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MONO代表・土田英生のブログです

2014年03月12日

最後の舞台。

 MONO『のぞき穴、哀愁』も今日で終わる。
 本日の19時から梅田のHEP HALLで最後の上演だ。
 
 → MONO公演情報

 東京から始まって23ステージ目。
 しかし、その日見るお客さんにとっては一度の舞台。
 だから回数は関係ない。
 ただ、私にとっては作品を構想し始めてからの時間がある。
 去年の夏に天井裏にしようと思い立ち、それから少しずつ形になり、やがてキャスティングを考えながら皆さんにオファーを出し……そして台本を書き出した。

 そして今年の1月に始めての稽古。

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 稽古の途中で行き詰まった。
 このままでも作品はできると思ったが、どうも違う。
 皆に謝って、台本を最初から書き直させてもらった。
 しかし、そこからも順調に書けたわけではない。
 もう書けないんじゃないかという不安でいっぱいだった。
 そのせいで稽古は大幅に遅れた。
 台本の完成もここ数年では一番遅かった。迷惑もかけた。
 
 どこかの劇団員とかが「うちはね、台本がすごく遅いんですよ」と、嬉しそうに話すのをよく聞くが、それのどこか愉快なのか分からない。
 そんなもんは「怪我自慢」みたいなもんで意味がないのだ。
 私だって昔は初日前日にやっと書けたなんてこともあったし、それをエピソードとして話すことはあるけど、やっぱりそういう時はダメな上演だった。
 いや、結果的にはなんとかなっても、もっと早く上がっていれば、もっといい成果があったんだと思う。
 早いにこしたことはないのだ。
 役者は台本に馴染み、流れを掴み、何度も稽古を繰り返して芝居の角を取り、それでやっと舞台上でリアリティが出せる。
 最近は「うちは遅いんですよ」と嬉しそうに話す人には「じゃ、ダメだね」と笑顔で答えることにしている。
 若い役者さんとかが、それで伸びるわけがない。
 変なごまかし方や舞台度胸はつくかも知れないけど、演技は数多くやらなければ伸びないのだ。
 じっくり台本を読み、考え、試す。
 そしてやがて台本から離れる。

 とかえらそうに言う割に……私も台本は早くない。
 なんなんだ。
 部屋着のスエットのパンツを前後逆にはいてしまっているせいかも知れない。
 朝、起きてすぐに気がついたんだけど、なんだかまあいいやと思ってそのままになっている。
 さっきもポケットからガムを取り出そうとして、太ももの辺りを何度も手でまさぐった。
 なかなか出てこないのだ。
 
 それにしても……。
 今回は始めて一緒にやる役者さんも多い中、皆、一様に協力的で、いいチームになった。
 悔いなく終わらせたいね。
 
 自宅の窓から嵐山の山並みが見える。

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 この景色が日常のはずなのに、私の日常はまだ劇場にある。
 皆さん、劇場で待ってます!
posted by 土田英生 at 12:44| 京都 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする