前に、飛行機の時間を確認してみたら……19時半の便だった。
服を脱いでスエット姿に戻った。
出かけるつもりだったので、仕事モードにもなれない。
困惑した時間。
なのでこれを書いている。
どうも時間に弱い。幼い頃からそうだった。
毎朝、親にしてもらわないと学校に行く準備もできなかった。
だから、今、なんとか社会生活を送れていることに、時々しみじみ感動したりする。
会社員にはなれなかっただろうなあと思う。
まあ、バイトなどはしていたが、その頃も遅刻ばかりだったし。
結局、これまで一度も会社などに勤めたことがない。
なので、一日の中の時間だけでなく、日にちなどの感覚も曖昧だ。
大体、生活のリズムが社会と一致していないので、平日と休日の区別がつかない。祝日にも疎いし、同じように年中行事にも興味がない。
京都では嵐山に家があるので、観光客が多いと「あれ、紅葉シーズンなんだ」と気づき、東京では下北沢にいるので近所のクレープ屋さんに人が並んでいると日曜日なんだと思ったりする。
今はMONOの構想をああだこうだといじっている。
まだ、台本にはしていないが、これは年末になった証拠だ。大体、年明けから稽古が始まるので12月になると書き出して、年明けから焦るというパターンだ。
後、合間は台本ばかり読んでいる。
今年は北海道戯曲賞と劇作家協会新人戯曲賞の審査員を担当しているので、とにかく読まなければいけない台本が多い。これも私にとっては年末を感じさせる作業だ。大体、毎年、この時期になると一日に2本ずつくらい台本を読むことになる。
しかも、審査なので一回読んだ後に色々と考えながら再読し、最後にもう一度、パラパラとめくりながら確認する。だから時間がかかる。
北海道戯曲賞の審査会は明日、新人戯曲賞の審査は13日だ。
新人戯曲賞の審査は公開審査だ。一般のお客さんも聴きにきたりする。

前日の12日には短編戯曲のリーディングなどもあり、私はここでもトークゲストとして喋らなければいけない。二日間合せて「戯曲に乾杯」というイベントになっているので、皆さん、お越し下さい。
一日だけでも大丈夫ですし、両日合せたセット券もあるみたいです。
劇作家協会→◎
……さて、16時。
まだ、時間あるね。
やっぱりちょっと仕事しよ。