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MONO代表・土田英生のブログです

2018年03月31日

不条理な時間

 MONO「隣の芝生も。」の大阪公演最終日のことだ。
 劇場での片付けを終えて自宅に戻ったのは12時頃だった。
 本番もやった後だったので疲れていたけれど、私には締切が待っていた。
 とにかくお風呂に入り、パソコンに向かった。
 それから二時間経った頃だ。どうしても頭が回らない。

 ……気がついた時には床に転がって眠っていた。
 
 本番の疲れもあるが、実は前日もあまり眠れていなかったのだ。

 26日の公演後、お世話になっている編集者の皆がきていたので居酒屋に顔を出した。
 いつもならそのままズルズル飲んでしまうのだが、仕事があった私は一時間余りで切り上げ、きちんと京都まで帰ってきた。嵐山までの電車はすでに終わっていたので、桂からタクシーに乗って自宅に到着。

 ……カギがなかった。
 iphoneの明かりを使ってカバンの中をなんども探す。
 カバンを四回くらいひっくり返したけれどやっぱりカギはない。

 思い出してみる。
 あ!
 私はよくカギをなくすので、今はジーンズなどにキーホルダーをぶら下げていてそれは決して外さないことにしている。
 なのにだ。
 ちょうどこの日は、終演後のトークに登壇することになっていて、出る直前にみっともないと思ってそれを外した記憶があった。
 
 とにかくカギはなかった。
 目の前に私の自宅はある。
 しかし入れない。
 これはなかなかに不条理な空気を漂わす。
 
 冷静になって、カギのレスキュー的サイトを探して電話してみた。
 5,800〜となっていたので、これならいいやと判断した。
 高くても1万円では収まるだろうと思っていた。

 待つこと30分。
 車がきた。そしてカギ穴を見るなり言った。

『これ、開かないやつです』

 私は黙っていた。
 
『無理やり開けることはできますけど……そうします?』
『いくらかかるんですか?』
『98,000円です』

 別の不条理空間が現れた。

 面倒なのでこの先の会話は書かないが、私はちゃんと抗議した。
 サイトの話もしたし、消費者生活センターの話にもなった。
 結論だけ言えば……ガチャガチャやってはいたけれど、その人は玄関のカギを開けられずに帰って行った。
 
 入れない自宅の前に立つ私だけが残された。
 なぜか写真を撮ったりもした。

IMG_1040.jpg


 近くのホテルに片っ端から電話してみたが、満室。
 結局、家から一番近いネットカフェで過ごす羽目になった。
 なのでしっかり眠れなかった。
 そんな中で次の日が大阪公演の最終日、そして片付け、帰ってきての執筆だったのだ。
 だから崩れて眠ってしまったんだと思う。

 仕事は……約束から36時間後に提出。

 三日間は全く休めなかった。

 明日は四日市に移動。
 明後日は四日市で一回限りの公演。

 どんなことがあってもカギだけは外さないようにしよう。
posted by 土田英生 at 01:04| 京都 | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする