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MONO代表・土田英生のブログです

2017年06月28日

捨てたり大事にしたり

 「きゅうりの花」の稽古が始まった。
 すでに2日目が終わった。
 初日は一度だけ通して読んで終わり。
 今日は1場と2場の本読み。
 私は普段、あまり本読みをじっくりやらない。台本を持ったままでも、すぐに動いてもらって形を作って行く方が好きだ。
 しかし、この戯曲はMONOで2回上演している。だからなんとなく形が頭の中に残ってしまっている。
 とにかくその印象から離れようと思い、本読みをしながら新しいイメージを膨らませている。
 舞台美術もちょっとしたことを変えてもらった。出入り口の位置とか。
 前と同じように創れないようにして、今回ならではの「きゅうりの花」を目指している。

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 京都で引きこもっていたが、先週末広島に向かった。
 毎年やらせてもらっているアステールプラザの演劇学校の講師をやる為だ。
 普段は15時に入り、16時から開始なのだが、この日は朝早くに新幹線に乗った。
 グンジョーブタイという劇団が、私の戯曲「相対的浮世絵」を上演していて、この日は11時開演の回があると分かったので観に行ったのだ。深海くんという役者さんがいて……座長なのかな……とにかく彼がやっている劇団だ。この劇団は旗揚げ公演も私の「燕のいる駅」だった。
 上演するのは難しい戯曲だと思うけど、よく出来ていて面白かった。急遽決まって、終演後のトークにも出してもらった。

 で、そこから二日間のワークショップ。
 終わってから松山の劇団unit out 「食卓心中」の広島公演を観た。作家である玉井さんは私の戯曲講座に来てくれたこともあったので観られて嬉しかった。

 最終の新幹線で東京へ移動。翌日から「きゅうりの花」の稽古だったのだ。
 品川駅に着く直前で箱庭円舞曲の古川くんと会った。同じ車両に乗っていたらしい。

 で……。
 下北沢の事務所に着き、スケジュールの確認をしようとしたら……スケジュール帳がない。
 どこを探してもない。
 お手製の革カバーがしてあり、さらにはお気に入りのペンが挿してあるはずのものだ。
 まあいいか……。
 いやいやいや。
 スケジュール帳もちょっと困るけど、あのペンは……なくなると困る。とても気に入っているものなのだ。
 プラチナのファンクションペンで銀の同軸。
 そんなに高価なものではないけど、一目惚れして買ったものだ。

 しばらく考えていると……ふと、私の脳裏には映像が浮かんだ。
 新幹線の座席についている網。
 その中に入っている手帳とペン。
 そうだ。あそこに入れていた。
 ということは……忘れてきたらしい。

 私はこういう時、すぐに諦める質だ。
 だから「もういいや」とも思ったが、こういうところから変えて行こうと考え直し、とりあえずJR東海のメールフォームから忘れ物届を出した。

 今日、18時に稽古が終わってから私はダッシュした。三鷹から下北沢まで30分で移動しようという作戦だった。18時半からMONO特別企画のワークショップをやることになっていた。
 公演は11月にやる予定で、とてもこじんまりした企画だ。けれど、こういうものこそ、きちんとやって行かないと自分自身が先細って行ってしまう。だから色々と試して行く必要がある。本来の意味でのワークショップだ。

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 三鷹駅のホームに着いた。
 空になったペットボトルとライターをなぜか握りしめていた。
 電車が入って来る。
 私はホームにあるゴミ箱にペットボトルを捨てた。
 ゴン。
 音がした。
 手をみると何もない。どうやらライターも一緒に投げ込んでしまったようだ。
 ロンドンで買ったジッポーのライター。
 なのでさすがに手を突っ込んで探した。
 ペットボトルを捨てるところの穴は小さい。そこに腕を入れてゴソゴソする。
 通り過ぎる女子高生たちが怪訝そうな表情で私を見ている。
 けれど構っていられない。
 電車は行ってしまった。そしてまだライターは見つからない。
 次の電車が入ってきた。
 ここにライターを捨てたら、それはそれでダメだしねえ。だからなんとかしようと必死だった。
 けれど、このままだとワークショップには遅刻してしまう。
 列車の発車を告げるアナウンス。
 ワークショップを取るのか、ジッポーを取るのか。
 ……ワークシップを取った。しかし遅刻した。
 
 ワークショップが終わってメールを見ると、JR東海からそれらしきものが見つかったという返信が来ていた。どうやら手帳とペンはあるようだ。
 明日、取りに行こう。
 
 捨てたり大事にしたり。
 忙しいね。
posted by 土田英生 at 03:51| 東京 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする