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MONO代表・土田英生のブログです

2017年04月18日

パソコン依存

す京都に戻っている。

今日は大阪で永田崇人君のトークライブにシークレットのゲストとして出ることになっていた。本人にも絶対に内緒でと言われていた。

そりゃそうだ。
彼のファンからすれば、私の名前を出したところで「お前、誰やねん」という感じだからだ。だから、だから、とにかく本人を驚かせることだけが私の使命だと思っていた。

午後の新幹線で大阪へ。
彼に「プログラム」を渡そうと思ったのだが、もう手元に余分はなかった。なので紀伊國屋書店に寄って自分の本を買った。誰も知るはずないのにレジでなんだか恥ずかしかった。

で、HEP HALLへ。
行くとスタッフが楽屋に通してくれる。
いやいや、ここは楽屋が2つしかないはずだ。
そっちに行ったら本人が……。
私は慌てた。
しかし、スタッフの口からは衝撃的な発言があった。

「崇人には土田さんが来ることバレてますから」


そうだったのか。
シークレットでもなんでもなくなってしまった。
ただのゲストだ。

それにしても……。
袖から登場した時のアウェー感はすごかったね。
むしろ快感を覚えた。若い女性で占められた客席はポカンとしている。

 けど、トークは楽しかった。

終わって京都に帰ってきた。
すごい雨。
私は傘をあまり持たない。東京では降ってなかったので、当然、今日も持ってなかった。しかし、電車を降りて空を眺めながら、さずがにこの中を歩くのは無理だと思った。
傘を買おうと思ったのだが……売り切れていた。

家に着いた時はずぶ濡れだった。
 私の現在の状況を表しているようだ。

着替えたのに落ち着かない。
なんでだろう?
コーヒーを淹れた。
違う。
そうだ。パソコンがないのだ。明日、京都で一件取材を受け、そのまま下北沢に戻るつもりなのでいらないと判断して持ってこなかった。
 不安だ。
パソコンを中心に生活している事実を思い知った。

私は2台のMacBookProを使っている。
 
その前に使っていたMacBookもバッテリー以外は正常に動くのだが、欲しいという人がいたのでこの前、東京に持って行った。なのでここにはない。

 ああ、パソコンが触りたい。
 一旦、そう思うと禁断症状のようにパソコンを求めた。なんでもいい。とにかくなにか字を打たしてくれ。

 そうだ。
 私は引き出しを開けた。
 そこにはさらに前のMacBookG4とG3が眠っていた。
引っ張り出してみる。
1つは起動しようとすると「?」マークが出る。そして……もう1つは電源のアダプタが合わなかった。
 
 だめだ。

 諦めて本を読み、映画を一本観た。

 それにしても、引き出しを開けると色々なものが出ている。デジカメも発見した。これは嬉しい。現在、私のiPhoneはカメラが壊れているのだ。だから最近は一眼レフをカバンに入れて持ち歩いているのだが……これはいい。これから使おう。
 
 ……下北沢の事務所も嵐山の自宅も、一度、徹底的に荷物を整理しないと。
 捨てるものは捨て、いらないものは処分して、スッキリしよう。

 フリーマーケットでも開きたい。

 結構、あるんだよね。昔集めてたものとか。
 アンティーク家具も好きで、家の中にイスは全部で10脚ある。けど、半分以上は座ることないしね。

 本当、荷物を整理して、自分自身もリセットしよう。
 
 ああ、やっぱりiPhoneだと書きにくい。
 もうやめよう。

 なんか載せたいけど、カメラロールにはろくな写真ががない。

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 前回の「ハテノウタ」では、私の衣装は薄いセーターだった。乳首が目立つと皆から言われ、大阪公演ではインナーの胸の部分にガーゼを縫い付けられていた。しかし、観に来たお客さんから胸の辺りが不自然に膨らんでいると指摘され、結局、バンドエイドを貼るということに落ち着いたのだった。
 
で、楽屋で尾方君に撮ってもらった写真だ。
 
 お腹を引っ込めているのはご愛嬌だ。

 





posted by 土田英生 at 03:13| 東京 ☔| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月17日

空いてしまった

 毎日更新してやろうと思っていたのに、気がつけば随分と空いてしまった。
 前回を見ると京都のことが書いてある。
 あれから一週間以上経ったようだ。
 私がTwitterで「花見がしたかった」と書いたら、友達が誘ってくれた。
 けれど、待ち合わせたのが繁華街だったので……飲んだ。随分と飲んだよねえ。
 
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 翌日も嵐山で桜を眺め……もう充分だ。
 
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 この前からとにかくイギリスに行きたい熱が高まって仕方ない。
 気がつくと向こうのアンティークマーケットの情報などをネットで眺めている。
 春になると建物などに花がカゴで吊るされて……あれもキレイだよねえ。
 今は、もっとのんびりした所がいいかも。
 そうだ。カッスルクームに行きたいね。
 コッツウォルズにある村で、何度も訪れているお気に入りの場所だ。

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 ……いや、しばらくは行けないんだよねえ。
 ま、これままた計画を立てよう。

 とにかく今は東京にいる。
 芝居を観たり、友人からの頼まれ事をしたり……それ以外は、下北沢に引きこもっていた。
 仕事をしている訳でもない。
 事務所にじっと座り考え、時々、近所を散歩しながら考え事をする。
 哲学者のような毎日だ。
 その癖、たいしたことも思いつかない。
  GTPの低い日々だ。
 ちなみにGTPとはGross Tsuchida's Productの略だ。日本語にすれば土田総生産だ。

 いや、何も生み出してない訳ではない。

 引きこもると私は何を作る癖がある。
 レザークラフトだったり、ちょっとした小物だったり。
 あまり強い動機もなく、なんとなく創る。

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 この万年筆立ては「ハテノウタ」の四日市公演の前、実家にいた時に作った。
 その前にある黒の四角は鉛筆削り、横の小さい箱はペン先を入れるケース。
 これは本当になんとなく作っていたようで、気がついたらできていた。

 今日もそうだった。
 事務所に散乱しているお酒のビンを眺めていて、気がついたら何やら始めていた。
 1時間後にはできていた。製作費は300円くらいだ。

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 ……また朝だ。
 今日は遠くまで行かなければいけない。
 だから寝よう。

 本当は不思議なライターの話を書こうと思っていたのに。
 次に書こう。
 今は写真だけ載せておく。

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posted by 土田英生 at 05:49| 東京 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月09日

抜けてしまった

 連続で更新しようと思ったのに、昨日は忘れてしまった。
 考えなければいけないことがたくさんあって、そっちに頭を取られていた。

 何もしないで過ごすことは本当に久しぶりだ。
 それはいいんだけど、少しは身体を動かさないと。
 走るのも好きだし、泳ぐのも嫌いじゃないし、身体を鍛えたいと思うんだけど、どうもきっかけがつかめずにいるねえ。けど、やろう。動こう。

 今日はプラン9の公演にいった。
 ゴエ君が奮闘していた。
 尾方君は都合がつかなかったが、金替、私、水沼、奥村で並んで観劇した。
 「ハテノウタ」に出演してくれていたりんこちゃんや松原由希子ちゃんも来ていたので、終わってからみんなで飲みに行った。人の優しさに触れた。
 
 ま、いろいろとあるけど、嬉しい言葉をくれる人もいる。
 昨日、LINEをもらった時、ある文を読んでジーンとしてしまった。
 ちゃんと結果でお返しをしないとな。
 希望に満ちあふれている信じよう。

 ロンドンにも行かないと。

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 家のリビングにある棚。
 ロンドンに行く度に買っていたらバスだらけになってしまった。
 けど、「最近、全然増えてないしね。
 
 明後日に一度、東京に戻ろうと思っているので、明日はその準備をして、時間があれば花見でもしよう。
 
posted by 土田英生 at 04:31| 京都 🌁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月07日

3日連続

 調子に乗って3日連続で更新している。
 京都に戻って来て、仕事部屋に引きこもっている私にとって、この更新が社会復帰の手段になっているようだ。こうなったら毎日書いてやろう。
 書かなくなった時にはきっと外を走り回るようになっているはずだ。

 今日は脚本を書かせてもらったドラマ『この世にたやすい仕事はない』第1話の放送日だった。
 完パケと呼ばれる出来上がりも観ていないので、オンタイムで観た。
 毎週木曜11時ですので、皆様、よろしくお願いします。

 ……引きこもっている場合ではないんだよねえ。
 ホント、どうなって行っちゃうんだろ?
 社会の進む方向を思いやると更に暗くなる。
 右とか左とかではなく、おかしなことはおかしい訳で、事実は突き止めるべきだ。
 しかし、見ていると事実など関係なくなってしまい、相手を負かすことだけに前のめりになっている。

 私が書いた戯曲に「少しはみ出て殴られた」という作品がある。線を巡る物語だ。
 軽犯罪者たちを収容している刑務所。
 ある時、国が分断された。その刑務所は国境線の上に建っていた。すると、最初は仲良かった囚人たちが、自分の国のアイデンティティに目覚め、争い出すという作品だ。

 今の日本はまさしくこれだ。
 敵か味方か。
 間に線を引き、自分達の言い分だけを正当化して相手を攻撃する。
 本来はそうではなく、これはいいのか悪いのか、それを皆で考えられるのが健全な社会なのに。それを許さない空気になっているのが怖い。

 もっとも怖いのは……この空気という代物だね。
 曖昧な空気はこれまで大丈夫だったものをタブーにし、個々が発言を控えることで、さらにその空気が濃度を増して行く。こうして言葉や表現は萎縮する。共謀罪が取沙汰されているけれど、この空気と無関係ではない。私たちのように、表現活動を軸にしている人間にとっては大問題なのだ。憂うつになる。

 その中で自分の進む道を考える。

 私は喜劇を創りたい。ずっと創っていたい。
 笑うという行為は、ある価値観を崩すことにつながる。
 集団化する時は笑いよりも、涙の方が有効だ。皆で感動し涙を流し、集団は一体化する。
 儀式などを想像してみれば分かる。
 ゲラゲラ笑っている儀式は効果がない。

 そして、一体化した集団は茶化すことを許さない。
 集団を笑うと反逆者にされてしまう。
 そのレッテルを貼られた人は皆から一斉に攻撃される。
 
 『日本』という国自体……どんどん閉じて集団化が強固にされて行っているよねえ。

 去年、ある人と話していた時だ。
 私が「『日本はすごい』という番組ばかりが目に付いてウンザリするね』と言ったら、『え? けど、やっぱ日本ってすごいんですよ。だって知ってます? ◯◯が××で、△△がフニャフニャで……』と、いきなりすごい勢いで力説し出したので、その様子に私は思わず笑ってしまった。
 すると、その人はムッとして真顔で私に聞いて来た。

「え? すごいと思わないんですか?」
 
 いやいや……。
 そりゃ、すごい所もたくさんあるんだろうけど、ダメな所だってあるしねえ。
 けど、他の国にだって羨ましいところもあれば、そうじゃない部分もあるし。
 もちろんね、私だって日本で生まれ育ったから、自分のアイデンティティーの中に「日本人であること」は存在するんだとは思うよ。日本のことが褒められれば悪い気はしないし、悪口を言われればちょっとは反論もしたくなるし。

 でも、極端は怖いし、本当に危険なことだ。

 イギリスに留学していた時のことを思い出す。
 向こうに住んでいる日本人で「やたら日本を褒めてイギリスをけなす人」と「イギリスを賛美して日本を貶める人」の両方によく出会った。
 どっちも苦手だった。
 大体、素敵な日本人もいれば、イヤな日本人も山のようにいる。イギリス人でも同じだ。

 まあ、私はイギリスのアンティーク家具が好きだし、中華料理も好きだし、ドイツの車も好きだし、インド映画も好きだし、チゲ鍋も好きだし、日本のお城も好きだし。これが私の答えだ。

 国が閉じて集団化されているというところまで戻ろう。

 日本礼賛の番組は、この集団化に一役買っていると思うけど、この先、ドラマや演劇などの表現にもそうしたものが増えて行く。悲劇や感動の物語の形を取り、涙を誘って「ああ、日本人って素晴らしい」と再確認するような作品だ。

 だからこそ、私はあくまで喜劇を創りたい。
 喜劇を創ることは、当然のように社会に対する批判も含まれる。
 茶化しているからだ。
 私は自分ではかなりの穏健派だと思っているが、社会を見て笑う感覚はなくしたくない。
 それがなくなったら何も書けない。
 ま、とにかく面白いものを書きたいだけだ。

 好きなことを書いて、友達と遊んで。
 ああ、素晴らしきかな、だ。
 
 本番中、ずっと劇団メンバーたちといたので、公演が終って一人になるのがとても寂しかった。
 終わった日の夜中、久しぶりな人から連絡があり、長電話をした。
 次の日、別の人が会いに来てくれた。
 その翌日、また別の人と下北沢で飲んだ。
 さらに一日置いて、別の人と一緒にご飯を食べながら、夜まで話した。
 この4人は全員同じ公演で出会った人だ。
 そのことに気づき、いい出会いだったんだなあと嬉しくなった。
 恵まれてるな、私は。

 前を向こうっと。
posted by 土田英生 at 05:00| 京都 ☔| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月06日

小説『プログラム』

 昨日更新したので、調子に乗って今日も書く。
 小説の宣伝をしなくてはいけないのだ。

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 賢太郎くんに書いてもらった帯のおかげで随分と助かっているとは思う。
 ああ、この前、「ハテノウタ」を観に来てくれた時、もっときちんとお礼を言えばよかった。カジャラを観に行った時に改めて感謝を伝えよう。

 タイトルは『プログラム』。

 このタイトルのせいで困ったこともあった。
 パンフレットのことをプログラムと呼ぶ人もいる。
 先日までの公演会場でも売っていたのだが、出演してくれていた高橋明日香さんのおばあさんが観に来てくれてパンフレットを買おうとしたらしい。

 「プログラムをください」

 ……当然のように小説を渡されたらしい。


 この『プログラム』は短編が集まって一つの話になるという構成だ。
 前にも書いたが、世界感は『燕のいる駅』がベースになっている。この台本は『相対的浮世絵』(論創社)の中に入っている。ついでに宣伝してみた。
 
 SFにジャンル分けされているみたいだけど、あまりそういうつもりはないんだけどね。
 MONOの芝居と同じで、日常でありながら少しだけ設定が変わっている。それだけだ。

 とにかく発売されて一ヶ月。
 雑誌でも取りあげてもらっているし、新聞などからも取材も入ってきている。しかし、売れ行きや評判がどうなのかは分からない。出版社に聞けば教えてくれるのかも知れないけど。
 
 『ー初恋/算段兄弟』、『相対的浮世絵』、またオンデマンドをメインにした二十一世紀文庫から『約三十の嘘』の戯曲を出してもらっているが、戯曲というものはそもそも売れないので比較にならない。
 映画になった時、ノベライズした『約三十の嘘』を角川書店から出版したが、これは映画原作ということでそこそこだったし、草𦿶剛君の朗読劇の脚本『ヴォイス』も同じく角川から出してもらったけど、まあ、草𦿶君が読んでいるCDが付いていたしねえ。今回とは違う。
 ぴあから『自家中毒』というエッセイ集を出してもらったこともあるけど……これは初版が全部売れるまでに8年もかかった。
 出した本が重版になったという経験はない。

 公演中、「これ売れるのかなあ」と呟いた私に、制作が教えてくれた。

「発売日はですね、Amazonで日本文学の中で、タ行の作家で、9位でしたよ」

 ……この微妙な報告に喜んでいいのかがっかりしたらいいのかの判断が出来なかった。
 とにかくみなさん、よろしくお願いします。
 Amazonのリンクを貼っておけばいいのかな?
 そうしよう。
 ついでに私の他の本も見えるようにしておこう。
 →
 
 ……今、リンクを貼る為にAmazonのページを検索したのだが、すでに中古が売られているのと、一件だけあったレビューが辛口だったことに、静かに落ち込んでいる。

 今日は久しぶりに買い物に出かけた。
 いや、買い物というほど大げさなものではない。
 買ったのは三つ。

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 左からまずはフラッシュエアというSDカード。
 これをカメラに入れておくと、撮った写真がそのままiPhoneなどに送れるのだ。カメラマンの友人から教えてもらい、ずっと使っていたのだが、気がついたらなくなっていたのだ。
 話はそれるが、東京・下北沢と京都・嵐山の二重生活をしていると頻繁に物がなくなる。
 ないと気づいた時、もう一方にあるんだと思い込んで探さないからだ。
 なくなったフラッシュエアも、京都にあるんだろうなと思い込んでいたのに。
 
 で、隣がカリグラフィー用のペン。
 手書きで、ちょっと小洒落た字が書けたりする。
 他にも何本か持っているのだが、筆記具マニアの私としては欲しかったのだ。
 一番右は、シガリロの「Black Stone」。まあ、タバコだね。
 嵐山には売っている店を知らないので、わざわざ買いに行かなくてはいけない。

 それにしても京都は変わっていた。
 一月から一ヶ月半いたのに、その時は稽古場と家の往復しかしていなかったからだ。
 烏丸で降りていつものタバコ専門店に行き、そこから河原町までブラブラと四条通を歩いたのだが、歩道が広くなっていて歩きやすい。

 
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 ……そうなのだ。
 この写真。歩道を撮ったのだが、まるで女性のお尻を狙ったようになってしまった。
 けど、歩きながらやっぱり京都はいいなあと思ったりした。
 まあ、慣れもあるんだろうけど。
 夕暮れの街並みを眺めて……なんだか、しみじみしちゃったね、私は。

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 あ、そうだ。
 帰りに嵐山の駅で降りたら……昨日は咲いてなかった桜が開いていた。

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posted by 土田英生 at 05:32| 京都 | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月05日

公演終了。そしてこれからのこと。

 前回の更新を見たら「いざ北九州へ」となっている。
 MONO「ハテノウタ」大阪公演が終わって、用事があって東京にいた時だね。
 あれから随分と経った。
 北九州で公演を終え、愛知県の実家に戻り、そのまま四日市公演をして、東京での公演も終えて……。
 何度も更新を試みて書いたりしていたし、それ用に写真も撮ったりしていたのだが、アップしなかった。
 公演の時は宣伝を頑張らないといけないし。
 私のブログは愚痴がメインなので本番前には適さない。

 けれど、せっかく撮った写真だ。
 連続で載せよう。
 『北九州公演が終わってお疲れの私たち』
 『屋台的な飲み屋の焼うどん』
 『そして帰りのみんな』

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 ……本当はたくさんたくさん写真があるのだが……。
 北九州だけ載せたところで面倒になった。
 割愛しよう。

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 『ハテノウタ』の舞台セット。
 この一枚で済まそう。とにかくここで毎日芝居をしていた。

 MONOの公演が終わった。
 観に来てくださった方々はもちろん、その他、関わってくださった方々に感謝している。無事に終わったし、皆は頑張ってくれてたしね。
 台本を書く立場としては後悔も残っているんだけどね。
 何より出来上がりが遅くて皆にも迷惑をかけたし、自分はまだまだ未熟だと思い知らされた。
 これから頑張るしかない。

 さて、ここからダラダラと気の向くままに書いてみよう。
 更新しするのも久しぶりだからだ。
  
 ……最近、気分の上下が激しい。
 前向きになったと思えば、もう終わりだという気分に陥ったりする。
 アップダウンばかりで『エレベーター土田』と改名したいくらいだ。
 さらにハイな時とローの時の差が、砂漠の昼と夜の温度差並みに激しい。
 しかもスピードが早い。さっきまで元気だったのに、次の瞬間には落ち込む。
 『高層ビルの高速エレベーター土田』と呼ぶ方がふさわしいが、長すぎてこの名前はダメだ。
 
 去年の秋からとにかく忙しかったせいもあるね。
 自分の怠慢もあり、書くものが重なってしまったのだ。
 宮崎県立劇場プロデュース『板子乗降臨』、小説『プログラム』、MONO『ハテノウタ』、そしてNHK BSプレミアム『この世にたやすい仕事はない』の脚本。

 あ、ドラマは間もなくスタートです。皆様、よろしくお願いします。→NHKサイト


 まあ、休みなく書いてきた疲れもあって、最近は結構暗めだった。
 本番中だったのでなんとか保っている感じだった。
 会う人会う人に『Twitterなどでの呟きが暗いよ』と言われた。
 まあ、確かに落ち込み具合は大きかったね。そして予想していたことではあるけど、公演が終わってさらにひどくなった気もする。
 終わってから3日間、下北沢でじっとしていた。
 ただ、夜には人と会っていたので、そのことでかなり救われてた。

 で、昨日、ABCホールで『山村艦長』の定年を祝う会があったので出席ついでに関西に帰って来たのだ。
 
 山村さんには本当にお世話になった。まあ、これからも色々とお世話になると思うんだけど。
 とにかく艦長が皆から愛されていることを感じるいい会だった。
 知り合いだらけで嬉しかった。
 私もスピーチをさせてもらい、その時はもちろんハイテンションで喋った。

 そうなのだ。
 人の前では元気になってしまうのだ。そして一人になると必ずその反動がくる。

 ……京都の自宅で目が覚めた。
 朝から思った通りのローテンションだ。
 これではいけない。
 天気がよかったのでカメラを持って近所を散歩してみた。
 私の家は阪急嵐山駅の近くだ。

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 ……結構、人がいた。
 これはもしかしたら桜が満開という感じなのか……と、期待したけどまだまだだった。
 ところどころは咲いてるんだけどね。

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 散歩をしているうちに少し気分は上向いて来た。

 ✳︎ ✳︎ ✳︎

 と……ここまで書いていたのは昨日の夕方。

 訳あって中断した。
 ちょっとだけ面倒なことがあって、クタクタになった。
 
 どうしよう?
 ここでやめて削除しようと思ったけど、頑張って続きを書いてみよう。

 昨日の文章の最後は『気分は上向いて来た』で終わっている。
 そうだった。
 本当は上向いた時に思ったことを書こうと思っていたのだ。
 けれど……現在、エレベーター土田は地下7階くらいで止まったままだ。
 
 いや、エレベーターが止まっているなら、無理やり階段で上ろう。

 私が思いついたことをメモをしているノート。
 そこには30ほど作品のアイデアが書かれている。
 ある程度構想が固まっているものから、ただ一行の走り書きのものもある。
 中には『走っていることと寝転んでいることだけを芝居にする』という文章もある。これは自分でも思い出せず、意味不明だったりする。だから使えないものも多い。

 けれど、とにかく、まだまだ新しいものを創りたいという欲はある。
 そして、これまで結構書いて来ているのにもかかわらず、作品を創る時は、毎回初めての時のように苦労する。
 『ハテノウタ』は特にそうだった。
 作品が完成するとすら思えない時期があった。
 まあ、こんな風にしたら書けるよ……と、言い出したら終わりだしね。
 それはいいと思うのだが、私の問題は……そういう時に共に苦労してくれる人を求めてしまうことだ。
 幼児性なのか、そういう存在がいないと踏ん張りが効かない。

 自分で「この人だ」と思う人が常にいて、勝手に入れ込んでしまうのだ。

 MONOのメンバーはやめて行った人も含めて、全員、最初は私の片想いで、声をかけてメンバーになってもらって来た。

 とにかく最初は水沼くんだった。
 私が猛烈にアタックした。彼はうんざりしていたと思う。ちょっとだけならと出演してもらったのだが、すぐに次回公演の話を持ち出し、やめさせないようにした。そして、台本を書く時にはいつも彼を巻き込み、行動も共にしていた。途中で彼の方が嫌になったようで、劇団やめて東京に行ってしまったが、しつこい私は連れ戻しに行ったりもした。まるでストーカーだ。
 奥村くんと知り合った時も、しょっちゅう、一緒に遊んでやたら話した。彼も舞台美術をやり始めたばかりだったので、こんなことができたら面白いよねと盛り上がった。なんか今では想像できないね。
 同じ大学からできた劇団である『時空劇場』には金替くんがいた。彼と知り合った時も私は勝手に大好きになったが、他の劇団にいたので一緒にやろうとは言えなかった。やがて時空劇場が解散したので、すぐに声をかけた。
 久しぶりに後輩の芝居でも観ようと立命芸術劇場の公演に行った。主役をやっていたのが尾方くんで、私はすぐに気に入った。わざわざ部室まで行って彼に声をかけ、最初はMONOを手伝ってもらい、仲間に引き入れた。
 女優陣はやめてしまったが、彼らは今も私と一緒に活動してくれている。
 この前の『ハテノウタ』では一緒に下手な歌を唄った。
 
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 声をかけたことをどう思っているのかは知らないが、まだ活動が続いているということは、まあ、そういうことだと勝手に思っている。
 彼らも私も大人になり、基本的に公演の時しか会わない。それで十分だ。
 今でもずっと一緒にいたら気持ち悪いしね。
 ただ、少しだけ寂しい。

 ここ数年、若い人たちと出会う企画を立てて、その中の何人かとは付き合いが続き出した。
 誰がどのように残ってくれるのかはわからないけど、私のしつこさに耐えられる人が出てくるのを願っている。

 私もまだまだ「つぼみ」だしね。
 花はこれから咲かす。

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 散歩をしながらそんなことを考えていた。
 ま、いろんなことがある。
 けれど、好きな人たちと一緒に舞台が創れることほど幸せなことはない。

 エレベーターが地上に出てきた気がする。

 散歩しなら撮った家の裏の写真。
 
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 そしておまけに、角を曲がると突然現れていつも驚いてしまう犬の置物。

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 朝だし少し眠る。
 起きたら京都をぶらぶらしよう。
posted by 土田英生 at 07:20| 京都 | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月10日

北九州へ!

 大阪公演が終わった。
 昨年からの疲れがたまっているな。結構フラフラだ。
 しかし、不思議と劇場にいると元気になる。やっぱりアドレナリン的なものが出てるんだろうね。
 最終日の公演が終わって、片付けが終ったのは22時くらい。

 そのまま帰ろうと思ったのだが、結局、ちょっとだけ飲むことになった。
 最終電車で京都へ帰った。
 翌日は……もう、必死で起きた。中学生が部活の朝練に行く時のような必死さで起きた。

 東京に移動しなければいけないのだ。
 「小松幹生さんを偲んで語ろう会」。
 私は発起人のくせに、準備も皆に任せっきりだったので、恐縮しながら参加する。
 篠原久美子さんと一緒に司会させてもらった。
 
 ……小松幹生さんには本当にお世話になった。
 前にも書いたが、私の最初の戯曲集「算段兄弟/ー初恋」を出版してくださったのも小松さんだ。
 物静かな方だった。出しゃばることもなく、いつも一歩引いて皆を眺めているようなところがあった。
 けれど、劇作家協会などのパーティーなどで、気がつくと横に立っていたりする。振り返ると「元気か」と声をかけてくれ、取り留めのない話をしては知らない間にいなくなっていた。夜中に突然、若い頃の思い出などが綴られたメールを送って来たりもした。
 亡くなる少し前、私がお見舞いに行った時にも、看護士さんは「小松さん、喋れるかなあ」と言っていたのに、私を見つけると元気に起き上がり、いろいろな話をしてくれた。

 会は無事に終了した。
 様々な人からのスピーチなどを聞くうちに、私は悲しくて悲しくて仕方なくなった。
 スタッフでの打ち上げ。
 途中、石原燃、瀬戸山美咲、長田育恵、私はくだらない話で妙に盛り上がった。
 「お喋り」は私のトレードマークなので、私も負けずに話していたとは思うのだが、時々、鼻がツンとする。三人を眺めながら、ああ、今、この人たちは生きてるんだなあと思った。私は泣きそうだった。やばいやばいと必死で涙を堪えた。
 
 下北沢の事務所に帰り、コーヒーを淹れた。日課になっているアーモンドとチョコレートも横にある。
 色んなことをぼんやり考えた。
 これまでのこと。
 これからのこと。

 そんなことをTweetしたら友達から連絡があった。
 下北沢にいるというので少し会って、再びくだらない話をした。
 また泣きそうだった。

 昨日。
 起きてから洗濯をして、ご飯を食べて、また眠った。
 起きて掃除をして、音楽を聴いていたら、また眠ってしまった。
 起きてサスペンスの再放送を見ていたら……また眠ってしまった。夢の中にテレビの音が入り混んできて、現実との境目が曖昧になる。
 次に目が覚めたのは夜だった。
 ……こんなに何もしない1日は去年の秋以来だ。

 スタッフは今日、劇場に入って舞台セットなどを立て込んでいる。
 私は午後の便で北九州に入る。
 本当はもっと早い便に変更しようと思って羽田に早く来てみたのだが無理だった。
 ま、調べもせずに行動するのが悪いんだけどね。
 なのでこれを書いている。

 MONO『ハテノウタ』。
 明日、明後日が北九州。
 その後、四日市、東京と続きます。
 みなさん、観に来てくださいね。→
 
posted by 土田英生 at 13:08| 東京 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月06日

笑顔

 MONO『ハテノウタ』。
 3日目4ステージが終わった。
 金曜日に幕が開いて、土曜日は昼と夜の2回、そして今日。
 これまでのTwitterでの感想はコチラです。→

 いやあ……まずは安堵した。
 無事に幕が開いたことに対してだ。
 これまでも危機はあったけれど、今回ばかりは駄目だと思った。
 逃げ出したいと考えたのも初めてだ。

 昨年秋から……宮崎の『板子乗降臨』、小説『プログラム』、ドラマ脚本、そしてMONO『ハテノウタ』という怒涛の連続執筆で自分の現在の限界を知った。

 まだまだ力が足りない。全然足りない。
 もっともっと勉強して、自分を鍛えないといけない。
 面白い作品を書きたいのだ。
 モチベーションは心配していない。やりたいこともたくさんあるし。
 ただ、もっと上手くなりたい。
 
 お客さんの前でやることで、やっと作品の全貌が見えてきた。
 なので……初日を迎えてからも、ちょこちょこと修正を加えている。
 みなさん。大阪公演は残り2ステージです。
 →特設サイト

 私はすぐに心が折れる。
 そして自分の状態は把握できている。
 本来ならダウンしているだろうなと思うけど、関わっているメンバーが楽しそうにしてくれているのだけが救いだ。かなり助かっている。
 終演後、役者やスタッフでロビーに残って喋ったりする時間。
 その時の皆の笑顔がとてもいい。
 人が笑っている顔は……やっぱり悪くないね。
 たとえそれが一瞬のことだったとしても。
 
 
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 皆を眺めているとなんとか頑張れそうな気がする。
 劇場でお待ちしております!
posted by 土田英生 at 01:51| 京都 ☔| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月02日

間もなく!

 MONO『ハテノウタ』。
 今日は劇場入り。
 私は夕方にチェックの為に行った。
 素敵な舞台セットが立っていた。そして他のスタッフも黙々と準備をしている。
 本当に信用できる優秀なメンバーだ。本当にありがたい。
 
 本番前でナーバスになっていた私の気分は上向いた。
 明日は場当たりをして、細かい修正をする……そして明後日はいよいよ初日だ。

 ああ、怖い。
 いつものことだけど、本当に怖い。
 もう駄目だと毎回思う。そして……まあ、結果は何とかなる。
 けれど、いつもそうだから大丈夫だと安心してしまったら、本当になんとかならないことが起きるんじゃないかと怖くなり、やっぱり安心はできない。

 とにかく眠ろう。
 あ、チケットは絶賛発売中です。
 特設サイトはコチラ

 今回、稽古でお世話になったマイク。

 
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 そして好きなワンシーン。

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 さて、本当に眠ろう。
posted by 土田英生 at 02:28| 京都 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月01日

最後の稽古

 これまでにも「最後の稽古」というタイトルで何度も書いていると思う。
 そして今日はまさしく、その何度目かの最後の稽古だった。
 まだまだ課題は山積み。
 けれど、芝居はギリギリでやっと形になってきた。あとは本番に向けて微調整。
 あと、一週間は欲しいけど、これも自分のせいだしね。
 これまでのMONOでもあり、新鮮な部分もあり……あとは幕を開けてみないと分からない。
 きっと大丈夫。
 MONOの男優たちは苦しい状況の中でも照準を合わせてきてくれているし、女優陣もそれぞれの個性がどんどん尖って来ている。
 アンサンブルの中でそうした個が見えてくれば……。

 告知動画

 特設サイトはこちらです!→

 明日は劇場に入って仕込み。
 舞台セットをたてたり、照明を仕込んだり、音響のセッティングをしたり。
 役者はOFFで、私は夕方にセットなどの確認に行く。

 そんな中、私自身は個人的な問題も抱えている。
 公演で忙しく、悩みもあると……本当に社会の動きに疎くなる。
 これはやばいよねえ……。
 気がついた時には、世の中、変わってしまっていたりするし。
 リアルに物事を判断できない社会になってしまっている。
 言葉の力もどんどん後退している。
 全てから逃げたくなる。
 
 あ、今日、小説「プログラム」が発売になりました。
 なんかめちゃくちゃだ。
 
posted by 土田英生 at 01:44| 京都 | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月24日

追い込み

 本当に今回は、いや、今回も、いや、今回は特に……皆にスケジュールで迷惑をかけた、いや、かけている。
 全ては私の至らなさが原因なのだが、初めて……そのなんというか……逃亡したいと思った。
 『これで完成です』と、台本を持って行ってから、結局は何回も書き直した。
 
 自分のスケジュールミスだ。
 先週宮崎で上演した『板子乗降臨』は本来は昨年の夏に書き上がる予定で、小説『プログラム』が秋には終わっているはずで、NHKのドラマ脚本を年内に、そして年明けからは全て「ハテノウタ」という心づもりだったのだ。

 それが……全て遅れた。

 最後になった「ハテノウタ」は……やっと形が見えてきた。
 いつもよりは四日くらい遅い気がするね。
 こんなに焦ったのは「うぶな雲は空で迷う」以来だ。
 あの時もラストが決まらず……苦しかった。
 
 今回、自分で書いた台本なのに……最初は理解できなかった。
 それが、やっと分かり始めてきた。もちろんまだ掴めていない部分も多い。
 これはいつものことだが、結局は幕が開けるまではわからないんだと思う。
 
 とにかく初日まで稽古で詰めて行き、輪郭をはっきりさせたい。
 劇作家には戻らない。演出に専念する。
 あ、劇作家には戻らないと書いて思い出したけど、今回、取材で「土田さん、もう新作を書くのはやめたんですよね」と聞かれた。私の周りの人が言ってましたというけれど、どこでそんなことになったんだろう?
 いやいや、やめてない。
 申し訳ないけど、まだまだ新人気分だし、これからもっといいものを書けるように勉強しようと思っている。
 役者、スタッフは頑張ってくれているしね。
 とにかく周りを信用し、私も応えらるよう頑張るのみだ。

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 宮崎で初日を観た「板子乗降臨」も書き足りないなあという反省あったけど、永山さんの演出や役者の魅力でいい舞台に仕上がっていた。
 ドラマも脚本の遅れなどで迷惑をかけたけれど、制作は順調に進行しているようだ。
 小説も刷り上がり、あとは出版を待つだけだ。

 これは見本品。
 自分の本が並んでいるところに置いてみた。

 
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 だから残りは『ハテノウタ』だ。→特設サイト
 四日市公演の前売りは完売。北九州もチケットも残りわずかになっています。と言いながら始まるのは大阪から。土曜日は残席が少なくなってきているみたいですが、まだ大丈夫です。あんまり大丈夫でも困るんだけど。
 皆様、よろしくお願いします!
 
 それにしても心身両面がギリギリだ。
 今日は一日中、偏頭痛に苦しんだ。
 久しぶりにお酒を少し飲んだら、やららいだけど。
 ああ……ロンドンに行きたい。

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 それにしても世界中が閉じて行く。
 どこにも逃げ場がないような……そんな気分に陥る。
 いやいや、まだ、今から明日の稽古のことを考えないとね。

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 りんこさんからもらったローストカカオ。
 そしてウイスキーと葉巻。
 これが……すごく合う。
 残りの仕事をしよう。

 いい作品にしないと。
posted by 土田英生 at 01:43| 京都 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月15日

自分の責任

 「ハテノウタ」は絶賛稽古中。
 私のせいで遅れてはいるが、それでも一歩ずつ進めるしかない。
 まあ、もう少ししたら三歩つづ進んでくれとお願いするかも知れない。
 役者やスタッフも焦っているだろうが、文句も言わず粛々とやることをやってくれている。
 本当、感謝だね。
 甘えてはいけないが、劇団で芝居を創る時には、つくづくありがたさを感じる。
 根本で信用してくれていることへの感謝だ。
 やっぱりメンバーが信用してくれていると、外から参加してくれている人も、安心するんだと思う。

 私も(多分、他の座付き演出家と同じ様に)気まぐれだし、わがままだ。
 自分イメージ通りに進まないと、ああしてくれ、こうしてくれと要求し、願いがかなわないと嫌になる。そのくせ、役者の工夫によって思った以上によかったりすると、「そうだそうだ」と、自分では想像もしてなかったくせに満足する。

 申し訳ないなあと頻繁に思う。
 そしてやはり、ありがたいなあと思う。

 私だって皆を信用しているし、やっぱり劇団で創る舞台はいい。
 何より真面目だしね。MONOのメンバーは。
 
 昨年、ある演出家と話していて、ちょっと腹が立つことがあった。
 「いやあ、うちは役者が力不足なんでねえ」と、その人は言った。
 「それはお前の責任だろ」と私は喉元まで言葉が出かかったが、かろうじて我慢した。

 いい劇団からはいい役者が何人も出てくる。
 それは当然のことだ。
 才能のある作家や演出家の元にいい役者が集まるということもあるけれど、それだけじゃない。
 劇団によってカラーがある。
 演技にしたって、許されること、許されないことが違う。
 基準がきちんとしているところからは、きちんとした役者が出てくるのは当たり前のことだ。
 
 演劇観や筋道もなくやっている演出家の元では、役者は絶対に伸びないしね。その役者に才能があったとしたら、勝手に伸びて、どこかでその演出家に見切りをつけるだろうね。
 
 だから、芝居を観ていて、取り立てて傑出した役者がいなくても、ダメな役者が一人もいない作品を見ていると、ああ、ここの演出家はまっとうなんだなあと安心したりする。逆に一人だけ突出してうまかったりして、他がダメな場合は、まあ、その役者個人の手柄だ。

 演出はひまわりに対する太陽のようなもんだね。
 花がきちんとした方向を向けるように、日を照らす。そのためには考えることも必要だし、明確な基準を携えて稽古場に臨むことが肝心だ。
 ちゃんとやっていれば、役者は伸びるはずなのだ。
 
 一つの作品に出演している役者全員に対してももちろんだけど、劇団なんて同じメンバーで活動を続けているわけだから、なおさら基準は大事だ。
 それは演出家の責任だと思う。
 
 例えばMONOでは一切アドリブはない。
 台詞の間のつなぎですら全部決めていく。
 稽古場で試して、台詞を足したり削ったりはするけれど、一度決めたら間合いも含めてしっかり稽古し、本番ではきちんとそれを出す。
 それが作り込まれた芝居の醍醐味だと考えている。
 正しいことかどうかは知らないけど、少なくともMONOの役者でアドリブをいう人はいない。
 それは劇団の一つのカラーだ。

 いつも出てくれている若い役者さんたちも、同じルールで芝居をやってくれるようになった。
 これでダメだったら、やっぱり私の責任だ。

 頑張ろう。

 明日は朝から関西の記者さん達の前で「ハテノウタ」の宣伝。
 そのあとは宮崎に向かって「板子乗降臨」の初日を見る。
 だから今日は徹夜だ。飛行機で眠ればいいしね。

 写真は稽古をしている京都芸術センターの駐輪場。
 全く関係ないな、文章と。

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posted by 土田英生 at 03:42| 京都 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月13日

掘ったら出てくる

 稽古から戻り……土をいじっていたら、やっと何かに触れた。
 少しだけ手で周りの土をどけてみると、確実に何かがあった。
 それを見極めてから、コーヒーを飲みながら休憩中。
 まだ安心はできないけど、大丈夫な気がする。
 これから《何か》をしっかり掘り出す作業をする。

 土をいじっていたというのも、掘り出すのも、当然ながら比喩だ。
 台本のことだ。

 完全に自分のせいだけど、いろいろあってかなりスタートが遅れた。
 それが悪かったのか……。
 「ハテノウタ」という作品が何なのかわからなかった。見つからなかったのだ。

 構想は随分と前から練っていたのに、書き出してみたら途中で完全に詰まってしまった。
 後半に進めず、そこで立ち往生していた。
 だから前半の稽古ばかりをしていた。
 自分自身でもかなり苛立った。
 稽古も遅れるし、皆に「こうなります」と説明できないもどかしさは大きなストレスだった。

 けれど、《何か》があるのだ。書きたかった《何か》が。
 早くそれを見つけ出さなければという焦りだけが募る。

 稽古で練り上げ、完璧にしておくべき前半すら、シーンを入れ替えたり、台詞を足したり削ったりを繰り返して……。

 もう、どんどん深みにはまっていく感じだった。

 台本が書けない時、「まだ降りてこないんですよね」とかいうヤツが私は大嫌いだ。それは色んな場所で言っていることだ。《とにかく考える》しか方法はないと思っているからだ。
 待ってるだけで勝手に降りてきてくれるなら、イタコになる修行でもすればいい。

 けれど……。

 私は書き出す時、ほぼノープランでスタートする。
 書いて行くうちにつながってくる。細かいフリの理由も分かってくる。
 そしてラストまで書くと全体が見えるのだ。

 前回のMONO公演『裸に勾玉』も、弥生時代の会話劇をつくろうということしか決まってなかった。
 今回よりは早く見つかったけれど、それでも途中では「え? これ、どうなるの」と自分でも困り果てた記憶がある。書き終わってみればそんな迷いはすっかり忘れてしまい、最初からああいう話を書きたかったんだという気持ちになる。

 一番ひどかったのは『約三十の嘘』という作品で、これは詐欺師たちが電車に乗っている話なのだが、「登場人物の中の誰かが裏切っていて《売上金》がなくなる」というのが話の軸になっている。
 けれど……あれを書いている時は困った。
 ラスト近くまで行っても裏切ったヤツ、つまり犯人がわからなかったのだ。ええ? 誰だよ? と、壁に向かって怒鳴ったりもしたけど、なかなか見つからなかった。
 けれど、あの時だってちゃんと犯人はいた。裏切り者は二人組だった。だからあの二人は前半から喧嘩していたんだし、それもバレない為の演技だったのだ、と、自分でも書き終わってから気づいた。

 それで思い出したが、先日、直木賞を受賞された恩田陸さんのエッセイに私のことが出てくる。

 まあ、これも驚いた。恩田さんのイギリス旅行にまつわるエッセイなのだが、私もロンドン留学から戻って間もない頃で、内容に惹かれて読んでいたら自分の名前が出てきてびっくりした。

 MONOの舞台が放送された時だと思う。
 私がインタビューに答えているのを恩田さんは見たらしい。
 
 本にはこう書かれていた。

 “土田英生曰く、脚本を書くのは土に埋まっているものを掘るのに似ている。そこに何かが埋まっていることは分かる。端っこは見えている。掘り出していくと、模様があったり、突起があったりする。しかし、最後まで掘り出してみないと、全体がどういうものなのかは分からない。とにかく何かが埋まってること、自分がそれを掘り出せることしかわからないのだ、と。”
 
 この後、恩田さんも同じタイプなんだという文章が続く。

 こんな格好いいことを言った記憶は全くないのだが、まあ、これは今も同じように思ってはいる。
 
 で、もう今回だけは何も埋まっていないのではないかと不安になっていたのだが……。
 やっと、それがあるとわかったのだ。

 さ、掘ってみよう。
 出てくるものが宝物であることを願って。
posted by 土田英生 at 02:06| 京都 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月10日

大人が泣くのは間抜けだ

 更新するのが久しぶりだ。
 心の余裕が全くなかった。
 まあ、今もあるとは言い難いけれど、それでもこうして書いているだけマシになったのだと思う。
 今日、久しぶりに部屋にこもっていた。自分の心の中で色々なものと闘った気がする。きっと外から見たらじっとしているだけに見えると思うけど、内側は結構大変だったのだ。
 人からのLINEなどで、前を向こうという気分になった。
 で、台本を頑張る前にちょっと更新してみようと思ったのだ。
 
 あ、そうだ。
 書いていたドラマの情報が公開されたので告知させてもらおう。

 ✳︎ ✳︎ ✳︎
 NHKBSプレミアム
 「この世にたやすい仕事はない」
  2017年4月6日(木)スタート(全8回)  毎週木曜 夜11時〜 
 原作◎津村記久子 
 脚本◎土田英生、ブラジリィー・アン・山田
 出演◎真野恵里菜、塚本高史、浅野温子 ほか
 →
 ✳︎ ✳︎ ✳︎

 仕事を巡るファンタジードラマです。みなさんよろしくお願いします。
 いや、ドラマのタイトルではないけど、本当にたやすい仕事はないなとつくづく思う。

 ここのことろ、立て続けに色々なものを書く中で、自分の能力不足をまざまざと知った気もする。けど、まだ伸びしろがあるんだと考えることにしないとね。戯曲講座なんかで講師として呼んでもらうこともあり、そんな時は色々とわかったようなことを言っているくせに、私自身がまるでヒヨッ子だ。これから精進して行かないと。もっと勉強しないとなとつくづく思う。

 書き下ろした小説の出版も近づいてきた。
 現在は装丁などの最終段階だ。

 あ、ちなみに最初に断っておくけれど、久しぶりの更新なので、こうして合間に告知がちょこちょこ入る。

 小説のタイトルは『プログラム』だ。
 普段、自分の舞台のタイトルではつけないシンプルなものにした。これまで舞台で書いた話や、新しいものが短編としてあって、それが緩やかに繋がって長編になっている。
 人間は本能のプログラムが未熟で……という設定からこのタイトルになっている。舞台で書いた『燕のいる駅』の世界が小説全体を支える土台になっているからだ。
 これは2月28日に河出書房新社から発売されるので、みなさんよろしくお願いします。

 ✳︎ ✳︎ ✳︎
 『プログラム』土田英生《河出書房新社刊》→
 ✳︎ ✳︎ ✳︎
 
 ……最初に全ての告知を済ましてしまおう。
 これではただの告知だけになってしまう。
 メディキット宮崎県民センタープロデュースの公演ががまもなく始まる。

 ✳︎ ✳︎ ✳︎
 新 かぼちゃといもがら物語」#1
 『板子乗降臨』
 2017年2月15日(水)〜2月19日(日)
 メディキット県民文化センター(宮崎県立芸術劇場) イベントホール
 作◎土田英生 演出◎永山智行
 出演◎渡部豪太/熊川ふみ(範宙遊泳)/実広健士(劇団ぐるーぷ連)
    日啓介(FUKAIPRODUCE羽衣)/ 河内哲二郎
    あべゆう(劇団こふく劇場)/酒瀬川真世/大迫紗佑里(劇団こふく劇場)
 →
 ✳︎ ✳︎ ✳︎

 ああ、稽古場に行きたかった……。けれど、どう考えても無理そうだ。本番は行けるように調整してもらったので、もういきなり客席で観ることになる。
 
 で、あとはMONO『ハテノウタ』だ。
 絶賛稽古中でチケットも絶賛発売中です。
 →

 このあたりで稽古場の写真でも一枚載せておこう。
 ラジオでいえばこの辺りで曲を聴いていただきましょうという感じだ。

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 このブログも長くやっていて、読んでくれている人はなんとなく分かっていると思うけど、私は浮き沈みがとても激しい。しかし厄介なのは人前に出るとそれがほとんど分からない。元気満々にはしゃいでしまい、自分でも無理しているかどうかの判断ができない。

 20代の頃は1年に一回くらい、そうして溜まったものが、突然ヒステリー症状になって出た。
 いわゆる“キレる”状態になったりした。
 だいたい泣きながら叫ぶというのがスタイルだった。

 MONOのメンバーなどは付き合いが古いので、そのことをよく知っている。
 そんな厄介な人間なのに……。
 よく付き合ってくれていると頭が下がる思いだ。
 みんなは人間ができてるんだね。

 最後にそんな大騒ぎをお披露目したのは「板子乗降臨」を上演する宮崎だ。
 劇場も同じでMONOで『きゅうりの花』を上演した時だ。
 わめき散らし、大入袋を撒き散らして打ち上げを台無しにしたね。お造りが並んでいる皿に「水沼健さま」と書かれた大入り袋が入っていた映像が頭に残っている。
 今回、宮崎で仕事をすることになった時、当時から残るスタッフの人たちは「土田さんって怖い人でしょ」と言っていたらしい。

 いや、あれが最後でもないか……。

 テレビ局でも泣き叫んで会議室から飛び出して、皆に探されたこともあったし。
 あの時はアシスタントプロデューサーの女の子が私を見つけ、「土田さん、戻ってくれますか?」と、手を引かれて戻った。私はまるで子供だ。

 ……でも、そういう時ことがあると、それからしばらくものすごく落ち込む。それが嫌なので、ちゃんとセーブできるようになった。少しだけ大人になった。
 そうなんだよね。
 問題は私の幼さだね。
 まあ、これでも随分とましになったとは思うけど、年齢相応ではない気がする。

 やっぱり泣いてしまうのだ。
 他の皆はどうなのかわからないけど。
 大人として恥ずかしのでこれはなんとかしたい。
 
 年末、ある打ち合わせの帰りに私は落ち込んでいた。
 電車に乗って考えていたら、突然、泣けてきてしまった。
 まずいと思って必死でこらえたけれど、どうしても我慢できない。
 目の前にいたOL風の若い女性が不思議そうに見ている。猛烈に恥ずかしかった。
 下北沢で逃げるように降り、さっさと改札を出ようとしたが、改札が反応してくれない。
 見るとSuicaが入っているものではなく、違うものを当てていた。
 後ろに人が詰まっている。
 慌てて正しいものを当て、後ろに詰まっていた人に「すみません」と言ったら、それがさっきの女性だった。
 彼女は「それはいいですけど、大丈夫ですか?」と言った。
 「はい、大丈夫です」と言って立ち去ったけれど……危なかった。
 危うく大声で泣き出すところだった。

 この前もそうだ。
 とにかく時間がなく、私はずっとパニック状態だった。
 で、夜中。
 これではいけない。落ち着こう。
 そのためにはゆっくりお風呂に入ろうと思った。
 湯船に浸かりながら、のんびり歯を磨いていた。
 口をゆすごうと思ってカランをひねった時だ。
 上から冷たいシャワーが私の背中にスコールように降り注いだ。
 ……泣いたね。

 決心した。
 もう泣かない。
 と、書いていること自体が間抜けだ。
 大人の宣言だとは思えないな、やっぱり。

 さて、仕事をしよう。
 その前にお風呂に入ってこよう。
 冷水を浴びても泣かないしな。
posted by 土田英生 at 01:16| 京都 ☔| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月06日

朝7時半に飲む

 改めまして今年もよろしくお願いします。

 新年早々、訳が分からない。
 2日の夜には上げたいと思っていた脚本が3日の早朝になっても終わらなかったので、とりあえず朝の4時半に切り上げた。そこからその日にやる落語の準備をした。
 7時半の新幹線に乗り、もう変な人だと思われるのを覚悟で、ブツブツと落語を反芻しながら京都に向かった。

 会場のアトリエ劇研に到着したのは10時半。
 京都役者落語の会のメンバーの幟が立っている。
 見ると……私の分まで用意してくれていた。
 
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 プレッシャーだ。
 そのまま場当たりとゲネが始まったが、もうめちゃくちゃ緊張した。
 途中で首の向きが上下入れ替わったりした。だいたい、落語を人前でやるなんてことは初めてなのだ。
 しかも他のメンバーは上手だしね……。

 そして15時からは本番。
 もちろんド緊張。
 終わってから打ち上げ。久しぶりにお酒を飲んだけれど酔えない。
 残してきた仕事が気になって解放できない。
 久しぶりの京都、そして昔からのメンバーと一緒だというのに。

 翌日の朝、東京に戻った……のだが、これが大変だった。
 前もって新幹線は予約してあった。年末の段階でグリーン席すら残り少なかったがなんとか確保できた。
 しかしだ。
 起きたら……間に合わない時間だった。
 京都駅に向かい、いろいろと試してみたが、もちろん席などない。
 久しぶりに品川まで立ったまま移動。
 新幹線の中でも仕事したかったのだが諦める。
 
 で、戻ってきてすぐに机に向かった。
 5日の朝までには仕上げようと頑張った。
 一晩は時間がある。
 朝方になって分量的には終わっていた。
 しかし内容的には……ダメだ。
 書き直した。
 当然、朝までには終わらない。なので午後までにしてもらい……そして書いた。
 午後3時……まだ終わらなかった。そして眠気がピーク。
 お願いしてもう一晩待ってもらうことにした。

 で、さっき送信した。
 
 お酒が飲みたい。
 どうしても飲みたい。
 
 年明けたばかりだというのに、心配事もあれば、ちょっとばかり悩みもある。
 多分、解放されたくて仕方ないんだと思う。
 ストレスだね、ストレス。

 なので飲み出した。
 大好きなココナッツリキュールにラムを入れてソーダで割ったものを飲んでいる。
 すでに四杯目だ。
 ……ちょっとだけいい気分だ。

 このまま少し眠ろう。
posted by 土田英生 at 08:15| 東京 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月03日

今年もよろしくお願いいたします

 年末年始も全く関係なく過ごしている。
 30日に打ち合わせが終わり、それから下北沢の事務所に引きこもり脚本を書いている。
 31日に外に出たけど、それからはローソンとセブンイレブンにしか行っていない。
 気がついたら元旦の3時くらいだったし。
 誰にも「あけましておめでとう」などという言葉もかけていない。
 あ、ローソンで知り合いの店員さんから「今年もよろしくお願いします」と言われて、「いや、こちらこそ」と答えただけだ。
 
 けれど、挨拶くらいはしないと。そう思ってこれを書いている。
 
 今年もよろしくお願いします。

 とにかく去年の終わりは慌ただしかった。
 宮崎で上演する『板子乗降臨(いたこのりこうりん)』の初稿を上げ、小説の最終校正も終わった。
 遅れに遅れたが、小説はこのままだとMONOの公演までには出版できるはずだ。

 同時にドラマの脚本にも取り掛かっていたのだが、なかなか世界に入れなかった。
 最初はすっと入れそうな気がしてたんだけどね。
 やっぱりそんなに簡単にはいかない。

 どんな作品の時もそうだ。
 最初は世界が掴めない。
 登場人物も自分の中にいない。
 だから「えっと、この人はこういう癖がある設定だから……」などと頭を使って書く。何度も構想のメモを確認しながら書く。それが世界を掴んで、というか、入り切ると登場人物が勝手に動き喋り出す。
 
 それにはどうしても一定の時間がかかる。
 そこまでは本当に苦しい。
 忙しかったのもあるのかなあ。
 一つの世界にどっぷり浸かれないしね。

 まあ、そんなこんなでもがきながら12月後半を過ごした。
 音響の佐藤こうじ君ややっているソニードワークショップに出たり、猫のホテルの千葉さん、カムカムミニキーナの松村さんとのトークなどもやった。

 もう随分と昔の気がする。

 暦などもあまり気にかけずに過ごしている方だけど、それでもせっかくなので心機一転しよう。
 去年は何かと辛かった。

 今年は上を向いて歩こう。

 明日(今日?)は京都で行われる劇研寄席にゲストで出る。→
 2年前の飲み会で『出る』と宣言してしまったやつだ。
 こわい。落語を人前で披露したことなどないのだ。前から少しずつ用意はしていたけど、脚本で頭がいっぱいになっていて、ちゃんとは稽古していない。
 一昨日、アッチャマンに電話した。
 『右左交互に見て喋ったらいいの?』という、そんなことで落語をやるなよという質問をした。
 今日は水沼君に電話した。
 『台詞って完璧に覚えてやってるの?』という、素人丸出しの質問をした。
 7時の新幹線で移動。
 こうなったら新幹線の中で練習だ。
 ブツブツ言いながら京都まで行こう。
 『そうだ、ブツブツ言いながら行こう』だ。

 いや、きっと眠るな……。
 徹夜で今からやろう。
 15年続けてきて、最後らしいし。
 呼んでくれた他のメンバーに迷惑はかけたくない。
 
 終わったらすぐに東京に戻り、ドラマの世界に舞い戻らないといけないけどね。
 とにかくなんでも精一杯やるだけだ。

 今年は前半からいろいろある。

 2月は「板子乗降臨」→
 書き下ろし小説の出版
 3月にはMONO『ハテノウタ』→
 夏にも舞台を予定しているし、秋にもやろうと思っている。
 
 『ハテノウタ』の稽古は今月中旬から始まる。台本はまだ最初の部分しかない。けれど随分と前から構想を練ってきたので、世界はすでに掴めていると思う。
 簡単な箱書きも終わってるしね。あとは台詞にしないといけないけど。
 実は台詞を書くのはそんなに大変じゃないのだ。
 話が転がるかどうか。そこでいつも悩んでいるのだ。
 まあ、書いてみたら転がらずに苦しむことも多々あるけど。
 けど、一年前から考えていた設定だし。
 同じ設定で大分のワークショップでは15分のものを創り、広島の俳優講座では「はてにひとはな」というタイトルで45分の作品にした。
 もちろん、登場人物なども全部違うし、全く新しい作品ではあるんだけど、少なくとも手触りはすでにある。

 ……なんだか自分に言い聞かせているような文章だ。

 MONOの5人に加えて、常連の若手女優さんが3人。

 そこに浦嶋りんこさんが加わる。

 本当、人間的にも素敵な人だ。
 豪快で明るく、けれど内側は繊細。
 りんこさんと出会ったのは……何年前だっけ?
 いしいしんじさん原作で、倉持裕さん脚本の音楽劇『トリツカレ男』で私は演出を担当した。
 クラムボンの原田郁子さんや、尾藤イサオさんとともに、りんこさんも出演していた。その休憩中に『ストレートプレイもしたい』と話してくれていた記憶がある。
 その後、文化庁主催公演で私が演出する舞台にも出てもらったが、私としてはやはりMONOで一緒にやりたいという願いを持っていた。

 今回の『ハテノウタ』はタイトル通り歌が出てくる。
 そしてMONOのメンバーは……全員……歌が……そんなに……。
 そうなると『浦嶋りんこ』しかいないではないか。
 アンサンブル的な会話劇の骨子は残し、そこに歌が加わる。
 きっとうまくいくね。

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 ……けれど、その前にドラマ脚本。
 いや、その前に落語だった。
 
posted by 土田英生 at 04:20| 東京 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月19日

もう一度眠ってみよう

 前回の更新から10日も経っていないのに、まるで一ヶ月くらい前に感じてしまう。
 いろいろなことがあったからだ。
 いや、ずっと寝不足の状態が続いているので、実際に起きている時間が長いだけかも知れない。
 逆浦島太郎状態だ。
 的確な例えじゃないな。
 えっと、つまり結構時間が経ったなあと思っていたら全然だったという……ま、いいや。

 劇作家協会の新人戯曲賞の審査会に出て、南出君が受賞して、パーティーと忘年会があって、ドラマの原作本を読んで、ドラマの打合せがあって、プロットを書いて、金替君が出ている東京マハロを観て、終わってなかった宮崎県立芸術劇場のプロデュース公演「板子乗降臨」の初稿を書き続けて、小説に追加するページを書いて、MONOに関する文章を書いて、ドラマの打合せがまたしてもあって、「板子乗降臨」の初稿が終わらずに泣いて、劇作家協会の対談に出て、5年ぶりに会う友達と会って、「板子乗降臨」の初稿を書き続けて……。

 とにかく色々と大変だったということが書きたかっただけだ。

 間には色々な人とも会っていたし、腹の立つこともあったし、台本が進まずに悩んで気分転換に算数の問題をやったら全然できずに余計に嫌な気分にもなったし、徹底的にヒゲを剃ってみようとしてみたら肌が荒れて困ったりもしていた。

 観たいと思っていた舞台も行けなかった。

 小説の出版に向けての仕上げと、宮崎の「板子乗降臨」の初稿を終わららせることと、ドラマの脚本を書くことと、MONO「ハテノウタ」を書くことが目下の課題なのだ。

 小説はやっと終わりに近づいた。
 年末にもう一度校正があるので、それが終わればやっと解放される。
 
 「板子乗降臨」は昨日の昼に初稿を終えた。
 出来に落ち込んだけど、これから直せばいい。
 
 後はドラマとMONO。
 ドラマは年内に4本はあげないといけないし……って、2週間しかないんだよね。


 けど……2日間……徹夜した。
 正確には前日は1時間半、昨日は1時間ほど眠ったけど、さすがにキツかった。
 頭は痛いし、歩くと足がふらついた。

 昨日は私がクローズでやっているワークショップの日だった。
 開始は13時。
 けれど徹夜で台本を書き終えたのがその直前。
 なので皆に謝り、1時間ほど遅刻して参加。

 しんどくても稽古場はいいね。
 頭は働かなかったけど、それでも段々と覚醒していくのが分かる。

 今日は発表をしてもらった。
 こんな状況の中、いつやれたのか自分でも不思議なのだが、短編2本のテキストをつくって渡してあったのだ。

 ちゃんとタイトルだってある
 「運命」と「どっちが好きなの?」
 コント的な台本だ。
 
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 ……面白かった。
 もっと面白くなりそうだったけど、的確なことが言えない。
 少し落ち込んだ。
 なので、次回、もう一度やってもらうことにする。

 途中で上がって「板子乗降臨」の劇場担当者である工藤さんと演出の永山さんが、出演する熊川さんとお茶を飲んでいるというので顔を出した。まだ台本も読んでいない永山さんに前もって言い訳だけしてみた。

 まあ、そんなこんなでやっと今日は眠れるというのに。

 ……どうなってるんだ?
 
 出さなければいけない細々した書き物を終え、ベッドに入ったのだが……2時間で目が覚めてしまった。
 リズムがおかしい。
 それにどうも体が緊張してしまっている。
 その証拠にグロテスクな夢を見て飛び起きた。
 あまりに怖かったのでもう一度眠るのが怖くなった。

 で、これを更新しているのだ。

 あいつはなんだ?
 変な唸り声をあげながら私を追いかけ回しやがって。
 怖いではないか。
 もう!
 しっかり眠って、今日は朝からドラマをガンガン書くつもりだったのに。
 
 年末に二つほどやるイベントの告知して、もう一度眠ろう。

 27日は音響家の佐藤こうじ君がやっているワークショップに出演する。
 演出家として音をどう考えているかを話す。
 
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 Twitterアカウントを載せておく。→


 29日はトークイベント。
「土田英生 松村武 千葉雅子 トークナイトショー・劇団26年目の軌跡」

 猫のホテルの千葉さんが企画してくれた。
 同世代の劇団をやってきたこと、続ける意味、そしてこれからのことを喋る。

 サラヴァ東京→で29日の19時半から。
 出演は千葉さん、カムカムミニキーナの松村さん、私、ゲストがはえぎわのノゾエさん。

 予約はこちらから!
 →

 皆さん、ぜひお越しください。

 ようし、もう一度眠る。
 お願いだから、あの変な怪物みたいなの、出てこないでくれ。
posted by 土田英生 at 05:39| 東京 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月11日

お土産

 大阪に行っていたのは、出演の仕事があったからだ。
 こんな忙しい時に何をやっているのだという人もいたが、私は表に出ることが大好きなのだ。
 だから無理やりスケジュールを入れてもらった。

 けど、いろいろと忘れていた訳ではない。
 前日もホテルで遅くまで戯曲を読んでいた。

 これは戯曲賞の審査の為だ。
 結局、朝方まで読んでいた。
 全部で16本もあったのだ。審査を引き受けた二つの戯曲賞が同じ時期に重なってしまった為だ。

 一通りは全て読んでいた。
 けれど、それだけではダメなのだ。

 私は戯曲賞に落ち続けてきた。
 待つ身だった私は「ええ? ちゃんと読んでるのかよ」と、不満を持ったりしていた。
 だから自分が審査する側になった時はちゃんと読もうと思っていた。
 まあ、みなさん、私の書いたものもちゃんと読んでくれていたんだろうけどね。
 その上で落ちてたわけだし、不満を持つのも筋違いだったんだと思うけど。

 けど、候補に残って待っている方は分かんないものなのだ。
 その本がどう評価されるのかは。
 賞なんていらないや、ヘンと思っていてもやっぱり気になるしね。

 ……初めて岸田戯曲賞の最終候補になった時だ。
 作品は「きゅうりの花」だったと思う。
 住んでいた出町柳のアパートで私は夕方から部屋にいた。
 結果が出たら家に電話がかかってくることになっていたのだ。
 その頃、私は野良猫たちの面倒を見ていた。
 一番私に懐いている猫は「吉田さん」という名前だった。他にも「神田さん」「北山さん」など、たくさんの猫が私の部屋に遊びにきていた。

 吉田さんは私の膝に乗っていた。
 電話を待つ私は落ち着かず、ずっと吉田さんを撫でていた。
 気持ちがいいのか、吉田さんはずっとゴロゴロと喉を鳴らしていた。

 結局、電話がかかってきたのは4時間くらい経ってからだった。

『残念ですが、今年は……』

 という落選の電話だった。
 しかしだ。
 ふと、吉田さんを見て私は驚いた。

 もう、どこの高級な猫かというくらい、毛並みがいい。
 誰が見ても野良猫だとは思わなかっただろう。
 そりゃそうだ。
 緊張して手に汗をかき、その手で4時間も撫でていたのだ。
 艶のある毛並み。
 戯曲賞には落ちたけど、トップブリーダーとして表彰して欲しかったくらいだ。

 いやいや、なんの想い出話だよ。

 寝不足の状態で出演の仕事をし、東京に戻った。

 先月から知り合いを集めて合間にワークショップをしているのだが、昨日の夜もやっているはずだった。
 事前にテキストを渡してあり、メンバーは台詞を入れる日にしてあった。
 私は行けないと伝えていたのだが、下北沢に戻ってきたらまだやってる時間だったので顔を出した。
 参加したものの頭が回らない。
 
 終わってからご飯を食べようと思い皆を誘った。
 時間がないのはわかっているが、本当に毎日余裕がなく、少しだけでも発散したかった。
 もちろんお酒などを飲むつもりはない。
 
 ……皆に断られた。

 「いいよ、いいよ、俺も遊んでいる訳にはいかないし」と、明るい声で言ったつもりだったのだが……よほど、私が惨めに思えたんだろうね。駅に向かう帰り道で、一人が付き合ってくれると言い出し、私も1時間ならいいですよと別の人が言い出し……。

 ただ、お金は持っていなかったようだ。
 一人は1000円、一人は700円、もう一人が500円らしい。
 駄菓子屋にでも行けば、かなり贅沢できそうだけどね。

 結局、私を含めて4人で居酒屋に入った。

 もちろん、飲まない。
 ご飯を食べるだけなのだ。
 だいたい、この日は知り合いが忘年会を開いていて、私も当初はそこに参加しようとしていたのだが、大阪での仕事もあったし、余裕がなくなったので断っていたのだ。

 でもねえ。
 全く飲まないというのもねえ。

 ……ビールを少しだけ飲んだ。
 もっと飲みたくなったが、周りが止めてくれた。
 
 今日は15時の便で札幌へ向かうことになっていたので、13時頃に事務所を出た。
 リュックはパンパンだ。
 着替えなどの他に、北海道戯曲賞の候補作、劇作家新人戯曲賞の候補作、それから隙間を見つけてやるはずだった仕事の資料。
 だから重たい。
 まるで今から登山でもするかのような状態だ。
 けれど、仕方ないのだ。
 明日の朝、札幌で審査会に出て、東京に戻って夕方からは劇作家協会新人戯曲賞の公開審査に出るというおかしな状況になっていたのだ。
 審査会のダブルヘッダーは私も初めての経験だ。

 明日の飛行機だけが心配だった。
 東京に戻ってこれなかったらどうなるんだろう?

 そんなことを考えながら羽田に向かった。

 ……そんな私の認識が甘かった。
 羽田では札幌に向けて飛ぶはずの飛行機が雪の為に見合わせ中だった。
 問題は今日だったのか……。
 
 けれど、チェックインもでき、保安検査場も通って搭乗口まで行き、乗り込むのを待つだけの状態にはなった。

 欠航が決まったのは15時。
 慌てて札幌に電話をする。
 一緒に審査をする長田育江さんは昼過ぎに飛び立ったらしいが、札幌上空で引き返して羽田に戻っているらしい。けれど、彼女も便を変更してもう一度向かう予定だという。
 なので、私もカウンターに戻って他の便を探した。

 20時出発の飛行機が取れた。
 これでなんとか札幌には向える。
 けれど羽田で5時間も時間ができてしまった。

 仕方ない。
 カフェで仕事だ。
 羽田にいるのも何だかなあと思い、浜松町に移動してみた。

 で、17時頃。
 明日の審査会は中止になった。
 他の審査員も辿り着けないので、別日にやる方向になったらしい。

 ……払い戻しの手続きをして下北沢に戻ることになった。

 けれど、ただ戻るのは悔しい。
 今日という1日を棒に振った気がする。

 全く必要のない文房具を買った。
 短い定規とか、小さい糊とか。
 何に使うんだろう?
 
 けれど、そんなことはいい。
 私は羽田に遊びに来たのだ。
 だからお土産なのだ。
 どうせなら飛行機のおもちゃとか買えばよかった。

 しかし、これで明日、高円寺には遅刻する不安はなくなった。
 カフェでは切羽詰まった仕事をする気分になれなかった。
 宮崎に書いている『板子乗降臨』はラストが残っているが、そんな大事な部分をここで済ます訳にはいかない。

 なのでメモ用紙にMONO『ハテノウタ』のアイデアを書いたりしてみた。
 一つ思いついたが……あれは使えないだろうなあ。

 そうだ。
 『ハテノウタ』の仮チラシというのか、第一弾というのか、それが先日事務所に届いた。
 いつも描いてもらっている川崎君のイラストも載っているが、まだ着色はされていない。
 本チラシというのか、第二弾というか……それには完成したイラストが印刷される予定だ。

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posted by 土田英生 at 00:38| 東京 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月09日

綱渡り5

 綱渡り5というタイトルをつけてみた。
 けれど1もなければ4もない。
 当然のことながら、間の2も3もない。
 これまでに何度も同じタイトルで更新した気がするので、多分、5くらいだろうなという勝手な推測だ。
 だからいきなり「綱渡り5」だ。

 そういえば……。
 昔、知り合いの部屋に行った時に、村上春樹「ノルウェイの森」下巻がテーブルの上に置かれてた。    
 私はそれをぼうっと眺めていた。すると私の視線に気づいたその友人が「あ、それ難しいんですよ」と眉間にシワを寄せて言った。

 「でも下巻まで読んでるじゃないの?」と返した私に、彼は予想外の答えをくれた。

 「いや、上巻が本屋になかったので、下巻から読んでるんです」
 
 ……そりゃ、難しいだろうなあと思ったが私は何も言わなかった。
 
 ✳︎  ✳︎  ✳︎

 さっき大阪のホテルに着いた。明日は朝から仕事があり終わり次第東京に戻る。
 明後日は札幌。
 明々後日は東京。
 とにかくやることが多くて混乱している。

 ラスト直前まで書き終わっていた「板子乗降臨(いたこのりこうりん)。
 宮崎で上演してもらう舞台の台本だ。あと少しなのだがどうしても最後の方が満足できない。11月中には必ず出します、と約束していたのに……。けれど、小説の校正原稿が上がってきていて、それにも手を入れなければいけない。その修正締切も11月中だったのだ。
 
 板挟みになった挙句、宮崎をちょっと待ってもらうことにして、小説に取り掛かった。
 想像以上に時間がかった。今日の朝になってやっと終わったので、午後に編集者の人と会い、打合せをして原稿を渡してきた。
 
 で……本来はすぐに宮崎の台本に戻るべきだが、11日には戯曲賞の審査会がある。
 しかも……同じ日に2つ。
 朝に札幌で北海道戯曲賞の審査をして、夕方からは高円寺で劇作家協会新人戯曲賞の公開審査。
 なので様々な事柄の合間にずっと候補作を読んでいる。いやあ、全部で16本。これはキツイ。
 さらに今、大阪にいるのは上に書いた諸々とは全く別の仕事だ。

 そしてMONO「ハテノウタ」のプロットを立ててもいる。なんとか見つけた隙間には個人的なワークショップもしているし、レザークラフトもちょっとだけやったし、ヤフオクにも参加したり、ペンの持ち方を正しいものにする為にペン習字の本を買ってきて訓練もしているし、ついでに書き順も直しているし、電車内で見かけた日能研の問題がわからない時には、問題を記憶して帰り、じっくり紙を広げてやってみたりもしている。

 ああ、忙しい。
 まあ、睡眠時間はなくなるよね、そりゃ。

 こんな状態なのに年内に……テレビドラマの脚本も上げると宣言した

 こんなこと書いてないで眠ろう。
 明日も早い。

 続きは綱渡り6で書こう。
posted by 土田英生 at 00:51| 大阪 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月28日

ハテノウタ

 用事があったので、朝、ぶらぶら雨の嵐山を抜け、京福電車の嵐山駅に向かった。
 嵐電と呼ばれている路面電車だ。
 
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 四条大宮行きに乗る。
 熊本の震災に関する支援を訴える仕様になっていた。
 嵐山を発車すると、懐かしい景色が広がる。

 大学を中退し、東京へ行った。
 1年で挫折して戻って来た。
 そしてMONOをつくった。
 その時から長く住んでいたのがこの沿線なのだ。
 住んでいた「有栖川」のあたりは景色がすっかり変わっていた。
 けれど、やはり面影はところどころにあって、色んなことを想い出す。

 「帷子の辻」で北野線に乗り換える。
 隣に「撮影所前」という新しい駅ができていたりして驚いたが、次の駅である「常盤」は大学の1、2年の時に住んでいた街だ。
 モダンのトンカツ定食とか、王将とか、ファミリアとか……様々なワードが意味なく頭を駆け巡る。
 夜中に線路を歩いて帰ったこととか。
 スタンドバイミーじゃあるまいし、なんで線路を歩いたんだろうね。
 お金がなかったんだと思うけど。
 終点の「北野白梅町」に着く。
 改札を出てみると、ここは全然変わってない。
 串八の本店を見てなんだかホッとする。
 
 西大路通りを歩いて大学の方へ。
 Harbor cafeという24時間営業の店はまだある。
 昔はHoliday Houseという名前だった。
 犬飼君が劇団を抜けるという話し合いをしたのもここだったよね。
 
 少し早く着いたので北野天満宮を歩いた。
 
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 ……今日の用事は嬉しく思えば思うほど辛くなるという……不思議な状況だった。
 感傷的になってしまった。
 自分のこれからを考えざるを得ない日になった。

 書き出したわりに、なんの内容もなく終わってしまった。

 「懐かしさ」ということをつながりに作品のことを書こう。
 今からコツコツと宣伝をしておかないとね。

 MONOの次回公演は『ハテノウタ』だ。
 大人が出演する青春群像劇。
 高校時代の甘酸っぱさと、終末の切なさを同時に描く。

 そんなジャンルがあるのかどうかわからないけど、一言で表すなら「同窓会モノ」だ。
 しかしただの同窓会モノではない。
 バラバラな年齢の役者たちだが、全員が基本的に同い年という設定になっている。
 かといって、無理やり高校生の役をやるというようなことはしない。
 ある事情によって見かけは違ってしまっているけど、同じ年齢なのだ。

 それを同窓会の二次会的な場所を舞台に描く。
 歌もうたう……つもりだ。
 「ハテノウタ」は漢字にすれば「涯の歌」だ。

 ネタバレしているんじゃないかと思うかもしれないが、承知の上だ。
 制作とも相談した。
 こうした情報はチラシにも掲載する予定だ。
 で、この設定の中で、どれだけ普遍的な物語を編めるのか、そこに力点を置いて創ろうと思っている。

 出演はMONOの男性5人。
 ゲストには「のぞき穴、哀愁」以来2回目の出演になる松永渚さん、4回連続の出演になる高橋明日香さん、「ぶた草の庭」から3回連続になる松原由希子さんというMONOにも馴染み深い若い女優3人。

 そして……浦嶋りんこさんが出てくれる。
 
 彼女と知り合ったのは随分と前だ。
 「トリツカレ男」という作品の演出をした時、彼女は出演していた。音楽劇だったので、クラムボンの原田郁子さんや尾藤イサオさんと共に歌ってもらったりした。
 その時、ストレートプレイもやりたいという話を聞いたので、その後、一度一緒にやっている。
 けれど、できればMONOに出てもらいたいなあと思っていた。

 で、今回、歌もあるということで彼女にお願いした。

 懐かしさ、愉快さ、切なさ、間抜けさ……全てを取り込んだ作品にするつもりだ。
 皆様、チェックしておいてくださいね。

 と、宣伝していたら……少しだけ気分が上向いた気がする。
posted by 土田英生 at 02:41| 京都 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする