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MONO代表・土田英生のブログです

2010年09月24日

元の木阿弥

 今、これを書いている。
 午前4時だ。
 どうだろう? これは……これはどう考えてもまた夜型に戻ってしまっているのではないか? ああ、元の木阿弥だ。
 
 まあいい。
 せめて5時には寝よう。

 今日はMONO『トナカイを数えたら眠れない』の舞台美術の打合せをしていた。
 大体決まった。後は……台本だ。

 ああああ。
 
 何度も書いていることだが、基本的に家にいる私は大人しい。
 いや、もちろん意味なく元気なときもある。
 人と喋っている時には9割9分元気ハツラツで押し付けがましい男なのだが、一人で机に向かったりすると途端に暗くなる。
 皆はあまり信じてくれない。
 しかし、何だか、じっと座っているだけで辛いのだ。
 どうでもいいはずのことが頭にこびりついて離れなくなるのだ。

 小さい時からそうだった。
 タイタニックの悲劇を読んだ次の日から眠れなくなった。
 世の中から船をなくさなければという強迫観念に取り憑かれた。
 小学生なのに不眠になった。
 毎年、四国の親戚の所へ行っていた。まだ瀬戸大橋もなかったし宇野から連絡船を使っていた。
 これはまずい。
 毎日父親に「船はキケンだと思うよ。四国には行かない方がいい」といい続けた。
 
 やがて船の恐怖は消えた。

 入れ替わって私の心を支配したのは宇宙人にさらわれるという強迫観念だった。
 もう怖くてたまらなかった。
 毎日親にそのことを話した。
 母親は「カギはちゃんと閉めたから大丈夫」と苛々しながら言った。
 しかし私は必死で訴えた。
 「宇宙人はカギなんか関係ないんだもん。すり抜けるんだってば!」
 母親は保護者会で担任に相談した。
 「この子、毎日、宇宙人にさらわれるって騒ぐんです」
 先生がなんと答えたかは覚えていない。
 これも知らない間に消えた。

 次に取り付かれたのはノストラダムスだった。
 1999年に人類は滅亡する。
 早くこれを皆に知らせなければ。
 友達に説明して回った。
 皆は最初は笑っていたが、段々「もうやめてよ」と避けるようになった。
 あああ、なんて馬鹿な子供だろう。

 ……成長するにつれ、段々とましにはなっていったけど、今でもそうした強迫観念に時折悩まされる。
 もちろん宇宙人でもノストラダムスでもない。
 もう少し現実的なことだ。
 しかしここまで悩む必要はないと分かっていることを延々と考え続けてしまう。

 小学校の時とは違い、今は頭では愚かさが理解出来ているので、まあ、外では普通に振る舞えるからいいんだけど。

 とにかく作品を書かなきゃ。
 不思議なことだけど、作品を書いている時だけは解放されるのだ。
 
posted by 土田英生 at 04:23| 京都 ☀| MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする