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MONO代表・土田英生のブログです

2014年01月23日

現在の私。

 初めての人と会う時、「土田さんの芝居は何度か観たことありますよ」と、言われたりする。
 「ありがとうございます!」喜んで私は答える。
 MONOのことだと思ったりするのだ。
 しかし、大抵の場合、残念ながら違う。

 私の書くものには少人数の戯曲が多いせいか、今でもわりと上演許可願いが届く。
 そして、限度をこえた改変や事情などがない限り、上演許可を出させてもらっている。
 この前、制作の垣脇に聞いたら、今でも平均して毎月、2つから3つの団体が私の作品を上演して下さっているそうだ。
 これは劇作家として、純粋に嬉しい。
 だからなのか。若い役者さんと会うと「やったことあります」という人にも結構出会う。
 私と同じ役をやった人などとは、ちょっと話も弾んだりする。
 しかしだ。
 そう言ってくれた人の多くは……MONOを観たことがないという。
 最初に書いた、「土田さんの芝居は……」と、話す人たちも、こうした作品のどれかを観てくれた人なのだ。

 これはどういうことだろうと考えてしまう。

 やることに興味はあっても、観ようとは思わないのかも知れない。
 私は学生時代、竹内銃一郎さん、鴻上尚史さん、北村想さん、川村毅さんなどの作品を上演していた。
 で、そうした劇団が関西に来ると、こぞって観に行った。
 知りたかったのだ。
 自分達なりに色々と悩みながら作品を創る。で、それを書いた人たちがどのように舞台を創っているのか、単純な興味があった。正解を求めているわけではなく、例えば、自分が演じた役を、どのようにやっているのか見たかった。
 
 なんか、愚痴っぽいね、今日は。

 まあ、ようはMONOの芝居を観て欲しいなあというだけだけど。
 私も外で色々と仕事をやらせていただいているが、やはりというか、そのベースは劇団にある。
 MONOで色々と試行錯誤をして新作を創ることが、他での創作活動の源になっているのだ。
 だから、私としては、観にきて欲しい。それが現在の私の姿だからだ。
  
 今日は大阪で記者懇談会があった。
 14社ほど集まってくださった。昔なじみの演劇記者さんもたくさんいて、その人たちの顔を見るとホッとする。気がつけばリラックスして喋っていた。

 しかし、思い出す。
 取材の度に、ダメな部分を指摘されるのではないかと怯え、必死で喋っていた頃を。
 無知がバレるのではないかと、話す前に自分の中で取材のリハーサルをしていたあの頃を。
 あの時と同じ心持ちで私もやらないといけない。
 リラックスしている場合ではないのだ。
 今、なにを作っているかだけが問題なのだ。過去にどんな作品を上演していたのかは関係ない。

 MONOは25年。しかし私たちのような小さな劇団はいつなくなるか分からない。観に来てくださる方がいなくなれば上演が難しくなるだろうし、メンバーの誰かが欠ければ、劇団なんてすぐになくなってしまう。

 だからこそ、活動できるありがた味を感じながら作品を創らせてもらっている。
 結局なにが言いたいのかというと……そんな気持ちでやっているので、皆さん、来てくださいねということです。すみません。

mono nozikiana.jpg

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posted by 土田英生 at 03:39| 京都 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする