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MONO代表・土田英生のブログです

2017年09月04日

徒然なるままに。

 ゆっくりお風呂にも浸かったし、一回ベッドに入ったんだけどね。
 涼しい風と虫の声があまりに秋の気配を押しつけてくる。
 秋は誰だってちょっと切なくなる。

 色々と考えていたら眠れなくなってしまった。

 ポークウンインナーをかじりながら、水割りを飲むことにした。

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 何を書くあてもない。

 だったら仕事をしろよという声も聞こえるが、それはとても小さな声だ。
 仕事部屋に置いてあるチェーホフの肖像画も「今日はもういいよ」と言ってくれている気がする。
 
 だから徒然なるままにこれを書こうと思った。

 広島に行っていた。
 アステールの演劇学校だ。10月に試演会があるので、今回はその台本作りがメインだった。
 今年の参加者は14人。女性11人、男性3人。高校生から大人までいる。
 この俳優コースを担当させてもらうのも3年目なので、今年で区切りをつけさせてもらおうと考えている。広島の街に対する愛着もどんどん湧いてきているけど、あまり長い間、同じ人がやり続けるのはよくない気がするからだ。ま、離れることを考えると寂しいんだけどね。

 出会いもある。
 一昨年の参加者の中に立川茜さんがいた。

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 現在、彼女は東京で働いているが、秋から本格的に演劇の道に進む。
 MONO特別企画「怠惰なマネキン」にも出演することになっている。

 広島の飲み会で一緒になった時、「東京にでも出て演劇続けたらいいのに」と私が無責任に言ったらしい。
 もちろん私の言葉にそんなに力があるわけでもないし、道を決めて行くのは本人なので、彼女の人生を背負う気はない。けれど、まあ、言葉を発した責任は感じる。
 
 声をかけたこと、かけることについて。
 時々、考える。

 大学を中退して東京に出て、その後、京都に戻って劇団を作ろうと思った時、私は水沼君、犬飼君、西山君に声をかけた。その4人でスタートしたのが現在のMONOの前身になっている。

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 これは「さよなら、ニッポン」の宣伝写真とした撮ったものだね。
 犬飼君(左)はMONOを抜けて俳優を続けているし、西山君(右)は完全に演劇から離れた。
 真ん中にいる……私と水沼君は今も一緒にやっている。
 
 あの時、声をかけなかったら今頃何をしてるんだろう?
 ま、そんなこと分かんないしね。

 で、そのまま関係が続くことにつても考える。
 長くやりゃいいってもんでもないけど、時々「うわあ」と、思ったりする。

「ハテノウタ」の楽屋でふと気がつくと水沼君が顔を洗っていた。
 他には誰もいなかった。
 洗面台に屈み込む後ろ姿を眺めながら、「長い間、この後ろ姿を見てるなあ」とぼんやり思ったりした。

 そして、それはやっぱり少し嬉しかった。

 なんでこんなこと書いてるんだろ?
 虫の声と水割りのせいだ。
 三杯目だし。

 その後、奥村君が参加し、尾方君が加わり……最後に、所属劇団が解散してフリーになっていた金替君に声をかけた。あれ20年前だよね。その人たちと今もやっている。
 そう考えると長いな。

 とにかく私はこれまで全員、自分で声をかけて来ている。
 一緒にやりたいと思った人を先のことなど何一つ考えずに誘ってきた。
 皆はどう考えているのか知らないけど、私には一片の後悔もない。
 
 立川さんに声をかけたのだって一緒なんだよね。

 いや、違いはあるな。

 現在のMONOのメンバーに声をかけた時、彼らは同世代だったし、私も始めたばかりだったので未来には明るい景色しか見えなかったしねえ。けれど、今、私も結構長くやってきて、昔とは違った景色が見えてしまっている。まだまだ勉強もして、もっと面白いものを創りたいとは思っているけれど、色んなことが思い描いた通りに進まないことも知ってしまっている。

 けれど声をかけるのは、私自身がまだまだ坂を登りたいと感じてるからだよね。
 一緒になにかやろうよってことだし。

 次のMONO特別企画に出るメンバーも結局、私が全員に声をかけている。
 3年前の俳優講座がきっかけだ。その中で一番古いのは高橋明日香さん。彼女とは出会って6年になる。
 決して器用な役者さんだとは思わないけど、声をかけた時の直感を私は全く疑っていない。
 こうして一緒に活動を続けていることが何よりの答えだ。

 私が声をかけた5人が出演するMONO特別企画「怠惰なマネキン」。
 絶対に面白くしてやる。
 
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 情報はコチラ
 
 ……人との出会いだけは、外れてない感じがするんだよねえ。

 この前、アトリエ劇研が閉館した。
 私は東京にいたのでクロージングイベントにも参加できなかったけど、Twitterに流れてきた写真を見た。
 吉本有輝子さんが仕込んだ照明が劇研の空間を照らしていた。
 それを眺めながら一時期の京都に思いを馳せた。
 劇作家もたくさんいた。
 マキノノゾミさん、松田正隆さん、鈴江俊郎さん、そして亡くなった深津篤史君……他にもたくさんいたな。一緒に劇作家協会の京都支部を作ったり、特に松田さんと鈴江さんとは同人誌「LEAF」を創ったり。編集作業をやった帰り、朝まで話して、鴨川の河原に座って一緒に朝日を見たりしたね……って、なんだ、この青春群像は。なんだかとても恥ずかしくなった。四杯目になってるからだ。

 話はそれるけど、前にヨーロッパ企画の上田君と話した時、彼はLEAFを全部持っていると言っていた。そうなんだよね。彼も京都だし。
 
 とにかく人との出会いや、そこからの関係は大事だという話だ。
 
 今、ドラマの脚本に取り掛かっているが、これだってそうだ。
 今回の話を持って来てくれたのは、出会って以来、ずっと信頼関係を維持してきた人たちだ。
 プロデューサーのYさんは、先日の打合せの時、局のロビーで私を出迎えてくれた。
 今回初めての本打ちだった。
 目が会うと、彼は立ち上がって走ってきた。
 そして私にハグをしながら言った。

「また一緒にできますよ! 嬉しいです!」

 「俺、あの時泣きそうでしたもん」と後で彼が言って来た時、私は茶化した答えをしたが、もちろん私も泣きそうだった。
 
 ……徒然なるままに書きすぎた。
 どこに着地していいのか全く分からない。
 
 明日は壁ノ花団「ウィークエンダー」の稽古に顔を出すことになっている。
 水沼君が作・演出だし金替君も出てるし。
 あ、あと、MONOの常連である松原由希子さんも出てる。
 出会って関係の続いている人たちがやっている。

 壁ノ花団の情報はコチラ
 
 水割りもなくなった。
 そろそろ眠ってみよう。
posted by 土田英生 at 04:23| 京都 | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする