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MONO代表・土田英生のブログです

2014年06月29日

一つだけ言えること

 今日は「京都学生演劇祭」のワークショップだった。
 寝不足で限界はずなのに、身体は割と軽かった。
 昨日も一旦は寝ようとしたのだが、外から「キュルルルル」というおかしな鳴き声が聞こえてきて……窓から見ると仔狸が三匹、道を歩いていて……その光景ですっかり目が覚めてしまったのだ。
 嵐山はなんなんだ?
 蛍は飛んでいるし、鹿はいるし、猿はいるし、三匹の狸まで。
 
 とにかく二日間、ほとんど寝ていないことになる。
 しかし元気なのだ。
 どうなっているんだろうか?

IMG_3713.jpg

 
 18歳から22歳までの20人を対象にワークショップ。
 これまで散々やってきた『間と呼吸』に、最近考えていることをプラスして13時から16時まで。
 それにしても……不思議だね。
 吸収力のいい人は、3時間の中でもグングン変化する。

 16時からは交流会。
 いやあ、みんな、可愛い。
 微妙な感じで囲んでくれたりして。
 私も久しぶりに調子に乗って喋ってしまった。
 交流会が終わり、建物を出てからも数人と立ち話をした。

 演劇を続けたいという人が多く、色々な質問を受けた。
 ただ、私のやってきていることが正しい訳でもないし、無責任なことは言えない。
「僕はこうやろうと思ってるんですけど、どう思います?」というような質問にも、「分からない」と答えてしまった。

 ただ、帰り道にふと思った。
 一つだけ言えることがあったなあと。
 
 演劇などをやっていると、生活は不安定だし、将来も心配になる。
 で、焦る。
 焦ると、とにかく何かをやらなければという気持ちになり、やることをどんどん増やす。
 スケジュール帳を埋める。
 そして忙しさの中で、充実していると思ったりする。

 これは割と落とし穴なんだと思う。

 語弊のある言い方になるが、くだらない舞台をいくらやっていてもプラスにならない。人脈を広げられるというが、ただ知り合いを増やしたところで意味はない。芝居のお誘いメールが増えるだけだ。

 やっぱり語弊あるな。

 この場合、くだらないというのは……やりたくもないこと、ただ時間と労力を取られるだけの、という意味だ。
 やりたいこと、好きなことであれば、それがどんなものであろうと、やればいい。
 そうじゃないなら、バイトしてお金を稼ぐか、家でゴロゴロしている方がよっぽど為になるということだ。

 変な芝居に出て、おかしな癖がついてしまう方が、よっぽど問題なのだ。

 ……そういう人をたくさん見てきた。
 この人いいなあと思っていても、(私が)やめた方がいいのにと思うような芝居に次々出て、中途半端な役者になって行く。
 何年か後には一緒にやりたいと思えない役者になってしまう。
 もちろん、これは私から見たわがままな思いに過ぎない。
 他の人から見れば、MONOなどに出る人を「ああ、あんなところに出て」と、感じているかも知れないし。
 だれど、辛い。

 長い間、続けて来られている人たちには……どうも怠け者が多い気がする。
 本当になにもしないのではない。
 自分の興味に真っすぐなんだと思う。
 やりたいことができるチャンスがあれば、それは必死でやる。
 しかし、やりたいことがない時は、やらない。
 お金を稼ぐか、ブラブラしながら自分を磨く。
 部屋に転がって、好きな本を読んでいるだけでもいいのだ。大体、考える時間がないと人はダメになるしね。
 
 まあ、とにかく焦るんだよね。
 それでどんどん自分がなにをしたかったのか、分からなくなっていく。
 今日もある劇団の芝居が好きだという子がいたのだ。
 その気持ちをとにかく大事にしてと言えばよかった。

 いやいや、そんなこと分かってるよね。
 大きなお世話だ。

 とにかく、私も大学生の皆と一緒に楽しめた。

 帰りの電車で、車掌さんに肩を叩かれた。
 嵐山についていた。
 私はすっかり眠ってしまったようだ。さすがに寝不足がきいてきた。
 家に帰ってきても、ソファーに座ったまま眠ってしまった。
 逆に安心した。二日間眠ってないのだ。寝て当然だ。
 
 起きてから……ちょっとだけ、革細工をしてしまった。
 まずい。
 さっきは「焦るな」と書いたけど、「少し焦れ」と自分に言いたい。
 「好きなことをしろ」と書いたけど、「好きなことだけしていちゃダメだ」と自分に言いたい。

 けど、なんでこんな革が好きなんだろ?
 カバンの中のものを出してみたら……買ったもの、つくったもの、つくってもらったもの……とにかく革で溢れていた。

P1030131.jpg

 
 芝居よりも革細工が好きになったらどうしよう?
 その時は革の道に進めばいいだけの話だ。
 自分でそう書いたではないか。
 
 ただ。
 演劇は……やっぱり好きなんだよねえ。
 楽しいもんね。
 まだまだ書きたい芝居もあるし。
posted by 土田英生 at 02:58| 京都 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする