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MONO代表・土田英生のブログです

2008年01月28日

……。

 台本は完成せず……。
 というより、大まかには書けたのだが、台詞などがまだグチャグチャなのでこれを稽古場に持って行く訳にはいかない。こんな所にいい訳を書いていても仕方ないが。
 明日は「なるべく派手な服を着る」大阪公演の記者発表。
 それまでに終らせたかったのだが……。
posted by 土田英生 at 05:56| 京都 ☀| MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月27日

相乗効果

 時々人から「何でもかんでもやりすぎなんじゃないの」とアドバイスをもらうことがある。その時は「そうかなあ」と悩んだりする。
 もちろんあまりに忙しくて頭が働かないとか、全く眠る時間がないのは困る。適度に休養も取りたいし、お酒を飲む時間だって欲しいし、友達と喋る時間も欲しい。
 しかしジャンルが違うことを同時にやることは相乗効果を生むなあと最近思う。

 MONOの『なるべく派手な服を着る』はラスト前になって台本が止っていた。どうもすっきりと進まなくなった。前半から中盤にかけては面白いと思えた。だからドンドンと書き進むことが出来た。私にとっても珍しいスピードだった。客演の人は「こんなもんなのか」と思ったかも知れないが、実際にこんなに早く書き進められたのは「きゅうりの花」以来のことだった。
 だが……ラスト前に来て急に手が止まった。プロットもストーリーも出来ているのに書けなくなった。というか不安になった。これでいいのか……。

 しかし今日、ホテルをチェックアウトしてそのまま新幹線で京都の稽古場へ直行してパソコンを広げた途端……止っていたシーンが進み出した。どうやらドラマの打合せなどで喋っていたことが触媒となったらしい。全く関係のない話をしていたはずなのに、色んなことを思いつく。閉まっていた扉は実は元々開かない扉だったのだ。違う所に扉はあって、その扉は比較的簡単に開いた。
 相乗効果だ。
 この感じだときっと明日中に書き上がる。
 後は来週からの稽古で細かい調整をして行けばいいのだ。

 と、自分に言い聞かせる。
posted by 土田英生 at 04:32| 京都 ☀| MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月17日

ううう。

 やることが多過ぎる。
 気になる事も多過ぎる。
 どうも気持ちが散漫だ。
 何を書いていいのか分からない。
 とにかくMONOの稽古は進んでいるし、芝居自体はいい感じで立ち上がって来ている。馬鹿馬鹿しい芝居だがそれも含めて気に入っているし、台本で詰まっていた所も抜けた気がする。

 ……思いついたことを書いてみる。

 私は突然何かを大きく変えるという事が出来ない。
 だから急に作風を変えたりする人を尊敬する。よく冒険をするなあと思う。芸術と芸能があるとすれば、私には絶対芸術は出来ない。『自らの内から湧き上がってくる何かを純粋に表現しています』なんてことを私は言い切れない。

 もちろん、特に劇団は好きで活動を続けている訳で、そういう意味ではやりたいようにやらせてもらっている。それでも怖いのだ。「これはどうかな? ちょっとこんなこと考えたけど果たして面白いのだろうか?』などとビクビクしながら作品を創っている。
 ただ、それでも少しづつは冒険を試みているつもりだ。

1 ある作品で何か掴んだ気がする
2 次の作品ではちょっと変わったことをして失敗する
3 次は慌てて元に戻すとやはり安定する気がする
4 また変えてみると、ちょっとだけ失敗する
5 再び元に戻す

 ……しかしこのくらいになると実は元には戻っていない。気がつけば失敗を元に何かを学んでいるようで、少しだけ「いいように」変わっていたりするのだ。良かった部分だけが淘汰されてちょっとした結実を見る。別のものを掴んだ感覚。実は5が新しい1になっていたりするのだ。そこから再び小さな変化を繰り返し始める。

「なるべく派手な服を着る」はそういう意味で現時点での結実になるのではないか、そんな気がしている。
posted by 土田英生 at 04:33| 京都 ☀| MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月15日

ここが肝心

 「なるべく派手な服を着る」の稽古は問題ない。
 ただ、台本がちょっと止った……。

 今回は最も得意な(と自分では思っている)、『一見日常を舞台にした会話劇』で『登場人物達がそれぞれ内圧を抱えている』という性格なものなので自分の中では構成はすでに決まっている。5場構成で3場までは終っているし、これから書く内容もラストの台詞もほぼ決まっている。
 しかしどうにも4場の入り方が気に入らない。
  芝居を観ている人達の集中力には限界がある。ちょうど中盤、この場の入り方はとても大事だと思う。後半に向かって盛り上がるか、失速するのか……それはひとえにここにかかっているのだと思う。だから悩む。慎重になる。

 予定では今週中には台本を終らせなければならないのだ。
 稽古しながらの変更はあるにしろ、本を書くのは今週いっぱいにしたい。

 そうすれば初日までに一ヶ月強。これまでの10日の稽古で2場の中盤まで稽古は進んでいるので、上手く行けば……12回くらいの通し稽古が可能かもしれない。やはり『通しをやってみて、気になれば小返し(あるシーンだけの稽古)』をどれだけ繰り返したかで芝居の完成度は変わって来る。
 
 稽古のことは「なるべく毎日更新する」で……と前に書いたが、昨日の担当が奥村なので更新が滞ることも充分考えられる。まあ、担当している尾方君もその辺りのことは熟知しているのできっととばして別の人が続けるとは思うが。

 まだ今日の稽古までには数時間ある。
 とにかく4場の入り方を考えよう。
posted by 土田英生 at 12:58| 京都 ☀| MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月10日

目の前のことに集中する。

 舞台美術の仕事で稽古参加が遅れていた奥村君が合流して、今日は1場の動きを大枠で決めることが出来た。後はこれを繰り返しながら芝居を細かくして行く。しかしまだ皆が台詞がうろ覚えなので、まだ稽古で積み上げるというより確認に近い。しかしやはり全員揃っての稽古は全然違う。稽古は楽しい。
 MONO「なるべく派手な服を着る」の稽古の詳細についてはMONO内の『なるべく毎日更新する』で皆が“なるべく”書いて行くようなので、そっちで私の番が来た時に書けばいい。

 稽古が終ったのが10時。とにかくタクシーをとばして帰り10分遅れて「斉藤さん」の第1話を見る。もちろん色んなことが気になる。あああああ、ああすれば良かった、こうすれば良かった……。

 ……しかし最近は思う。
 もちろん反省は大事だ。
 ただ、どうも私は終ったことばかりをクヨクヨ悩む傾向にある。言っても仕方がないことにいつまでもこだわる鬱陶しい性格だ。

 とにかく自分に言う。
 反省したなら、次に生かそう。今、目の前にあることに集中して手を抜くな。今の手抜きが後々の後悔につながっているのだ。

 だから私は今頑張る。
 
posted by 土田英生 at 04:07| 京都 | MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月06日

新年最初の稽古

 昨日の深夜はMBSラジオで朝まで喋らせていただいた。行く前はやや眠気に襲われていたものの、浅越ゴエさんの優しい人柄と小塚舞子ちゃんの意味不明さに助けられとても楽しく喋ることが出来た。3時間の生放送が終った後もしばらく控え室で喋り続けてしまったくらい楽しかった。そして……MONOの公演「なるべく派手な服を着る」も宣伝させてもらった。

 朝戻って来てから台本をチェックし、仮眠をとって新年最初の稽古。
 寒い。
 とても寒い。
 年末の稽古の時とは微妙に台詞などを変えたので、もう一度読み合わせをしながらチェックをさせてもらった。休みをはさみ、皆、いい感じに台本の世界を掴んでくれている気がする。
 
 明日は日テレの水曜ドラマ「斉藤さん」の記者会見。
 朝から帰省ラッシュの人々にまみれながらの東京だ。
 

posted by 土田英生 at 01:01| 京都 ☁| MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月28日

今年最後の稽古。

 今年最後の稽古だった。
 とはいっても……「なるべく派手な服を着る」稽古が始まって2日目だ。

 明日から休みに入るので、1場だけ台本を片手に無理やり動いてもらったが……やはり皆はやりにくそうだった。やはり芝居は台詞が入ってからどれだけ反復しながら創れるかが勝負だ。焦ってはいけないと自戒する。

 色んな所で言っているが、MONOで客演の方に出てもらうのは13年ぶりだ。だから今回、稽古場の雰囲気が不思議で面白い。プロデュース公演などで演出をしている時は、MONOのメンバーが出演していても、制作母体が違うのでやはり劇団との違いははっきり出る。しかし今回は劇団の公演で、そこに4人の出演者が加わっているので親しみと新鮮さが程よいバランスで存在している感じなのだ。

 しかしホント、安心した。
 客演の人達の話だ。
 手前味噌になってしまうけど、どの役者さんもとても魅力的だし、付き合やすそうな感じだ。知ってる人、舞台だけ観たことのある人、一緒に芝居をやったことのある人と様々だが、これでも明確な基準を持って声をかけさせてもらっている。

 前に……鈴木一真さんや田中美里さん、ヒロシ君、MONOからは水沼君も参加した『錦鯉』というプロデュース公演の稽古初日の挨拶で「キャストは性格と人柄で選ばせていただきました」と私が発言したら、「実力じゃないんですか?」と終ってから冗談半分に怒られたが……私の考えは変わらない。

 もちろん役者としての力はないと駄目だと思うが、それ以上に大事なのが人間的な魅力だ。というより、その人の持つ魅力は結局の所、役者としての魅力と限りなく共通している。大体、上手下手などは稽古でいくらでも何とかなる。その日々の稽古で共に成長出来ればいい。特に舞台の場合は1ヶ月以上も共に稽古をする訳で、嫌なヤツと芝居を創る毎日ほど苦痛なものはない。共演者同士の敬意と信頼が、舞台の空気を作るのだと信じる。大体、舞台では人間性を誤摩化せない。まさしく「人が出る」ものなのだ。いくら悪役をやっていても、いい役者には品がある。

 どういう基準なのか……上手く説明出来ないが、好きなものや趣味がいくら違っていても、嫌いな事が何となく共通しているのではないかと思える人だ。それは恋愛などと同じで、何となく感じられるものだと勝手に信じている。

 演劇村の小さな世界で威張る人、権威にものをいわす人、自信満々で緊張や怯えを持たない人……今回出ることを承諾してくれた4人の役者さんは、そういう人達が嫌いだと勝手に思っている。道ばたに人が倒れていれば狼狽えながらも何とかしようとする想像力も持っているし、きっと好きな人が出来てもストレートには告白出来ず、悶々と感情を消費するタイプの人達だと……私は勝手に思う。実際は知らない。
 しかし私としてはそれくらいの範囲では好みというものがあり、そう感じられた人と一緒に舞台をやりたいだけだ。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 最初にも書いたが、今日は今年最後の稽古だった。

 だから皆で一緒にご飯でも食べに行こうかなと私は迷った。もうちょっと皆のことも知りたい。これが一週間稽古をし終わって、しばらく休みというのであれば、結構自然に言えたと思うが、2日という微妙な時間が辛い。

 ……稽古の後に皆に提案しようか……しかし制作にそれを頼むと本格的な感じになってしまうし……だったら私が自然な流れでそんな空気を醸し出してみようと思ったり……で、一人で「ああ、お腹……空いたなあ」と呟いてもみたが、誰にも聞こえなかったみたいだし、ちょっと考えてみれば……皆もそれぞれの公演が終ったばかりで疲れているだろうし、風邪気味の人もいたし、更にはまだ慣れていないので、誘ってしまったら「ああ、行かないとまずいのかなあ」と余計なプレッシャーを与えてしまうかも知れない……などと考えて「では……また来年」と言ってしまった。
 
 まあ、それくらいが丁度いいのだ。親しくはならないといけない。信頼をし合えないといけない。しかしまた明日稽古で会えるなあと楽しみに出来るくらいがいい。ま、次の稽古は結構先だけど。

 稽古は終ったが……私にもまだやることはたくさん残ってる。
 ……と、自分に言い聞かせながら台本の続きを書く。
 
 
posted by 土田英生 at 03:23| 京都 | MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月27日

稽古初日

 「なるべく派手な服を着る」
 本当は昨日(25日)からだったのだが、色々あって今日が稽古初日だった。


 年末年始は稽古が休みになるので、本格的な稽古は来年からだが、その休みの前に役者さんの癖や、台本の擦り合わせをどうしてもしておきたかった。
 
 夕方。
 キャストとスタッフが合わせて15人。
 MONOでは有り得ない人数だ。
 3回くらい読み合わせをしてみる。客演の人も含めてキャラクターは大きくはずれていないので一安心した。後は台本をどう修正して行くかがカギだが、今日の稽古だけでも何が問題でどこを変えて行ければいいのかが見えた気がする。
 気は早いけど……いい舞台になりそうだし、本当に楽しみになった。

 直前まで皆さん忙しかったというのに、疲れた顔も見せず……いい感じだった。メンバーも壁ノ花団の『悪霊』東京公演がこの前まであったり、奥ちゃんは舞台美術で忙しかったり……客演の方も山本麻貴さんはマレビトの会の海外公演や、出演はしていなかったものの所属劇団であるWANDERING PARTY、更に松田暢子さん、本多力君のヨーロッパ企画、亀井妙子さんのピッコロ劇団……全て日曜まで公演をしていたのだ。
 
 私もやはり日テレ系の水曜ドラマ『斉藤さん』やフジテレビ系『ロス:タイム:ライフ』、そしてもう一本2時間もののスペシャルドラマがなどが同時並行で進んでいたのでかなり体力的にはキツかったが、やはり稽古場はいい。
 
 とにかく台本の直しをする。
 眠たいとか言ってられないね。
 やっぱり舞台は楽しい。
 
 
 
posted by 土田英生 at 00:39| 京都 ☀| MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月23日

やっと。

 不思議なことだが、今回はなかなか京都にいるという事実に慣れなかった。
 東京にはこれまでだって一ヶ月単位で滞在することもざらだったし、今回は行ったり来たりで京都にも立ち寄っていたのだが、昨日の夜、ああ京都にいるなあとやっと思えた感じになった。
 
 ここ二日ばかりは基本的にノートを広げている。
 「なるべく派手な服を着る」……まだ台本は出来ていない。最初の20枚くらいだ。それでもパソコンに向かい続きを書くのを我慢してまだノートに向かっている。
 
 とにかく思いついたことを書き付け、そこから連想することを更に書き、これを何度も何度も繰り返していると、どんどん自分が書きたかったものが見えて来る。更にやたら同じことを書いていることに気付けばしめたもので、どうやら問題はそこにあるのだ。
 後は技術的な問題になる。
 
 興奮することを見つける。
 書いているうちに白けてくる。
 白けた後でそこから何を見つけられるか、それが作品の良し悪しにつながる気がする。
 
 
posted by 土田英生 at 00:29| 京都 ☔| MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月19日

なるべく頑張って集中する

 京都にいる。

 この一週間は京都にこもって「なるべく派手な服を着る」になるべく派手に集中だ。
 しかし部屋なのでかなり地味な服を着ての執筆になることは否めない。
 正直に言えば他の仕事も気になる。しかしなるべく気にせずMONOを書く。

 日本テレビの水曜ドラマ「斉藤さん」は取り敢えず前半部分は落ち着いた。だから何となく先は見えている。しかし中盤を他の脚本家の方にお任せするものの、私は最終回に向けて後半を書かせてもらうことになっているので……実は全く終っていないのだ。。
 撮影の状況なども含めて常に気になっているし、来年早々には記者会見もある。ま、これまでの経験上、記者会見では私が喋り出すと参加している記者さん達は「あれ、誰なの?」という感じでフィルムの交換をいそいそと始めたりするのでそんなにプレッシャーではない。やや寂しい思いをするだけだ。お喋りが好きな私もああいう場ではすっかり借りて来たネコになってしまう。

 CXの2月スタートの土曜ドラマ「ロスタイムライフ」も情報が公開になっていた。これは基本的にそれぞれ1話ずつ別の脚本家が書いているので、私もその中の一話を書いただけなのだが、仲のいいプロデューサーが私の性格を知っていて、褒めながら依頼してくれたので調子に乗って気分よく書けた。全体の企画も面白いし、私としても案外ストレートな「いい話」が書けた気がするのでこれも楽しみだ。
 来年の前半にもう一本ドラマがあるのだが、それはまだ言えない。

 しかし今はMONOだ。
 ここは私の本拠地なのだ。
 ここでちゃんと書けなくなったら私は終わりだ。
 
 ただ……やはり気分は上向きとは思えない。頼りたくはないが薬も増えたりする。もちろんちゃんと医者で処方してもらっているし、用量用法もきちんと守っている。
 
 私の場合は鬱というよりも「とるにたらない事」が一度気になり出すと、それしか考えられなくなるのが嫌だ。それは時によって違う。しかし本当にどうでもいいことが気になるのだ。自分でも愚かなことを気にしているのだとは了解している。頭ではバカバカしいと分かっているので他人にも中々言えない。言ってみた所で「ええ、何それ?」「気にしなくていいんじゃないの」「悩み過ぎだよ」と言われて終わりだ。自分でもそんなことは分かっている。分かっていても頭から離れないのが厄介なのだ。

 実を言えば私はいつもその『気になること』を戯曲に書くことにしている。だから元気いっぱいの時はどうも薄っぺらい作品になってしまう。暗いくらいがちょうどいい。自分の下らない悩みを必死で書くと結構笑える作品になったりするのでありがたい。
 前に青年座に書いた「悔しい女」という作品は丸ごと自分の悩みを書き連ねたと言ってもいい。人からは「あんな女いたらイヤですよねえ?」などという感想をもらったが、私が実はそういう男なのだ。自分が一番熱心に書いた長台詞では客席が笑いに包まれた。私もロビーなどでは「いやあ今回は結構受けました、やりましたよ、ハハハ」などと鷹揚に受け答えをしていたが、ちょっぴり複雑な気分だったりもした。

 しかし書く行為が私を安定させているのは確かだ。
 こうして書く場を与えられていることに本当に感謝したい。そしてそれを演じてくれる役者の皆がいることにもつくづくありがさたさを感じる。
 
 モヤモヤとしたこの「どうしようもなさ」を全部書き尽くしてやる。そういうつもりで一週間は「なるべく派手な服を着る」に集中だ。
 
posted by 土田英生 at 04:28| 京都 ☁| MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月14日

寝られる

 今日(昨日?)の朝までに上げないといけない脚本は結局今日の午後までかかった。
 で、そのまま東京へ行くつもりだったのだが、打合せは明日になった。
 三時間くらい眠ってから、もう一本、ずっと気になりながらも残っていた脚本の直しを終えた。
 寝ようと思っても興奮して寝られない。
 そこでMONO「なるべく派手な服を着る」の続きを書いた。人物の関係とかストーリーをもう一度整理した。

 前に「MONOの楽しみ」として書こうとしていたことはそういうことだ。
 他の仕事をしながらも、それらもヒントとなって新作のアイデアがたまって来る。
 それを時間を見つけてはメモをする。
 MONOの作品を考えることが、私にバランスをもたらしている。やっぱり劇団だしね。最も好きなことを制約なく思い切りやれる場所な訳だし。
 
 怒濤のような毎日は終わりに近づいている。
 山場は段々と越えつつある。

 とにかく今日はこれでやっと寝られる。
 明日から東京。
 いつ京都に戻って来るのかは……なり行き次第だ。
posted by 土田英生 at 04:51| 京都 ☁| MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月07日

MONOの楽しみ

 京都で昨日の夜までとにかく「斉藤さん」の脚本を書いて、ギリギリ間に合ってデータを送り、シャワーも浴びず髭も剃らずとにかく最終の新幹線で日テレへ向かった。打合せ開始が24時。スタッフの皆も目が真っ赤だ。もちろん私も真っ赤だ。
 全員が異様なハイテンション。
 下らないアイデアにもなぜか笑う。
 完全な夜中モードだ。

 終ってホテルに戻ったのが3時半。
 しかし疲れてベッドに転がってしまう。
 気付けば眠っていた。シャワーにも入ってないのに。

 朝起きて、やっとシャワーだと思ったら……京都にMacの電源コードを忘れて来たことに気付く。まずい。これでは仕事が出来ない。銀座のAppleストアへ走って電源を買う。無駄な出費だ。なぜこんなに高いのか。しかもスタイリッシュな内装の店内でシャワーを浴びていない私が浮いている感じがする。
 
 さてと、今から羽田へ向かって金沢。演出講座と戯曲講座がある。
 だからタイトルの「MONOの楽しみ」は書いている時間がない。だって急いでシャワーを浴びて髭を剃らないといけないし。
posted by 土田英生 at 13:26| 東京 ☀| MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月15日

一週間ぶり。

 金替君のタイトルに対しては「問題は更新されないことだ」と答えたい。
 コウシンサレナイ:ドイツ語でなんというのかは知らない。

 テレビで新「プレイステーション 3」『やりたかったぞーラチェット&クランク FUTURE篇』のCMを見た。金替君にもゲームを買ってあげたらもっと頑張って増版するのだろうか。そうすれば私は「父ちゃん父ちゃん父ちゃん」ではなく、彼のあだ名で「両ちゃん両ちゃん両ちゃん」と叫ぶ。
 するときっと彼は「書きたかったぞー」と叫ぶはずだ。

 私は取り敢えず更新だ。

 一週間ほど家から出る余裕もなかった。
 京都に住みながら秋の京都は全く愉しめない。

 昨日からは東京にいる。
 品川駅には大覚寺のポスター。
 ああ、行きたいなあと思う。家から結構近いのに。
 しかし観光客がいっぱいでポスターの中の景色はないけど。
 
 ホテルから出る余裕はない。
 窓からは国会議事堂が見える。
 いつ京都へ戻るのか……それは私にも分からない。
 
 月末は韓国へ行くことになっている。

 だからそれまでには京都へ戻るはずだ。
posted by 土田英生 at 13:51| 東京 ☀| MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月28日

「なるべく派手な服を着る」2

 昨日、タイトルのことを書いた。
 まだ台本は出来ていないが、どんな話になるのか。
 笑える話にしたいと思っている。
 しかしモチーフは全然違う所から来ている。

 私は非常に劣等感が強い。
 しかし他人からは中々信じてもらえない。
「いつも楽しそうじゃないですか」とも言われる。
 確かに私は良く喋る。自分の話が大好きだ。

 この前もチラシの打合せの時に、宣伝美術をしてくれている西山さんがその様子を写真に撮ってくれた。私の写っている写真は4枚。
 ……全て私が夢中になって喋っている写真だった。居酒屋の店内で、背景や他の人はきっちり写っているのに私の輪郭だけがぼやけている。アクションが大き過ぎてぶれてしまっているらしい。
 自分で写真を見ても思う。「楽しそうじゃないですか」と。

 しかし優越感と劣等感は裏表の関係なのだ。「自分はこうありたい」という欲望が強ければ強い程、それに達していない自分に悩む。
 まあ、単純に言えば私はとても欲深い。
 喋りまくりながら、それでも私は思う。
 自分だけが世の中から忘れられているのではないか。
 それは私だけが感じることではないだろう。多かれ少なかれ皆も感じていることだと思う。
 
 ロンドン、テムズ川のほとり。ここにはコヴェントガーデンと並んで大道芸を披露する人が集まる。歌を唄ったり、芸を披露したり、身体を金色に塗りたくって動かずじっとしてみたり、地面に絵を描いたり……ありとあらゆることをしている。それぞれの周りには観光客達が人垣を作り、盛り上がっている所からは歓声や笑い声が聞こえている。

 この前ロンドンを訪れた時も、私は一人でここを歩いていた。
 相変わらずやってるなあと思いながら人混みを通り抜けた。

 一人の女性が座り込んで黙々と地面に絵を描いている。その絵は見事で、皆は黙って彼女を見ていた。横のカゴにはたくさんのお金が入れられていた。
 
 ……そこを過ぎた時、うなだれて座り込む銀色に身体を塗った男性がいた。
 誰も彼の周りには集まっていない。
 お金も全く集まっていない。
 私は足を止めて彼をじっと見ていた。
 彼は大きくため息をついていた。「一体、私と彼女のどこが違うのか」とその背中は呟いている。……彼が自分に見えた。

performances.jpg 

 MONOの次回公演「なるべく派手な服を着る」はそんな話になる……と思う。


posted by 土田英生 at 04:24| 京都 ☁| MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月27日

「なるべく派手な服を着る」

 MONOの次回公演のタイトルだ。
 今回は結構迷った。
 印象、芝居の内容、そしてタイトルが人の耳にどう聞こえるのか、目にどう映るのかという想像。あちらを立てればこちらが立たず。

 服を選んだりする時にもこういうことはある。
 大事なのは全体の感覚なのに、条件などから絞って行ってしまった結果、最終的にトンでもないものを選んでいることがある。
 「お、このシャツいい。だけど色がなあ、色さえ赤なら」
 そして色々考え過ぎた結果、後で見ると「おかしな服、ただ色は赤」を手にしてたりする。
 
 ということで、タイトルを考え過ぎて分からなくなっていた。しかし何とか二つの候補までは絞れた。
 決めないといけない最後の日。
 制作の垣脇も同じように私から何度も聞かされているので、もはや冷静な判断がつかなくなっている。
 私の中では「なるべく派手な服を着る」にしようという気持ちが強かった。
 だからもう決めるべきだ。よし決めよう。
 このまま前に進もう。
 
 垣脇が尾方から意見を聞いたという。
「ちなみに、どっちがいいって言ってた?」
「あ、もう一方の方がいいと言ってました」
 背中を押してもらおうとしたのに……逆に後から袖を引っ張られた感じだ。

 一応、念の為に金替にも聞いて見た。
「え? もう一方の方がアレですよ。いいんちゃいます?」
「それ、全く迷いなくそう思う?」
「ええ」
 普段はあんなに優柔不断な金替がハッキリと言う。
 完全に引っ張られ、後によろめいた。
  
 頼りは水沼だ。
 きっと彼なら「そりゃ『なるべく派手な服を着る』に決まってるって」と言うはずだ。迷った私を押し戻してくれるのではないか。
 電話をした。
「いやいや、まあ、ちょっとだけ聞こうと思って。二つで悩んでるんだけどねえ。お前、どう思う?」
 彼は優しい口調で言った。
「悩むの分かるよ。まあ、どっちもどっちで、決め手にかけるタイトルだし」
 ……やんわりと2つの候補、両方を否定している感じだ。
 前に進むか、後に戻るかという段階ですらない気分になった。私はそもそも道を誤っているのかも知れない。
 
 こういう時、頼りは奥村だ。
 電話をした。
 ……出なかった。
 
 で、とにかくそれからも迷った挙げ句、
「なるべく派手な服を着る」
 になった。

 ちなみに次の日、奥村さんから親切なメールをもらった。
「次回のタイトル決まったみたいですね。昨日は寝てました」
posted by 土田英生 at 01:55| 京都 ☁| MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月15日

過去の私と水沼、そしてこれからの金替印刷

 この前、新山さんと会った。
 彼女は大学時代からの知り合いで、1990年の「ブーゲンビリア」から2005年の「相対的浮世絵」までMONOのチラシのイラストを担当してもらった人だ。次回公演にまた描いてもらうことになっていたのでその打合せの為に会ったのだ。

 久しぶりだったので話題は昔話になった。
 結局、朝まで飲んだ。そして次の日は一緒に立命館大学近くにある、新山さんが学生時代にバイトしていた店にも行った。あまり変わっていなかった。変わったのは私達だ。

 その店には本当によく通った。学生時代はもちろん、MONOを結成してからも稽古の後はいつもそこでご飯を食べ、ミーティングをした。
 ……隣のテーブルでは学生が騒いでいる。彼らを眺めながら自分もすっかり大学生に戻った気分になる。しかし店を出てガラスに映った私は当たり前のことだが大学生ではなかった。当たり前だ。20年近く経っているのだ。
 ちょっとばかり懐かしい気分になってその当時の写真を見てみた。

1989.jpg
 左が水沼君、右が私。「さよなら、ニッポン」という芝居の為に撮った写真だ。二人とも22歳のはずだ。まるで別人だ。自分のことは分かっていたが、水沼さんも変わったんだねえ。想い出される昔の水沼は今の顔をしているのに。こうして写真で見るとやはり違う。
 
 しかし昔を懐かしんでいる場合ではない。
 人はこれからのことを語らなくてはならない。
 問題はこれからの金替印刷についてだ。

 昨日、金替と会った。
 「ブログどうなってるの?」
 と、私が聞くと、彼はやや下を向いて「ああ……」と言ったまま黙ってしまった。私とて人の子なのでそれ以上は何も言えなくなった。
 今後の見通しは明るくはないと思った。

posted by 土田英生 at 04:43| 京都 ☀| MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月09日

金替康博の言葉

 MONOのBBSにも書き込んでもらっていたが、金替君のblogがまた止っている。
 彼の文章は味わいがあって私も好きだし、今度会うことになっているのでそれとなく彼には聞こうと思っている。
 
 しかし彼が前にぽつりと言ったことを思い出す。
「僕、稽古場日記とかでも順番が回って来ると凄く悩むんですよねえ。時間が凄くかかるんです」
 そう。彼はきっと想像以上に時間を書けてあのblogを書いているのだ。

 彼はとても口下手だ。無口ではない。ただ説明がとても下手なのだ。言葉の中に代名詞がとても多く出て来るが、それが何を指しているのかが分からない。稽古などで私も時々混乱する。 

 私が以下のようなダメ出しをするとする。
「両ちゃん(金替のあだ名)、そのシーンはもっと上手に寄ってくれる?」
 すると彼は例えば以下のように答えたりするのだ。
「でも、アレの……奥村さんがこっちにアレだから……だから……それでもいいんですか?」
 私はその意味を計りかねる。奥村さんがこっちにアレとは何だろう? それでもいいんですかと聞かれたが、いいと言ってしまって本当にいいのだろうか。実はとんでもないことになってしまうのではないか。私は不安になる。困ってしばらく私が黙っていたりすると、金替は私に気遣いを見せてくれる。
「いや、寄れますよ。ソレで良ければいいんですけど。寄りますよ」
 私は再び考える。ソレとは? 果たしてソレでいいのか? 
 さすがに私は聞いてみたりする。
「ん? 奥ちゃんが、何だって?」
 すると彼は手ぶりを使って説明してくれる。
「だから、僕が上手にアレすると、その、奥村さんがこっちにとか、そんなアレになるんですけど……それはアレかなあと思って。でも、それで良ければ寄ります」
 やっぱり分からない。
 私は諦める。
「うん、奥ちゃんはアレでいいです。両ちゃんは上手に寄ってみて」
 すると金替は笑顔で言う。
「あ、だったら、はい」
 横では水沼、尾方が微妙な笑みを浮かべている。
 どうやら自分の動きに関係しているらしい奥村だけが不安そうな表情を浮かべている。そんな時の奥村はとても可憐だ。

 先週、金替からメールがあった。私が返信するとすぐに電話がかかって来た。
 飲んでいる最中であることは声で分かる。彼は酔うと饒舌だ。饒舌だけれど何を言っているのか分からなくなる。

金替「金替です。忙しいんすか?」
私「いや、そうでもないけど。家にいるよ」
金替「ああ、そうですか、ハハ。メール、すぐにアレだったから、それで電話してみたんですけど」
私「……うん……?」
金替「忙しくてアレかなあと思ってて。でも、アレですよね?」
私「いや……飲んでるの?」
金替「まあ、ええ、アレですけど」
私「……」
金替「じゃあ、また」
 と、電話は切れた。
 そんな金替も可憐だ。
posted by 土田英生 at 01:20| 京都 ☁| MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月03日

台本

 来年のMONOの公演の準備がぼちぼちと始まっている。

 スケジュールや出演者などはほぼ決まって来ているので、近々お知らせをすることが出来ると思う。私がやらなければならないことはもちろん台本だ。まだテレビの仕事なども二三残ってはいるが、悠長にそれが終るのを待っているわけにはいかない。MONOの方もそろそろ本格的に立ち上げなくてはいけないだ。アレコレとノートを広げて書いている。しかしまだ完全にピタっとは来ない。

 しかし私は思う。
 絶対に早く台本を完成させる、と。
 
 最近はあまり聞かないが、私は小劇場などの作家同士が「いやあホンがあがんなくて」「僕もですよ」「きっと俺の方がきついよ」「ええ? 僕ですよ」と、笑いながら話し合っている図が大嫌いだ。どことなく怪我自慢をし合っているのに似ている。小劇場なんて自分たちの好きでやっているようなもんなのに、まるで重荷を背負っているかのような表現に対しては一体何なんだと思う。嫌ならやめればいいのに。
 しかし自分はそういうことを言ったこうがないのかと言われれば、もちろんある。何だあるのか、と自分にがっくりする。
 ただ、早く書けた方がいいに決まっているし、書けてなければ笑い事ではなくちゃんと悩めよと言いたい。

 後……私が嫌いなものはまだある。
 「いやあ、中々降りて来なくて。ずっと待ってるんだけどね」的な発言をするヤツだ。
 お前はイタコか。
 いつまでも勝手に待ってろと言いたい。
 他は知らないが、必死で考えればそれなりのアイデアは出て来る。で、やっているウチに一瞬つながったりして「ノって」来ることがある。しかしただ待ってて出て来る訳はないのだ。だからとにかく考えるべしだ。
 と、自分に言い聞かせている。
 とにかく次の台本は早く書く。
posted by 土田英生 at 01:17| 京都 ☀| MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月21日

驚いた…。

 『金替印刷今日も増版』がやっと増版されていた。
 本人も書いているが9ヶ月ぶりだ。それは一体どういうことだ?
 
 私も前は「今日は更新されてるかなあ」と、結構確認していた。
 それがたまにしか確認しなくなった。
 そして全く確認しなくなった。
 
 だから今日も金替のページは見るつもりもなかった。気まぐれにクリックしただけだ。そしたら更新されていた。
 ……びっくりした。
 
 高校生の時だ。
 好きだった女の子と名古屋駅で待ち合わせをした。
 20分前に到着した私はすでにそわそわする。
 5分前くらいからははっきりと緊張する。
 待ち合わせの時間が来る。緊張は最高潮に達する。
 しかし……彼女は来ない。

 5分、10分……まだそんなには焦らない。
 電車が到着する度、改札から押し出されて来る人混みを必死で見つめる。
 30分経つと何かの間違いじゃないかと思い始める。
 いや、確かに約束した。
 目を皿のようにして彼女を捜した。

 一時間経つと……人混みを眺めながら……諦めの心境だ。
 もう彼女は来ないのだ。
 そうか、私が、私が勘違いしただけなんだ。
 もう帰ろう。
 その時だ。
 彼女が走って出て来た。
 「ごめん、本当にごめん」
 
 喩えが長かった。あの時のようなびっくりだ。……いや、金替のブログの更新は私の甘い想い出とつり合うようなものではない。
 
 ま、でもちょっと驚いた。
posted by 土田英生 at 03:25| 京都 | MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月14日

MONOの次回公演

 しばらくMONOの公演もなく、しかしやはりたまには劇団のことを書かねばとも思い、こんなタイトルを付けたが、もちろん具体的にはまだ何も決まっていない。
 決まっていないが、では何も考えていないのかというとそうではない。
 まあぼちぼちとだが話の輪郭などを考えている。

 話を決める時、突然に何かを思いつくこともあれば、必死で考えてひねり出すこともある。当然のことながらひらめいた時の方が気持ちは楽だし、自分でも興奮する。 
 しかし思いつくものの種類はバラバラだ。キャラクターが出て来る時、タイトルが出て来る時、そして滅多にないが場面が突然出て来ることもある。

 昔、大阪から阪急電車で京都に向かっていた時、急にあるシーンが頭の中に浮かんだ。男たちが座っている真ん中にカップの大きなブラジャーがあり、それが誰の持ち物かで揉めている。やがて静寂が訪れる中一人が持っていたカップをコトリと落とす。皆は一斉に彼を見る。誰かが叫ぶ「あなたのなのね!」
 これは『─初恋』という芝居の中にほぼそのまま出て来るが、実はこの思いつきのシーンから発想して「ゲイの人々を書こう」「ゲイだけが住むアパートにしよう」と話は発展して行った。

 そもそも私はあまり全体のテーマやストーリーから作品を考えない。『その鉄塔に男たちはいるという』という作品も、道を歩いていて鉄塔を眺めている時に「小さい頃は鉄塔の上にのぼってみたかったなあ」と思ったことがきっかけだし、『約三十の嘘』という作品は奥村からノーマンロック・ウェルの「Going and Coming」という作品を教えてもらったのがきっかけだった。これは“家族が遊びに向かう車と、その帰りの車”が並んで描かれているだが、これを見て電車の行き帰りだけで芝居を創ろうと思い立ち、それがやがて詐欺師たちの話に発展していったのだ。なぜか奥村の些細な一言は私に何かを思いつかせる。いいヒントもくれる。認めたくはないが事実だ。
  
 で、次回作だ。
 「地獄でございます」の時、三鷹の楽屋で奥村、金替と雑談をしていた時だった。突然に頭の中にタイトルらしきものが浮かんだのでノートの端にそれを書いた。次回作はそこからスタートしようと思っている。今は他の仕事の合間などにぼんやりと考えているだけなのでまだ何も分からない。割と日常を舞台としたストレートプレイになりそうだなあという予感はある。地獄とかは絶対に出て来ない。裸にもならないと思う。
posted by 土田英生 at 01:28| 京都 ☁| MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする