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MONO代表・土田英生のブログです

2016年02月29日

残り3回

 他のことも書きたいのだけど、別にこれといって面白いことも書けない。
 芝居以外で今日考えたことなど、たかが知れている。

 トイレットペーパーを逆さまにつけたまま二週間過ごした。付け替えればすぐなのに、どうして行動を起こさなかったのかと長い間考えたけれど……やっぱり書くようなことではない。

 近くのセブンイレブンで、最近私が店に入るだけで、店員さんがアーモンドが売られているコーナーに視線をやることに気づき、きっと店員さんの間では「アーモンド男」と呼ばれているだろうと想像し……いや、毎回、ゆであずきの缶詰も一緒に買うので、一体なんと呼ばれているのかとても気になってしばらく考えてみたけれど……それも書くようなことではない。
 
 やっぱり頭の中にあるのは芝居のことだ。
 2月も終わるのだ。3月5日は「裸に勾玉」の初日。
 東京で13日まで。それからは名古屋、大阪と公演が続き、3月27日が千穐楽だ。

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 特設サイトはコチラ

 けれど、やっと……今回の作品が形になって来た。
 問題が残っているとすれば、私の役者だけだ。
 これは今から必死で頑張る。

 新作は常に焦る。
 間に合うかどうかハラハラするし、しかもどんな作品になっているかは、正直言ってお客さんの前で上演しないと分からない。

 もちろん、台本を書くとき、自分なりに考え、これで行けると判断して書く。
 そして読んでもらったりするのだが、最初は書いた時とのイメージがあまりに違うで慌てる。
 まだ役者が慣れてもいないのに、ああだこうだと注文をつけてしまう。
 それは焦りなのだ。

 けれど……ある時、自分がこうしてくれと言っていない部分までがきちんと形になったりしていることに気づく。さらには書いた時のイメージより、よりクリアに見えて来たりする。
 
 そうなんだよね。
 指針があって、それに沿って役者やスタッフが進めてくれていれば勝手に芝居はよくなるのだ。
 何がやりたいのかさえ共有していれば、極端な話、演出の仕事は交通整理するくらいなのだ。後はちょっとしたアイデアを放り込んで行くことに集中すればいい。

 なのに何回経験してもそれが分からない。

 演出というと、大げさなことをやると勘違いしがちだが、芝居の軸がしっかりできていなければただのこけ脅しにしかならない。大体、本番を観て「演出が頑張ってる」なんて感想が最初にくるようでは芝居は失敗だしね。演出が何をしたかなんて分からないくらいになっていないとダメだと思う。

 今回の『裸に勾玉』も、弥生時代の会話劇というのをしようと思った時には、冒険だと意気込んでいたけれど、今となってはそれすらなんでもないことのように思える。
 結果……普通の芝居になっている気すらする。
 弥生時代が普通って、どういうことだろ?

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 まあ、メンバーが慣れた人たちだというのも大きいかも知れない。

 MONOの4人はもちろん、女優さん達も私は何度も一緒にやっている人ばかりだからだ。
 松原由希子さんは前回に続いてまだ2回目だけど、もたい陽子さんとは4回目、山本麻貴さんとは6回目、高橋明日香さんとは8回目だ。
 
 今回、意識的にそうさせてもらった。
 「ぶた草の庭」と同じキャストでやりたいと私は制作にお願いした。
 高阪君はスケジュールの関係で出られないことになったけど、それ以外のメンバーは参加してくれている。初めての時代劇をしたいということで(弥生時代が時代的のカテゴリーなのかは不明だけど)、私がやりたい芝居のベースを理解してくれている人でないと困ると思ったからだ。
 
 もたいさんもスケジュールがかぶった。
 2月前半まで別の舞台があったからだ。
 だから参加が遅くなる。そこで、そういう役にするからという話で出演を受けてもらった。

 でも、それが結果、いい効果になっていると思う。
 稽古場レポートの第3回→で稲垣さんが書いてくれているけど、もたちんの登場によって芝居の流れが一本ではなくなるからだ。

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 ……これは衣装ではなく、なんとなく弥生時代っぽい感じになってるもたちん。

 さてと、残りの稽古は今日を入れて3回。
 頑張ろ。
 

 
 
posted by 土田英生 at 04:21| 京都 | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月19日

寄りかからないこと

 「裸に勾玉」の稽古は進行中。

 MONOのFaceBookページでは稽古場レポートやキャストのミニインタビューが読めます。→
 また、「裸に勾玉」の特設サイトもありますので、見てくださいね。→
  
 もちろん毎日楽しくやっている。
 しかし、時々、猛烈に怖くなる。
 自分の考えていることや、判断に自信が持てなくなる。皆も積極的に意見は言ってくれるので、そこまで孤独ではないんだけど、やっぱり怖さはある。
 たかが芝居なのにね。
 けれど、これは私にとっては一番大事なものだしね。

 不安になる時というのは結局「周りからどう評価されるか」が気になった時だ。
 だから静かに自分に問いかければ自ずとやりたいことは明確になるんだけど、まあ、思い通りのアイデアが浮かぶ訳でもないし、常になにか足りない感じが付きまとう。人の言葉に耳を傾けながらも、遠慮をせずに突き進むしかない。その先にしか答えはないんだし。

 人は不安になるとなにかに頼りたくなる。
 神頼みとか、占いもそうだ。
 私はそういうものは基本的に信用していない。
 なにかに寄りかかることはとても楽だ。
 私だって完全に頼りにできるものがあれば、欲しいと思ったりしてしまう。
 絶対的な先生とか欲しくなる時があるしね。
 私の芝居の悩みとか、人生の悩みを全て聞いてくれて「ダメだ」とか「行け」とか言って欲しい。
 その通りに動けばいいなら、それほど楽なことはない。

 けれど、それは思考停止を招く。
 あっちへフラフラ、こっちへフラフラしながららでも、自分で迷い、自分で考えることはとても大事だ。

 まあ、何にも頼らないというのは無理なんだけど。
 人にも甘えてしまうし……今もお酒をのんでしまっているし。

 二時間後には東京に向かわないといけない。
 だから眠らずに仕事をしようと思っていた。
 実際にやっていたが……怖くなり、ウイスキーを飲んでしまった。
 気が少しだけ楽になった。
 
 寄りかかってるね。
 けど、考えることだけはやめたらダメだよね。
posted by 土田英生 at 05:02| 京都 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月09日

稽古場

 誰にでもあるように、まあ、面倒なことが私の日常生活の中にあったりする。
 それは具体的な問題でもあるけれど、それよりも、そのことを通して、自分の人間性だとか性格を省みてしまうのがキツい。
 作品を創る時、私はいつも自分自身の目に、つまり自分のレンズに今の世界がどう映っているかをスタート地点にしている。
 自分の足場がしっかりしているときは、世界のおかしみ、哀しみ、それに対する苛立ちや愛おしさをそのまま書いて行けるのだが、自分に自信がなくなるとレンズそのものを疑ってしまうからだ。
 
 だから稽古場で役者やスタッフに頼ってしまう。
 他の人から大丈夫だという言葉をもらって、自分を補強したいんだね。
 冷静な視点が欲しいのに、結局は甘えているんだなあと思う。
 メンバーも出ている役者さん達もとてもできた人たちなので、私に余裕がない時は特に優しいのだ。

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 それを感じる度に、有り難さと……私は自分に対して嫌悪感を抱く。
 無駄に焦らず、正当に考えつつ、確実にやって行こう。
 辛いときは愚痴を聞いてくれる友達もいるし。
 悪いなあと思いつつ、どうしても頼ってしまうんだよねえ。

 芝居は形が見えたり、消えたり……その繰り返しだ。

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 まだ、これからいくつも苦しい時はあると思うが、いいものをつくらないと。
 稽古場は相変わらず楽しいし。
 
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 さてと、もう少し頑張ろう。
 仕事のお供もちゃんとあるし。

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posted by 土田英生 at 03:47| 京都 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月02日

おかしな時間から頑張る

 どういう訳だか、今日は異様に疲れていた。

 新幹線の中で名古屋を通り過ぎることにも気づかないくらい熟睡したにも関わらず、京都駅に着いたら頭痛がひどかった。歩いていると吐き気がして来て思わずトイレに駆け込んだ。
 それでもなんとか稽古はできた。
 帰ってきてすぐに眠り、2時過ぎて目が覚めた。
 中途半端だ。
 取り敢えずコーヒーを飲んだ。
 しかし、なかなかやる気がおきない。
 かといってこの時間を無駄にもできない。
 覚醒しようと思ってこれを書いている。
 更新し終わったらお風呂に入り、それから頑張る。

 ……ああ、髪が切りたい。
 私は髪が耳にかかるととてもストレスを感じる。
 しかし、今回の舞台は弥生時代。
 なので取り敢えず髪を切るのを待ってもらっている。私もしかりだ。
 だから、特に男性陣は小汚くなってしまっている。
 
 やっと立ち稽古を始めた。
 21日から初めて、この10日間は芝居のトーンというか、虚構具合とでもいったらいいのか分からないが、その試しに使ってしまった。言葉を“ウソ弥生言葉”にしているので、その塩梅が難しかったのだ。

 しかし、もう大丈夫。
 おかしな言葉を喋りながらも意味も分かるという、それなりのリアリティーを創り上げることはできると思う。本当なら現代人とは会話は成立しないだろうしね。
 これまでもありそうでないという世界を舞台上に創るということは考えてきたので、やっていることは変わらないのだが、やっぱり“弥生時代”という縛りがある分、少しだけ苦労した。
 役者の皆も少しずつ慣れてきてくれているし。楽しくなってきた。

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 私は演出デスクの上に自作の勾玉を並べて頑張っている。
 実際にこれは使わないんだけどね。

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 あ、そうだ。
 下北沢を出て来る時に書いた前回。
 写真を載せようと思っていたのに、時間がなかった。
 だからここに一気に載せよう。

 えっと、まずは「ここに三人の写真」……25日のトークのことだね。

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 次が「打ち上げでの写真」……これは昨日の「なるべく派手な服を着る」のことだ。

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 それから……おい、なんだ、この「なんかの写真」というのは。
 なんかって何を?
 稽古に邁進しようと書かれた後にあるので、それに付随することがいいよね。

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 左側に写っているのは京都にある「中京青少年活動センター」。
 昔は「中京青年の家」とう名前だった。
 ここでは演劇ビギナーズユニットという講座の講師をさせてもらったりもしたが、MONOの稽古でも頻繁に使用させてもらっていた。

 これでいいか。

 後は……リンクを貼るとも書かれているので、最後に宣伝活動をして終わろう。

 MONO「裸に勾玉」の特設サイト→ 
 ここでは公演情報や、前作「ぶた草の庭」の戯曲などが読めます。
 チケットの購入などもコチラからどうぞ。

 そしてMONOのFACE BOOKページ→
 今回のキャストのミニインタビューや、稲垣さんによるMONOの稽古場のレポートなどが読めます。
 また、他にもちょっとした日常の情報が書かれていたりします。
 
 MONOのサイトはコチラ→

 こうなったらTwitterも貼っておこう。
 わりとちょこちょこ情報が出ていますので、よかったらフォローして下さいね。
 MONOTwitterアカウント→

 さて、お風呂に入って、頑張ろ。
posted by 土田英生 at 04:35| 京都 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月01日

無理やり更新

 時間がない。
 なのでとてもいい加減な感じになる。
 本来ならリンクを貼ったり、写真も載せたりするのだが今はそんな時間もない。
 写真を載せたい場所やリンクを貼りたい場所には✴︎印をつけてごまかそう。
 そして、今日の夜にでもそっと写真に置き換えたりしてみよう。
 
 25日、本多君、古藤君とのトークが終わった。
 前日の夜中にオープニングの台本を書いて、当日に合わせた。
 グダグダだったが、それでも二人や周りのサポートのおかげでイベントは無事に終了した。

 ✴︎ここに三人の写真

 再びMONO「裸に勾玉」→(✴︎特設サイトへのリンク)一色になったはずだったが、様々にやらなければいけないことが溜まっていて時間がなかった。絶対に観るねと本人に約束をした舞台などにも行けず、稽古も1日休みにしたりして、それでも時間が足りず、また、稽古もやればやるほど「この方向で大丈夫なのか」という心配がぬぐえず、どうも全体重を乗せきることができないでいた。

 しかも、日常生活でも小さな障害が私を襲う。
 京都ではさて稽古に行かなければと思っている時、洗面台の排水溝の中に、ボトルのキャップがコロコロと転がりすっぽり入ってしまい、取り出すために30分格闘してみたり、ある書類のために印鑑が必要でちょっと高いのを買い、作業が終わっていざ捺印をしようと思ったらその印鑑が「内野」だったり、近くのセブンイレブンでアーモンドが切れていたので代わりになぜか「さきいか」を買ってしまったりという大問題に直面している。

 前回の稽古休みはトークイベント。
 そして昨日の稽古休みは東京に移動して、水下きよしさんの三回忌で上演された「なるべく派手な服を着る」を観た。MONOとはテイストが違う感じだったが、それでも面白く観た。
 演出や演技が違う分、色々と考えることがあり、逆にそのことで今、自分がやっていることに客観的な光が当たり、考えがすっきりした。そういう意味でも観てよかった。

 終わってから知り合いとお茶をして、下北沢に戻り、ここで買わなくてもいいのになぜかカルディで色々と購入してしまい、京都に戻るためのリュックがパンパンになったりした。
 夜には打ち上げに参加。
 花組芝居の皆さんと知り合ったのは、昔に参加した利賀村だったなあなどと感慨深く思い、目の前にいた加納さんと話すのが楽しく、調子に乗って喋ってしまい深く自己嫌悪に陥りながら下北沢に戻ってきた。

 ✴︎打ち上げでの写真

 夜遅くに別の友人と会って近況報告をして、さっき起きて京都へ戻る準備をしている中、突然思い立ってこれを書いている。

 今日も今から京都で稽古。
 すっきりしたので邁進しよう。

 ✴︎なんかの写真
posted by 土田英生 at 12:15| 東京 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月25日

MONOの稽古とトーク『今夜、私共は悪口しか申しません。』

 MONO『裸に勾玉』の稽古が始まって5日経った。
 特設サイト→
 色んなところで話させてもらっているが、今回の舞台設定は弥生時代だ。

 構想を立てた時、かなり迷った。
 どのような台詞で話すのか?

 完全に現代的にやってしまうことも可能だ。前にMONOで上演した『うぶな雲は空で迷う』や『少しはみ出て殴られた』などは、時代劇ではないけれど、いわゆる普通の現代日本が舞台ではなかった。
 けれど、言葉はそのまま、私たちが話しているような言葉で喋った。

 ただ、今回は架空ではあっても、弥生時代という設定を作っている。だからフィクションではあるけれど、それなりの工夫をしたい。
 で、最初は調べた。
 いわゆる上代語と呼ばれる、奈良時代よりも以前に使われていた言葉だ。
 これが難しい。

 誰が見ても、普通に理解でき、それでいて現代とは違った感じの世界を舞台に作りたいからだ。
 なので一応、調べて使えるワードなどは拾いつつ、後は嘘文法ルールを使って台本を書いている。
 まあ、簡単に言ってしまえば方言のようなものだ。
 MONOではこれまでも『きゅうりの花』『錦鯉』などで、名古屋弁をベースにした嘘方言で芝居をやった。前回の『ぶた草の庭』という作品でも、劇中で出てくるガンジ人と呼ばれる登場人物はこの方言を喋っていた。
 
 今回もそれと同じようなものだが、それよりは響きを変えているので、役者の皆もとても言いにくそうだ。
 稽古場で皆と相談しつつ、創っていっている。
 皆、それぞれに意見をどんどん出してくれるし、私が混乱している時は任せてくれる。
 バランスいいんだよね。

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 台詞を読んでいるのは水沼健と金替康博の二人。
 続いて今日、休憩から戻って来た時、なぜか意味不明な動きを見せていた金替&高橋明日香。
 多分、これは芝居にも弥生時代にも関係ないと思う。
 稽古場の雰囲気は悪くないというだけの写真だ。
 
 そして……下は今回の本を書くとき、私にとって必要なものたち。

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 今回の為に買ってもらった『時代別ー上代編 国語辞典』。
 今日、渡してもらった。
 嬉しい。言葉を拾うのに使う。
 下に写っているのはドライフルーツとアーモンド、そして最近ハマっているドライココナッツ。
 後はコーヒーさえあれば仕事ができる。

 そして……もう、今日のことになるが、夜は大阪でトークライブがある。
 『今夜、私共は悪口しか申しません。』
 ロフトワンプラスウエストで19時半からスタート。
 18時半からは入って、飲んだり食べたりできる。
 →

 ヨーロッパ企画の本多君、マゴノテの古藤君と三人で話す。
 二人共一緒に芝居もやらせてもらったことがあるし、京都で活動しているという共通点もある。

 日常のことから、演劇のこと、そして社会のことまで、悪口を言いたいことを喋る予定だ。

 夜、時間のある方はぜひおこし下さい!
 
 では、お風呂に入って眠ろう。
 明日に備えないと。
 
posted by 土田英生 at 04:23| 京都 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月22日

悩みながら進む

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 MONO『裸に勾玉』の稽古が昨日から始まった。

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 特設サイトもよかったら見てくださいね→
 チケットの一般発売開始は1月23日(土)の10:00からです。特に週末の公演を希望される方は早めにお願いいたします!

 私にも個人的に色んな悩みがある。
 人生、そんなに簡単には進まないなあと思う。

 人は「自分なりの義」とでも呼ぶべきものを持っている。他人や周囲がどう考えようが、自分にとって正しいと信じている事柄、まあ、簡単に言えば信念だね。
 ただ、信念を貫くことがいいとも限らないし、本当に難しい。
 具体的に書くつもりはないけど、最近の芸能ニュースに対しても複雑な思いを抱いた。

 久しぶりに京都にいる。
 学生時代を過ごし、そのまま劇団を結成して活動を続けてきた場所だ。
 ただ、この二年くらいはほとんど東京で過ごしているので、京都を歩くと思わぬ感慨に襲われる。
 あの頃、想い描いていたように私はやっているのか、というような、センチメンタルなことすら考えたりもする。

 そういう意味でMONOの存在はやっぱり有り難い。ここは私の基盤であり、だからこそ常に前に進まなければいけないのだ。私たちの活動がうまく行っているのかどうか、そんなことは分からない。しかし、運良くずっと続けられているし、有り難いことにお客さんも付き合ってくれている。

 この前、下北沢で飲んでいて、MONOをよく見てくれているという人たちと偶然喋った。
 なぜか一週間の間に、同じ店で、違う人と話した。
 二人共がそれぞれに好きな所を伝えてくれた。
 とても嬉しかった。ただし……そのなにかを守り始めたらきっとそこで終わる。
 毎回、どんなものになるのか分からないまま、それでも、思ったことをやってみなければいけないんだと思う。

 今回の「裸に勾玉」は弥生時代が舞台になっている。
 これまでもファンタジーのような設定はあったので、その点では同じようなものだと思うけど、それでも歴史的な背景もあるし、今までと違った難しさも感じている。
 台詞も現代を設定とした会話とはやや違う。
 もちろん、完全に創作で、勝手なルールを作って喋ってもらっているだけだ。
 きっと言語学をやっている人とか、本当に弥生時代の研究をしている人たちから見れば、完全に穴だらけだ。

 演劇が難しく、そして面白い所はそこにある。
 リアルな芝居などと言う人がいるが、実際にリアルな芝居などあり得ない。
 大体、劇場でセットを組み、照明機材が吊るされている中でリアルもくそもないのだ。
 しかしだ。
 リアリティーは必要だ。
 舞台上で行われていることを、信じられるようにすること、それが舞台でのリアリティーだ。
 
 嘘でもいいけど、信じられる嘘を作るということだ。

 まだ、稽古は2日目。
 きっと、試行錯誤が続くんだと思う。
 その苦しさは幸せな苦しさだしね。それに、ちゃんと付き合ってくれる人たちがいる。
 本当に有り難い。

 今回、MONOの5人に加えて、4人の女優さんに出てもらっているが、全員が前回の『ぶた草の庭』に出てくれていた人たちだ。声をかけさせてもらったのは、ベースを共有した上で、一緒に次のステップを目指してくれるのではないかと考えたからだ。
 
 『どうしてうまく行かないんだろう』と、自分に対して苛立つことも多いけど、そこだけは諦めちゃダメだしね。後で合流する予定のもたいさんが写ってないけれど、皆で頑張る。

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posted by 土田英生 at 00:38| 京都 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月16日

ダフレはいない

 自分でも不思議だ。
 私はどういう基準で生活を送っているのか。
 これまで一度も会社勤めなどをしたことがない。
 学生時代からあまり変わらない生活をずっと続けている気がする。
 
 芝居の稽古中や連続ドラマをやっている時などは比較的はっきりしている。
 稽古は毎日決まった時間にあるし、ドラマなどは締切りと打合せの連続なので、そうした時間を基準に生活を送ることができる。

 厄介なのは執筆期間だ。
 この一週間は書こうと決める。
 するとその間は時間に区切りがない。
 そして……なにを甘いことを書いているのかと思われるかも知れないが、書くのはとても辛い。
 すぐに逃げ出したくなってしまう。
 そして、困ったことに、逃げようとすればいくらでも逃げられてしまうのだ。

 そんなもやっとした時間を過ごしている。
 すると時間や日にちの感覚がなくなってくる。
 まずは一昨日だ。
 病院に行く予定だったのに、すっかり忘れていた。
 その後、25日にやるトークライブの打合せだったが、それだけは覚えていた。
 
 そして昨日。
 朝早く起きて台本を書いていた。
 すると……知らない間に眠ってしまった。
 電話の音で目覚めると16時20分。
 何が起こったのか最初は分からなかった。
 電話はマネージャーのAさんからだった。
 その瞬間に全てを悟った。
 
「ああ、どうしましょう、やってしまいましたやってしまいました!」と騒いだ。
 
 16時からドラマの打合せだったのだ。
 前々から少しずつ進めてきた企画で、久しぶりに打合せをすることになっていた。
 タクシーに飛び乗って向かった。
 車の中で久しぶりに泣いた。
 45分の遅刻。
 おまけにプリントアウトした台本も持たずに行ってしまった。
 慌て過ぎたせいだ。
 台本は入れ忘れたくせに、なぜか三角定規をカバンに入れていた。2Bの鉛筆も入っていた。
 何をしようというのだ。
 写生大会にでも向かうつもだったのだろうか?

 打合せから戻り、台本に戻った。
 と、最近仲良くなった友達からLINEが来た。
 LINEで話す友達なのでラフレと呼ばせてもらおう。
 ラフレが書いてくることは面白い。
 なので私もそれに返信をしていた。
 チャットのようにやり取りは続いた。
 いきなりラフレから返信がなくなった。
 今日の朝、眠ってしまっていましたというメッセージが来ていた。

 と、同時に……いつもの「寝ている間に素直な行動をする」癖も出ていたらしく、別の友人にもLINEのメッセージを送っていた。いや、記憶はあるのだ。だから完全に寝ぼけていただけではない。しかし、やや寝ぼけてメールを送った相手なのでネフレと呼ぼう。

 そして今日はカンフェティで取材をしてもらった。
 MONO『裸に勾玉』について。
 ありがたい。
 会社に伺い、とても楽しく話させてもらった。遅刻しなかったので、若干、強気になっていた。

 会社が飯田橋にあったので、帰りにそのまま総武線に乗って浅草橋へ。
 そうなのだ。レザークラフトをやっている人なら知っている、革材料の聖地とでも呼べる場所だ。
 前から連れて行って欲しいと頼まれていた友達と待ち合わせる。
 レザー友達なので、レフレと呼ぼう。
 レフレは初めての浅草橋らしくとても興奮していた。
 私はいい感じのヌメ革を買った。これでブックマークを作るつもりなのだ。
 MONOのお客さんにプレゼントする為に作成するヤツだ。

 で、買物が終わってからレフレとご飯を食べた。
 結構、長い時間喋った。
 で、レフレと別れて帰ってきて、パソコンに向かった頃、ラフレからLINEが来た。
 またしてもラフレは興味深い話題を振ってきた。
 返信をしていると、またしても突然、なにも書いてこなくなった。
 どうやら眠ったらしい。
 子守り唄のような存在になってしまっているらしい。
 だから私にとってはラフレだが、向こうにとっては私はコフレだ。子守り唄フレンドだ。
 
 コフレは眠ったので、今は台本を書いている。
 孤独だ。
 そしてやはり辛い。

 設定が弥生時代なので、MONOのメンバーには髪を切らないでくれと頼んである。
 私も切らずにいるのだが、私はストレスがあると前髪を引っ張る。
 台本を書いている時は、ものすごく引っ張る。
 なので……前髪だけ伸びない。
 どんどんおかしな髪型になって行く。

 本当なら台本を手伝ってくれるような友達、つまりダフレでも欲しいところだが、そんな人はいない。
 
posted by 土田英生 at 03:30| 東京 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月11日

寝ぼけ仕事とチョコレート

 20日からは京都で「裸に勾玉」の稽古が始まる。
 打ち合わせなどもあるので東京で台本書いている。
 弥生時代に設定したことを大きく後悔したりもする。
 新鮮なことをしたかったし、現代じゃなくした理由もある。
 けれど……大変なのだ。
 台本はもちろんのこと、舞台美術や衣装も。

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 まあ、台本はだんだんと形が見えてきた。まだ、着地点は見つかってないけれど、こっちに進めばいいんじゃないかというアタリはついている。

 今は先行予約中。
 特設サイトもできたので見てくださいね。
 →⚫️
 
 ついでに他の告知もしておこう。
 25日に大阪のロフトプラスワンウエストでトークイベントをやります。
 ヨーロッパ企画の本多君、マゴノテの古藤君の3人で喋る。
 大好きな2人だ。MONOにも出演してもらったことがある。
 本多君は「なるべく派手な服を着る」、古藤君は「のぞき穴、哀愁」。
 2人ともナイスガイでとても人当たりもいい。
 しかし、個人的に会って喋ると黒い話で盛り上がる。
 ムカつくやつのタイプとかが似ているのだ……と、思う。

 だからそれを表でやってやろうと思った。
 演劇のことはもちろんだけど、これまでの仕事で腹が立ったことなどもぶちまけてやる。
 コントなんかもやろうと考えているが……いつ、誰が書くんだろう?
 しかも練習だって……。
 色々と不明だ。
 楽しいものにするつもりですので、こちらもお願いします。チケット発売中です。

 『今夜、私共は悪口しか申しません。』→⚫️



 よく書くことだが、私は寝ぼける。
 あまり記憶なくモノを食べたりする。
 お酒は関係ない。
 最近はどうやらチョコレートを食べてしまうようだ。
 この前も、起きたらシーツにチョコレートがついていた。
 そして散らばっていた。
 シーツを洗う羽目になった。

 今日も……一度、朝の5時に目がさめたようだ。
 そしてやはりチョコレートを食べたらしい。
 さらに……ツイッターで「朝? 夜?」と呟いていたし、送られてきたコメントに返信までしていた。その文章におかしなところはないので、きっとかなりはっきりと起きて、行動を始めたようだ。
 しかし、それから知らない間に眠ったらしい。
 で、9時半に起きた。
 あまり覚えていない。
 ツイッターもチョコレートも。

 さらには……驚くことにさっき告知したトークイベントの台本らしきものを書き始めていたようだ。
 
 ちゃんとWordが開かれていて、以下のような会話が書かれていた。

✴︎ ✴︎ ✴︎

いやあ、腹立つんだよねえ。
どうしたんすか?
もうね、もう、本当にあいつだけは許せないよ。
ええ。
実はさ、決まってた仕事、急に断ってきやがってさ。
うわあ。
もう、あいつだけは一生許さないよ。
けど、オレも最悪っすよ。
どうした?
決まってた仕事、急にキャンセルっすよ。
……。
決まってたのに。
お、おお。
あいつだけは一生許さないっすよ。
そんなこと言ったらな、昨日だよ。
ええ。
道を歩いててな、いきなりぶつかられて。
車?

✴︎ ✴︎ ✴︎

 ……ここで終わっている。
 一体、どういう展開にするつもりだったんだろうか?
 これから先、笑える展開になるのか?
 
 まあ、そんなことはいいのだが、これを読んでわかったことは、どうやら私は寝ぼけていると思っている時、その時間はちゃんと起きているらしい。
 そしてすぐに眠って忘れてしまうのだ。
 お酒を飲んで普通に喋っていたのに記憶がないという人は結構いるが、どうやらそれと同じような感じなのだと思う。
 
 どうせなら知らない間にちゃんと書き終えてくれればいいのに。
 そしたら随分と楽になる。
 私の仕事は眠るだけで済む。
 
 グリム童話に「小人とクツ屋」という話がある。
 眠っている間に小人が靴を作ってくれて、それでクツ屋はお金持ちになったりする話だったと思う。
 あれもきっとそういうことだ。
 クツ屋が寝ぼけて自分で作っていたんじゃないだろうか。
  
 でなかったとしたら、私の周りには小人たちがいることになる。
 そいつらが勝手にチョコレートを食べ、ツイッターに書き込み、Wordを開いて台本を書いていたりするのだ。
 だとしたら、グリム童話の小人たちと比べて、随分とダメな小人たちだ。
 ちゃんと最後まで書けよ。
 売れるものを書けよ。
 私は眠っているだけで金持ちになれるではないか。
 
 ……まあ、小人たちはいないので、起きている間に自分で頑張らないとね。

 けど、寝ている間の自分の行動は……怖いね。

 小さい時からそういうことはよくあった。
 けれど、普通は思春期までには完全に消滅するらしい。
 まあ、今まで問題を起こしたことはないので大丈夫だと思うけど。

 いやいや、問題もあったね。
 大学生の時、みんなで雑魚寝をしていた。
 その中に私の好きな女性がいた。
 男子と女子、別れてごろ寝した。 
 起きてみたら、私は女子の中で眠っていた。
 そして好きな女性の横にちゃんと入り込んでいた。
 目を開いたら彼女と目があった。
 私は小声で「なんで?」と聞いた。
 彼女も小声で「知らないよ。夜中にここにきたよ」と答えた。
 
 こういうことが結構あり、それで……まあ、月並みな問題も起こした。
 
 大人になっても自分のことでわからないことはたくさんある。

 言い訳がましくなるが、「自分のことなど分からない」という事実をを知っているかどうかはとても大事だと思う。

 若い劇作家や役者さんから相談を受けることがある。
 伸び悩んでいるんです、と彼らは言う。
 私から見える意見を言うと「それは違うんです」などと言う。

 「この人は自分を知らないなあ」と思ったりする。
 何も私が正しくて、その人が間違っているということじゃない。
 私に利があるとすれば、私は他人だという事実だ。
 本人には分からないのだ。
「自分はこういう性格で、これが好きで、あれが嫌いで、これをやりたくて、あれはやりたくなくて……」と、自分を規定しまっているからだ。

 もちろん、指摘されれば一生懸命考える。
 けれど、どうしても自分から見えている世界の中でだけ考える。
 仕方ないことだ。だって、他人が見ている自分の姿は、自分の想像の外にあるのだ。
 だからどれだけ考えようが、努力しようが見ることはできない。
 頭で、言葉で理解できたとしても、その殻を破ることはできない。
 
 それをなんとかするには知性が必要だ。
 けれど、自分のことはやはり無意識が甘やかして守ってしまうので、知性だけで自分をコントロールするのはとても難しいことだけど。

 私は心理学が好きだが、信奉しているわけではない。
 ただ、心理学的な仮説に自分を当てはめてみることで、気づけることはある。

 心理学を勉強する代わりの方法としては、人をうまく使うことだ。
 さっきも書いたが、他人はちゃんと自分を見ている。

 私は理不尽な徒弟制度は嫌いだし、体育会系の雰囲気も大嫌いだ。
 けれど、唯一、いい面があるとしたら、自分では違うと思ったことを無理やりやらされる機会があることかもしれない。
 人は行動してみれば、わかることがあるからだ。

 自分の本当の能力や欲求に気がつけるかどうかはとても大事で、世界が狭い人はそれを見つけることができない。だからいい演出家が役者を伸ばすのは、その演出家の言うことをやってみることで伸びて行ったりすることはあると思う。
 
 私も自分の台本に対して悪口を言われた時、その時はいくら反発を感じても、言われたままを一度頑張って受け入れて考えてみることにしている。いや、そう努力している。

 そのことで気がつけることはたくさんあるのだ。
 まあ、これも一緒だね。
 やっぱり知性が大事だってことだね。
 
 ……なんだか眠たい。
 これでもし眠ってしまい、起きたらこれを書いた記憶がなかったらどうしよう?
 さすがにそれはないと思うけど。
posted by 土田英生 at 11:14| 東京 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月03日

よろしくお願いいたします!

 普段は節目なども意識せず、新年なんて関係ないやという、天の邪鬼的な態度で過ごしているのだが、まあ、気分を切り替えるにはいいタイミングではあるね。

 自業自得であることは分かっているのだが……去年の私は一年間どうも薄暗かった。
 
 もちろんそれなりに頑張っていたつもりではあるけど、精神力が続かなかった。

 MONO「ぶた草の庭」、連続ドラマ「保育探偵24時」、土田英生セレクション「算段兄弟」、歪「ソラミミホンネレソラシド」……他にも広島でのワークショップとか、あれとか、これとか、それなりに色々やってはいた。けれど……どこかで力が尽きた。

 次のステップを目指して邁進しなければいけなかったのに、疲れが出てしまった。
 まあ、疲れが出たのは仕事以外のことだと自分では理解できてるんだけど、それは置いておこう。
 

 誰しもそうだが、生物の宿命として身体は少しずつ衰える。
 それを感じながら、合せて気持ちも変化させて行く。
 次はどんなことが待っているんだろうという無邪気な期待を捨て去さってゆく。

 どうもそれが面白くない。
 イヤだ。
 イヤなのだ。

 正月で愛知県の実家に来ている。

 昨日、小学生の甥と将棋をして負けた。
 猛烈に悔しかった。
 「ハハハ、強いなあ。負けちゃったよ」と、いうような大人の対応なんてできなかった。
 「あ、待った、はナシだからな」と、全く同じレベルでたたかってしまった。
 でも、負けた。
 今から将棋の勉強を始めようかとすら思った。

 部屋に絵本が置いてあった。
 それをパラパラめくっていた。
 トリックが隠されている本で、「このページに恐竜が隠れています。見つけてみよう」などと書かれている。全ページに隠されたトリックを解明すれば、最後には宝物の場所が分かるのだ。

 ……気がつけば私は必死になっていた。
 本を逆さまにしてみたり、離れて眺めたりしながら最後まで解いた。
 ただ、どうしても1ページだけ未解決で終わった。
 砂漠に隠れているネコが見つけられなかったのだ。
 
 仕方なく答えを見たが……納得できなかった。
 おいおいおいおい、これがネコって、そりゃないよ。
 これは岩だって。
 これがネコだというなら、こっちの岩の方がネコだろ。 
 正月早々、出版社にメールしてやろうかと思った。
 
 何を書いているんだか。
 えっと、とにかく諦めたくないという話だね。
 無理矢理なつなげ方だけど。
 あのネコくらい無理矢理だ。
 
 一昨年、心機一転して、若い人たちと出会おうと決めた。
 講座をやり、私なりにもう一度演技について考えた。
 その延長線上で、今年はそこで出会った人たちに自分の舞台に出てもらったり、自主企画を手伝ったりした。
 それは自分のモチベーションを再確認しようという試みでもあった。演劇をやってきました、今もぼちぼちやってますよ、という感じでは面白くないのだ。無意味に新しいものを求めるつもりもないが、これまでやって来たことを守っているだけなのもイヤだ。

 きっと、自分より若い人たちと組み、彼らが道を開いて行く過程に自分を重ね合わせたかったんだと思う。しかし、相手は人なのだ。自分の都合のいいようには進んでくれない。
 彼らに支えてもらっていたのではダメだ。

 大事なことは私がやりたいことを、やりたいようにやる、それだけのことだ。
 どんどん新しいことをやってやろう。
 
 まずはMONO「裸に勾玉」。→
 間もなく稽古が始まってしまう。
 のんびりしている時間はない。
 台本を書いているが……おかしな台詞ばかりだ。
 きっとメンバーや出演者も戸惑うと思う。
 やってみて無理なら、また考えたらいいしね。

 今年は去年と同じ感じでは行きたくない。
 だから気持ちを切り替えて……って、中途半端だね。
 もう3日なんだよ。 
 どうせなら31日にこういう気分になれば良かった。
 
 いいや、元々、節目など気にしてないし。
 
 さて、台本の続きを書かないと。
 
 ……あ、でも、一応、年も変わったことだし……今年もよろしくお願いいたします!

 MONO「裸に勾玉」特設サイト→
posted by 土田英生 at 06:03| 愛知 | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月28日

陳腐な話なのに実際には怖い

 今は朝の6時過ぎ。
 さっき起きて、今はコーヒーを淹れている。
 眠ったのは3時頃。
 
 簡単にいえば叫んで目が覚めた。
 夢だ。
 ドラマや映画で時々見る感じのアレだ。 
 
「うわああ」叫んでベッドから身を起こす。
 そして言う。「……ああ、夢か」
 いや、大体、隣で寝ていた誰かが「どうしたの?」
 「あ、いや、なんでもない」
   そんな感じだね。
 
   私は多分、書いたことがない。
 なんだか陳腐な気がしてしまうからだ。
 「実際にはあんなことないよ、ハハハ」と思ってしまうからだ。

 しかし……実際に私は時々ある。
 起きて汗をかいてたりする。

   いやあ、それにしても今日のは怖かった。
 心理学や夢判断を使うまでもないくらい簡単な内容だった。
 別に怖い何がが出て来た訳でもないのだが、そこに焦りと恐怖だけがはっきりとあった。

 ……公演をしていた。
 終演後、若い役者達の楽屋に行くと「土田さん、今日はちょっと行きましょうよ」と、言う。
 今日はお客さんとのむのをやめて、みんなと行くか、と思った。

 「じゃ、荷物を取ってくるね」私は皆に言った。
 「え? 持って来てないんですか」
 「うん」
 「遠いのに」
 皆が笑う。
 「参勤交代だ」
 と、私はおかしなポーズで言う。
 どうやら稽古場で流行っていたギャグらしく、皆が笑う。
 私は建物から外に出た。

 そうなのだ。私の楽屋は一旦外に出て、とても遠くまで行かないといけないのだ。
 皆がはやし立てている。
 私は「下に、下に!」と、参勤交代ギャグをしながら道を走る。
 建物の中から笑い声が聞こえる。
 と、仲良しの女優さんがそこにいた。
 「後で後悔しますよ」
 彼女は怒って戻って行った。
 何となく彼女が怒る理由も分かっている気がした。私がとにかく悪いのだ。

 私は走った。
 走りながら焦りを感じた。
 遠いのだ。もう、もう、猛烈に遠いのだ。
 どんだけ楽屋遠いねん。
 こんなに遠くて、戻ったとして飲む時間などあるのか……。
 とにかく急がないと。
 ダッシュした。
 私が生まれ育った街を走っていた。
 北崎神明社を通り過ぎた。
 まだ着かない。
 身体は疲れている。
 ……しかし急がないと。
 走っているうちにそこは京都に変わっていた。
 この辺りから恐怖心がおそってきた。
 もうなんで走っているのかは分からなくなっていたと思う。
 大通りに出た。
 歩道橋がある。
 ここを渡った方がいいのか、向こうの交差点を渡った方がいいのか。
 えっと、あっちは丸太町で、ここが三条通。
 ということは……どっちに行っても一緒か……そう思いながら交差点を渡ることにした。
 信号が変わらない。
 焦った。そして怖かった。
 信号が青になった途端、走り出したが「え?」となった。
 私の家はどこだっけ。
 もうパニックだった。
 どうやら私は昔住んでいた聖護院に向かっている。
 違う。
 あれから引越したはずだ。えっと、えっと、ここはどこだっけ?
 私は薄目を開けた。
 あ、下北沢だ。
 「あれれ、だったらもう楽屋には戻れないや」と、思った。
 目が覚めた、はずだった。
 そのつもりでベッドから起きたが身体が動かない。
 うわ、うわ、うわわわわ。
 どうやらまだ夢の中なのだ。
 怖い。
 そこで叫んで目が覚めた。
  
 しばらく放心したように座っていた。
 段々と完全に目が覚めて、落ち着いた。
 しかしドキドキしている。
 水を飲み、コーヒーを淹れ、気を落ち着かせる為にこれを書いている。
 ふう。
 やっと落ち着いてきた。

 夢の中に出てきたいくつかは思い当たる。
 今日は夜、コンビニにアーモンドを買いに出かけたのに、そのまま途中で知り合いの店に顔を出してしまった。すぐに帰るつもりだったのに、そこで若いメンバーに囲まれ、調子に乗って喋ってしまった。
 まあ、走っていて混乱したのも自分ではどういうことなのかよく分かっている。

 ああ、怖かった。
 いくら陳腐な夢でも、実際には怖いね。
 もう寝たくない。

 今日は昼から写真撮影と取材。
 MONO「裸に勾玉」についてだ。
 それからは衣装の打合せもある。

 一応、まとめてはあるけど……もう一回内容を詰めよう。
 コーヒーもはいったことだし。
posted by 土田英生 at 06:41| 東京 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月21日

なぜ首が痛いのか分かった。

 MONO「裸に勾玉」の台本。
 そして年末までに初稿を出しますと威勢良く宣言してしまった原稿。
 諸々の雑事。
 
 ずっとこもって仕事している。
 ただ、毎日、誰かには会う。
 先週は連日、舞台を観ていた。
 更に、なぜか下北沢を訪ねて来る人が多いのだ。
 懐かしい人から、そうでもない人まで。
 なんだろう、年末だからだろうか?
 関係ないよね。
 
 私は人と喋っている時はとても明るい、と、思う。
 そして一人になると暗くなる。
 その繰り返しだ。
 
 まあ、そんな暗い気分のまま、とにかくパソコンやノートに向かっていた。
 しかしなかなか進まない。
 苛々してしまう。
 どうにか平穏な気持ちを取り戻さないと。
 そう思って絵を描いてみた。
 とても落ち着いた。
 これはいい。
 なので、行き詰まると絵を描てみるというサイクルを繰り返してみた。
 気分も少し上向いた。
 
 昨日の夜は久しぶりの友達と楽しく喋った。
 ふざけてみたりもした。 

 しかし……一人になり、気がついたら首が痛い。
 右を向くことができない。
 
 なぜだろう?

 それは今日分かった。
 まず、じっと座ってパソコンに向かっている。
 そして休憩しようと絵を描いた。
 
 これだ。
 仕事も休憩も、同じようにじっと座って同じ姿勢でいる。
 これで筋肉が固まってしまったのだ。
 
 ……困った。
 せっかくの精神安定剤を発見したというのに。

 ああ、旅行がしたい。
 しばらくロンドンにも行ってないしね。
 
 そういえば、最初に描いた絵はロンドンの絵だった。

wells road イラスト.jpg


 留学中に自分が住んでいたフラットだ。
 行きたいんだね、きっと。


 
posted by 土田英生 at 09:38| 東京 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月05日

私の季節感

 昨日は名古屋の劇団、オイスターズの『その味』→という公演を観て、その後はトークをさせてもらい、皆と飲みに行って、いつものように元気に喋り過ぎて、自己嫌悪を抱えながら帰り、鬱々とした気分でしばらく悩みながら眠った。あまりにいつものことなので、悩んでいるはずが途中で笑顔になったりもした。自分で「フフフ、悩んでるフリしちゃって」と、呟いたりした。

 なぜか昨日は眠れた。
 起きたらとてもスッキリしていた。

 この感覚は大体において、眠り過ぎた時に味わうことになっているので、まずは「遅刻した!」という漠然とした覚悟だけをしっかりと作ってから、そっと時計を見てみた。

 ……全然大丈夫だった。
 今日は北海道に移動だ。
 飛行機は16時だ。
 余裕で間に合う。

 急に得した気分になり、コーヒーをゆっくり飲んでから準備をした。すっかり着替えて部屋を出ようとした。
 出る前に、飛行機の時間を確認してみたら……19時半の便だった。

 服を脱いでスエット姿に戻った。
 出かけるつもりだったので、仕事モードにもなれない。
 困惑した時間。
 なのでこれを書いている。
 
 どうも時間に弱い。幼い頃からそうだった。
 毎朝、親にしてもらわないと学校に行く準備もできなかった。

 だから、今、なんとか社会生活を送れていることに、時々しみじみ感動したりする。

 会社員にはなれなかっただろうなあと思う。
 まあ、バイトなどはしていたが、その頃も遅刻ばかりだったし。
 結局、これまで一度も会社などに勤めたことがない。

 なので、一日の中の時間だけでなく、日にちなどの感覚も曖昧だ。
 大体、生活のリズムが社会と一致していないので、平日と休日の区別がつかない。祝日にも疎いし、同じように年中行事にも興味がない。
 
 京都では嵐山に家があるので、観光客が多いと「あれ、紅葉シーズンなんだ」と気づき、東京では下北沢にいるので近所のクレープ屋さんに人が並んでいると日曜日なんだと思ったりする。
 
 今はMONOの構想をああだこうだといじっている。
 まだ、台本にはしていないが、これは年末になった証拠だ。大体、年明けから稽古が始まるので12月になると書き出して、年明けから焦るというパターンだ。
 
 後、合間は台本ばかり読んでいる。
 今年は北海道戯曲賞と劇作家協会新人戯曲賞の審査員を担当しているので、とにかく読まなければいけない台本が多い。これも私にとっては年末を感じさせる作業だ。大体、毎年、この時期になると一日に2本ずつくらい台本を読むことになる。
 しかも、審査なので一回読んだ後に色々と考えながら再読し、最後にもう一度、パラパラとめくりながら確認する。だから時間がかかる。

 北海道戯曲賞の審査会は明日、新人戯曲賞の審査は13日だ。
 
 新人戯曲賞の審査は公開審査だ。一般のお客さんも聴きにきたりする。

shinnsa.jpg


 前日の12日には短編戯曲のリーディングなどもあり、私はここでもトークゲストとして喋らなければいけない。二日間合せて「戯曲に乾杯」というイベントになっているので、皆さん、お越し下さい。
 一日だけでも大丈夫ですし、両日合せたセット券もあるみたいです。
 劇作家協会→

 ……さて、16時。

 まだ、時間あるね。

 やっぱりちょっと仕事しよ。
 
 
 
 
 
 
posted by 土田英生 at 15:56| 東京 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月24日

プレッシャーに弱い。

 ストレスがたまると、身体がフワフワする。
 身体は元気満々なのに、真っすぐ歩けなくなったりする。

 で、最近……またしてもそれがひどい。

 もうこれは二十代の頃からで、これまでもそれで何度も病院にも通った。
 自律神経失調症からくるめまいらしい。
 交感神経と副交感神経。
 簡単に言えば、交感神経は気が張っている時に活発になり、リラックスをすると副交感神経が優位になる。
 
 で、どうやら私はリラックスをすることがとても下手なのだそうだ。
 いつも「アクセルとブレーキを同時に踏んでいる」感じらしい。だからじっとしている時でも、交感神経が優位になっているのだ。

 二十代の後半に私はバセドウ病になったが、それもストレスが原因じゃないかと言われた。
 そんなこと言われましても……という気分だ。
 私なりに必死でリラックスしているのに。

 バセドウ病が一番ひどくなったときは大変だった。
 手は震えるし、目はどんどん大きくなるし、挙げ句の果てに右目が動かなくなった。
 で、入院することになったのだが、ちょうど『約三十の嘘』という芝居を稽古中だったので、頼み込んで本番が終わるまで待ってもらった。
 ただ、目の焦点が合なくなり、まともに見えなくなってしまったので、私の役は眼帯をする設定に書き直した。詐欺師たちの話だったので都合がよかった。ラストだけその眼帯を取って、それも嘘だったというオチに使わせてもらった。

 今はそんなにストレスを感じるような状況にはないはずなのに。
 先月から今月にかけてバタバタしていたせいだろうか?
 身体は元気なので外に出たいが、歩くとフワフワして変な感じになってしまう。
 
 で、昨日は仕事をしながらじっとしていた。
 ただ、感情が安定しない。
 眠ると昔の夢ばかり見る。
 
 卓球の試合の夢を見て目が覚めた。
 泣きたい気分だった。

 中学時代、実際に私は卓球部だった。
 下手ではなかったと思う。
 ただ、試合には弱かった。
 緊張すると全く力が出せないタイプだった。だから校内で部活のメンバーと試合をすると割と強いのに、他校との試合になると弱かった。
 なのでレギュラーギリギリの位置にずっといた。
 その頃の卓球の団体戦は、大体4人で試合に出る。
 1番手、2番手、ダブルス、4番手、5番手。
 この5試合で3つ勝った方が勝利になる。

 大きな試合の前。
 校内でトーナメント戦があった。
 私はとても調子がよかった。
 これなら選ばれるのではないかと思った。

 で、大会当日。
 選手が発表になった。
 私は5番手で出ることになった。
 私のいた大府中学は強かった。
 私まで回らずにどんどん勝ち上がった。
 そして準決勝まで進んだ。

 最初の選手が勝った。次が負けた。ダブルスで勝った。次が負けた。
 2対2だ。
 ……とうとう私に回ってきた。
 私が勝てば決勝。
 負ければ敗退。

 ……もう、卓球台に向かって歩くときから私はダメだった。
 試合前のウォーミングアップですらぎこちなかった。

 あんなに昔のことなのに。
 思い出すと今でもイヤな気分になる。
 私はもうただ、スマッシュを打たれるだけの存在になっていた。
 相手はどんどん乗ってくる。
 1セット目は完敗。
 2セット目に向かう時、顧問の先生から怒鳴られた。

「お前、なにしてるんだよ!」

 2セット目はもっと悲惨だった。
 結局、そこで敗退。
 大会からの帰り道、私はずっと下を向いていた。
 消えたかった。
 
 昨日、スマッシュを打たれ続けている夢を見て飛び起きた。
 
 起きてから、そういえば……『私はずっとそうだったな』と様々なことを思い出した。
 少年サッカーをやっていた時の準決勝もそうだった。
 私はキャプテンに指名された。私のミスから点を取られて負けた。
 
 駅伝の選手に選ばれた時もそうだった。
 私はアンカー。
 で、2位でタスキを受け取ったのに、後半でどんどん私は抜かれて行った。
 結果は6位くらいだった気がする。
 
 とにかくプレッシャーに弱かった。
 いや、きっと今でもそうだ。
 
 ……それにしてもフワフワするねえ。
 まるで宇宙飛行士だ。
 お風呂にも長く浸かったりしてるのに。
 
 
posted by 土田英生 at 05:35| 東京 🌁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月21日

フワフワと話がそれる


 昨日、昼間にいくつかの用事を済ませ、そのまま下北沢をブラブラしていたら、突然、フラフラしてきた。
 ブラブラとフラフラは似ているけど全然違う。
 
 ちょっと前からやたらフワフワはしていた。
 フワフワとフラフラも違う。
 フワフワはなんか身体が浮いているような感覚で、これは昔からよくある症状だ。
 原因も自分では分かっているので問題はない。
 いや、全くない訳ではないが、心配はない。
 ただ、フワフワに加えて、昨日はフラフラし出した。

 つまり、フワフワした状態でブラブラしているとフラフラして来たのだ。

 ……なんか、すごいな「フ」。
 「フ◯フ◯」という表現は一体どれくらいあるんだろう?
 ちょっと書き出してみよう。
 ……。
 いや、意外と思いつかなかった。
 
 話がそれた。
 今は「フ」は置いておこう。
 風邪の話だ。

 事務所に戻ると……明らかにしんどかった。
 寒気がして、どうやら熱が出てきた。
 そのまましばらく眠った。
 
 ……ハッとして起きた。
 18時半。
 18時から人と会う約束をしていたはずだ。
 まずい。
 まただ。
 この前、反省したばかりなのに。
 私はどれだけ遅刻したり、寝坊をすれば気が済むんだろう。
 そう言えば小学校の時、
 いや、話がそれるのでやめよう。

 見ると……LINEにはメッセージ。
 もう、すでに三十分も待たせている。
 私は慌てて電話をして謝り事務所を出た。
 やはりフラフラする。
 しかも寒い。
 
 駅では、去年、俳優講座を受けていた「うにちん」こと、傳田うにが待っていた。
 彼女の話を聞く約束をしていたのだ。

 店に入って色んな話をした。
 ひとしきり喋り終わった頃「啓君」こと、加藤啓がやって来た。
 うにちんが呼んでくれたのだ。

 で、三人でのんだ。
  
 実は……彼とこうしてお酒をのむのは15年振りだ。

 むかし、『ニッキーズパビリオン』という舞台に出演した時だ。
 出演は松尾貴史さん、ラーメンズ、そして啓君。
 東京公演はそれにプラスしてサモアリナンズ、大阪公演ではGOVERNMENT OF DOGS(ガバメントオブドックス)だった。

 GOVERNMENT OF DOGSは私がいたコントユニット。
 いや、解散はしていないのでまだ在籍しているはずだ。
 1991年から96年くらいまで関西を中心に活動していて、なにも言わずにすっかり活動をしなくなり、そして11年振りにいきなりコントライブをやり、カーテンコールで「これからもガバメントオブドックスをよろしくお願いします」といいながら、再び活動していないという気まぐれなユニットだ。
 座付作家は故林広志。
 笑いのセンスは傑出しているが、社会性が欠落していると評判の男だ。
 若いときから髭が濃く、本番前にはまるで草刈り機のような音をさせて髭を剃っていた男だ。教会の牧師さんに英語の個人レッスンを受けていた男だ。
 いや、今は彼の話ではなかった。
 GOVERNMENT OF DOGSの説明だった。メンバーは故林君とMONOの水沼君、犬飼若博、エディ・B・アッチャマン、そして私。

 いやいやいや、GOVERNMENT OF DOGSの話ではない。
 またしても話がそれている。
 「ニッキーズパビリオン」の話だ。

 作、演出は故林広志。
 なので私たちも出ることになったのだ。
 
 なんの話だ?
 そうだ、啓君だ。
 加藤啓について書こうと思って、こんなに遠回りをしているのだ。

 とにかく、その舞台で私たちは共演した。
 まあ、ほとんど絡みもなかったんだけど。
 とにかく、啓君とは……その打ち上げで飲んで以来だったのだ。

 啓君はありとあらゆる舞台に出ている。
 私が何かを観に行くと、なぜか彼が袖から出てくる。
 「あ、これにも出てるんだ」と、その度に思う。
 今年もそうだった。
 舞台上の彼を何度も観た。

 しかし、15年だ。
 最初の頃は会えば「おう、元気にしてる?」と挨拶していた。
 しばらくすると「おお、どうも」と軽い挨拶になった。
 そして最近は見かけると「おう」と、小声で会釈する感じになっていた。
 なので、ゆっくり喋る機会もなく時間は過ぎていた。

 昨日……なぜかとても楽しかった。
 そして、私が勝手に思い込んでいた「加藤啓」という人物像と、昨日の彼は違った。
 結論を言えば、もっと早く喋っておけばよかったと後悔した。
 不思議なもんだね、なんだか。
 
 で、熱があることも忘れてしまい、結構のんだ。

 今日、起きたら熱は下がっていた。
 フラフラも治った。
 ただ、フワフワは残っている。
 重力がおかしい。
 
 MONOの新作がようやくはっきりとした形になった。
 タイトルや登場人物も決まった。
 来週には正式に発表できるはずだ。
 今日もかなり構想は進んだ。
 合間に……粘土でこんなものを作った。

IMG_8095.JPG


 ま、これがちょっと新作に関係したりするんだけど。

 フワフワするので眠ろう。
 明日は二本も舞台を観る予定だし。
posted by 土田英生 at 03:35| 東京 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月18日

気もそぞろ

 パリの事件やその後の世の中の流れを見ていて色々と考えてしまい、モヤモヤが身体に浸食してきている。
 お願いだから静かにしててという感じだ。
 モヤモヤは不安に近い。いや、恐怖かな。
 これからどうなって行くんだろうという漠然とした不安もあるが、最も怖いのは言葉が通じなくなっていっていることだ。

 人が、どうも簡単に善悪を分けて、自分の立場を安易に表明してしまっている気がする。
 そして、一旦、自分の立場をはっきりとさせると、他者の言葉は耳に入らない。
 相手を打ち負かそうとすることだけに情熱を傾ける。
 理性的に物事を考えたり、自分の間違いに気づいて考え方を変えたりする余地がない。感情を軸にして動くだけだ。なにかに取り憑かれているようにすら感じる。

 政治に対してだって、文句を言うと「国益を考えた方がいい」などと言われたりする。
 抜け落ちている気がするのは、そもそも「国」とはなにかという点だ。
 日本は国民主権なのだ。つまり国とは私たちの総体のことだ。様々な考え方を持った人の集まりが国であって、政府や国家体制が国なのではない。だからそれぞれが勝手に意見を言えばいい。そしてその中から、この国の形が見えてくるというのが筋道だ。

 とにかく冷静に対話できる状態でなければ、お先真っ暗だ。
 
 社会なんて面倒くさいものなのだ。
 
 最近、私はとてもよくミスをする。
 気もそぞろという感じだ。
 まあ、これは別に社会のせいではない。
 多分に個人的な問題だ。

 変化がありすぎるせいかも知れない。

 歪[いびつ]「ソラミミホンネレソラシド」の公演が終わって、すぐに広島のアステールプラザで俳優コースの稽古と試演会の本番があって、京都ではTHE GO AND MO'S「土田の英」に出演して、翌日からはソウルに行って「少しはみ出て殴られた」の初日に立ち会って、この前は高校演劇の兵庫県大会の審査と講評。

 この一ヶ月の間、店などから出た時、財布やiPhoneを持った店員さんが追いかけてくることがしょっちゅうある。この前、品川駅では新幹線に乗ろうとしたら「お客様、商品を!」と、店員さんが『深川めし』を持って走ってきたし、あれと思ってトイレに戻ったら、ポンと財布が置いてあることもしばしばだ。

 だから迷惑もかける。

 少し前になるが木ノ下歌舞伎を観るつもりでいたら、制作の本郷ちんから「どうしましたか?」とメールが来た。昼の公演だったのにすっかり夜だと勘違いしていたのだ。
 で、この前はヨーロッパ企画を観るつもりでいたら、一緒に行こうと言っていたもたいさんからメールが来た。時間を2時間勘違いしていたのだ。
 
 そして……高校演劇の兵庫県大会では初日に遅刻をしてしまった。
 大会が始まるのを遅らせてしまった。
 次の日からはもう必死だった。
 怖くてなかなか眠れない。
 で、眠ったとしても、朝の5時くらいに目が覚めたりすると、そこからじっと起きていた。
 朝食を取ろうとして「あ、もうしばらくお待ち下さい」と言われたりもした。
 レストランに早く行き過ぎたのだ。
 
 最終日。
 不安だったが、起きることができた。
 随分と早くにホテルを出た。
 泊まっていたのは伊丹。会場は尼崎。
 電車で行くのだが、歩いても40分くらいで着く距離だ。
 最後の日に遅刻しなかったという喜びで、私は歩いてみることにした。
 音楽をかけて、気分良く歩き出す。
 一緒に歌ったりした。
 
 ……と、途中で……とてもトイレに行きたくなった。
 そうだ。大きい小さいで表現すれば、大きい方だ。
 まだ、歩き出して15分。
 先は長い。
 このまま行けるか、いや、どうだろう……。
 考えながら歩いていると、公園が遠くに見えた。
 あそこに立ち寄ろう。
 しかし、思ったよりも公園は遠かった。
 そして。
 そして……。
 やっと到着した公園だというのに……ないのだ。トイレがないのだ。
 
 人の身体は心とつながっている。
 公園にはトイレがあると思い込んだせいで、すっかり身体は“すっきりするモード”になっている。
 ああ……。
 私は公園を後にして元の道に戻ろうとした。
 苦しい。
 すでに歩き方がおかしい。まるで開発途中のロボットだ。
 きっとアシモの方がスムーズに歩けるだろう。
 
 どうすればいいんだ。
 絶対に劇場までは持たない。
 と……今度は……ローソンが遠くに見えた。
 遠いよ……と思ったが、他に方法はない。
 あそこを目指すしかない。
 もう、私にはローソンのミルク缶のマークがトイレの便器にしか見えない。
 ゆっくり、ゆっくり歩いた。
 やっとローソンが目の前に現れた。
 私は必死で言い聞かす。

『安心するんじゃないぞ、私の身体よ』

 公園ですら気が緩んだのだ。
 万が一、ローソンでダメだったらもう終りだ。
 イヤだ。
 こんな大人になって、失敗したくない。
 しかもこれから高校演劇の審査なのだ。
 あんなに余裕があったはずの時間も、トイレを我慢してゆっくりペースで歩いたのと、あの公園の遠回りで結構、ギリギリになって来ている。

 私はローソンに入った。
 店員さんが爽やかに『いらっしゃいませ』と言う。
 私は下半身には力を入れたまま、なるべく何気ない笑顔で『ちょっと、トイレ借りていいですか?』と言ってみる。「そんなにしたくはないんだけど、念の為に行っておこうかな」という雰囲気を醸し出す。

『どうぞ』
 
 爽やか店員さんは笑顔で言う。
 しかし、私はかなり限界だったので、もう、ロボットとすら呼べないくらいおかしな歩き方でトイレに向かった。アシモどころではない。ブリキでできたロボットという感じだ。
 嬉しいことにトイレは空いていた。
 私は入るなり、猛烈に急いだ。
 
 ……ああ、こんな幸せなことがあるだろうか。

 間に合った。
 私は、私は間に合ったのだ。
 
 トイレの床には投げ捨てられたように、私のリュックやiPhoneが転がっている。
 そうなのだ。
 丁寧に持ち物をどこかに置く余裕なんてなかったのだ。
 
 そしてトイレから出た。
 すっかり生まれ変わった私は時計を見る。
 早足で歩けば間に合うなという感じだった。
 トイレを借りたのだ。
 買物くらいしよう。
 そう思ってコーヒーなどを買った。
 
 で、レジだ。
 財布がない。
 何度探しても財布が見当たらない。
 あれ?
 もしかしたらトイレかも知れない。
 ポケットに千円札が入っていたので、取り敢えずそれで払い、爽やか店員さんに『ちょっと、トイレに忘れ物をしたかも知れないので』と言って、もう一度トイレに向かった。
 赤になっている。
 誰かが入っている。
 と……やがて流す音が聞こえて、ジャージ姿のややコワモテのおじさんが出て来た。
 私はトイレを覗いた。
 なにもない。
 
 ……人を疑ってはダメだ。
 そう思いつつ、さっきのおじさんを疑ってしまう。
 しかも、その人はトイレから出ると、そのまま店を出て行った。
 
 せっかく爽やか気分になったというのに。
 私は仕方なく歩き出した。
 急がなければいけないのに……どうもスピードが出ない。
 
 と、電話が鳴った。
 鈴木田君だった。

『先輩、財布忘れてますよ』

 鈴木田竜二の声は天使の声として耳に心地よく響いた。
 彼はピッコロ劇団の舞台監督だ。
 MONOでも昔、一緒に仕事をしたことがあるし、外の舞台でも何度も組んでいる。大会はピッコロシアターで行われているので、前日の夜、一緒にご飯を食べて、そのまま車で送ってもらったのだ。で、朝見たら助手席に私の財布がポツンと置かれていたらしい。

 私はすごいスピードで歩き出した。
 足がどんどん動く。
 きっとアシモでは追いつけないだろう。

 そしてジャージのおじさんのことを思い出した。
 
『ああ、疑ってすみません』

 彼はセリヌンティウス、私はメロスだ。

 早足で歩いた結果、時間にも間に合った。
 財布も受け取った。
 ただ、汗だくだった。
 
 だから私だけTシャツ姿で高校生の舞台を見た。
 きっと兵庫の高校生たちは「なんであいつ、あんなに薄着なんだ」と、不思議に思っただろう。
 
 ダメだ。
 こういうことが多すぎる。
 落ち着き、気をつけて過ごそう。
 そう決心した。

 ……翌日は予定の新幹線に乗り遅れた。
posted by 土田英生 at 06:30| 東京 ☔| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月14日

迷惑をかける……。

 昨日から関西。
 しかし、いるのは京都ではなく伊丹。
 今日から高校演劇の兵庫県大会の審査員をさせてもらっているのだ。
 20代の頃はよくやらせてもらっていた。
 そういえば、ヨーロッパ企画の酒井君と初めてあった時、「土田さんに僕は高校時代に講評してもらったんですよ」と言われたこともある。
 最近はあまりやることはないが、今回、熱心に誘っていただいたのでこさせてもらった。
 
 会場は尼崎のピッコロシアター。
 伊丹のホテルに滞在しているので30分もあれば到着できる。

 昨日は伊丹に到着してAI・HALLの前を通った。
 そしたらiakuの仕込みをやっていた。
 顔を出して、横山君としばらく喋る。
 iaku『walk in closet』は今日が初日。自信作らしいので私は東京で観させてもらうつもりだ。→
 
 で、ちょっと近くにいる知り合いと会って、早目にホテルに戻った。
 そしてベッドに入った。
 集合は9時。
 遅刻する訳にはいかないし、それに……ちょっと風邪で体調がよくないのだ。

 朝の4時半に目が覚めた。
 身体がキツい。
 まだ風邪が治ってないのだ。
 しかし、中途半端な時間に目が覚めたので、起きて仕事をした。
 もうそのまま行くつもりだった。
 それまでの時間、MONOの新作のプロットを練る。
 朝の7時過ぎまでやって、そろそろ朝食でも食べて、出かける準備をしようと思った。
 
 で……ハッと起きた。
 いつの間にか眠ってしまっていたらしい。
 嘘だろ? と思った。

 ああいう時ってなんだろうね。
 起きた瞬間に『あ、やってしまった』と、分かる。
 動悸は激しくなるが、妙にスッキリしていたりする。

 時計を見ると……9時26分。
 すでに集合時間に26分遅刻している。
 しかし、まだ、私はホテルにいるのだ。

 すぐに電話をして事情を話して謝り、部屋を飛び出す。
 フロントでタクシーを呼んでもらうが、ちょっと時間がかかるという。
 あああああああ、もうダメだ。

 私はホテルを出て、道を走った。
 しかしタクシーは走っていない。
 阪急の伊丹駅まで行くと、タクシー乗り場に一台停まっているのが目に入った。
 飛び乗って『お願いします! ピッコロシアターです!!」と言うと、私の叫びとは無関係な感じでタクシーはゆっくりと走り出す。
 とてものんびりとした感じの運転手さんで『産業道路は……右折できませんし、どうしますかあ?』と笑っている。
 もちろん、運転手さんに罪はない。
 しかし、急いで欲しい。

『すぐにつきますよね?』

 と、懇願するように聞くと、

『いやあ、そんなすぐにはつきませんわ』と笑いながら答える。
 とてもよさそうな人だ。
 嫌いではない。
 しかし、しかし……今は……。

 私は深呼吸をした。
 時計を見ると……9時40分。
 10時からは最初の高校の上演が始まってしまうのだ。

 私は考えた。
 そしてなるべく静かに言ってみた。

『実は寝過ごしましてね。10時5分前には着きたいんですが……いやあ、乗ったタクシーがベテランの運転手さんで助かりました』

 すると……。
 この言葉が効果を発揮してくれた。

『まあ、そうですなあ。私は長いこと乗ってますからなあ』

 と、いうやいなや、前の車を抜き始める。ちょっと詰まると車線を変え、スイスイと車は走った。
 劇場に着くと、先生が外で待っていてくださった。

『あ、こっちです!』

 私は廊下を走った。
 少し開演は予定より遅く始まった。

 ……とても落ち込んだ。
 深く、深く落ち込んだ。

 そして初日が終了。
 終わってからは講評。

 遅刻したくせに……結構、喋ってしまった。
 そうなのだ。私はなぜか喋ってしまう。
 そして喋り出すとスイッチが入ってしまうようだ。

 しかも、帰りにはピッコロ劇団の舞台監督鈴木田君と、MONOにも何度も出てもらっている亀井さんと雑談をした。
 そこでも喋った。
 ベラベラ喋った。
 風邪なのに喋っている間は全然しんどくならない。
 なんだろう、この体質は。
 喋り過ぎて、帰る時はピッコロ劇団の方々に喋り過ぎを謝った。

 で、ホテルに戻った。
 そして、また深く反省。

 とても眠たかったが、逆に早く寝過ぎることを警戒した。
 また、今日と同じ過ちを犯したくないからだ。
 なので仕事をした。

 で、今から寝る。
 これでちょうどいいはずだ。
 
 ……最近、連続してこういうことがあるのだ。
 寝坊ではないが、木ノ下歌舞伎を観に行くつもりが、マチネをソワレを間違えて行けなかった。
 とても迷惑をかけた。
 ヨーロッパ企画も時間を2時間勘違いしてしまい行けなかった。
 とてもとても迷惑をかけた。

 大人なのにね。
 全然、ちゃんとできない。
 
 アラームもかけたし、うん、大丈夫。
posted by 土田英生 at 00:49| 兵庫 ☔| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月12日

トーク、そしてMONOの新作

 ソウルから戻ってきて、次の日は15年前に一緒に芝居をした2人と会った。
 俳優さんと女優さん。
 まだ、続けていることが嬉しかった。
 二人共あまり変わっていない。
 しかしだ。実はこうしてのんだりするのも初めてだった。
 その公演の打ち上げ以来だ。
 私が稽古中などに話したことを細かく覚えてくれていて、とても嬉しかったと同時に、あまり自分が成長していないことにも気づかされた。
 今とほとんど変わらないことを喋っていたようだ。
 人間、やっぱりなかなか変わらないね。
 「土田さんは全然変わってませんね、そのお喋り」……どうやら昔からずっと今と同じように喋っていたようだ。

 なんか、最近、昔知り合った人に再会して話す機会が増えた。
 
 で、今月の26日にトークゲストで呼んでもらっている劇団☆APB-Tokyo 『醒めて歌え 青少年のための無人島入門』。→

 寺山修司さんの作品だ。
 普段、私がしている芝居とはかなり雰囲気が違う。
 どういうつながりなのか。
 劇団の代表で、演出・出演をしている高野美由紀さんとは、昔、同じ劇団にいたことがある。
 私が21歳で、彼女は23歳だった。
 私たちはとても仲がよく、ほぼ毎日一緒にいた。
 周りは完全に付き合っている思っていただろうけど、お互いに付き合っている人は別にいたし、全くそういう関係ではなかった。
 それでも一緒にいた。
 親友という表現が一番しっくりくるね。

 私には時々、こういう人が出来る。
 女性でホントに気が合い、親友という感じになる人がいる。その存在に助けられる。
 今もそういう人はいて、やっぱり救われている気がする。

 話を戻す。
 私はその劇団を一年でやめた。
 やめる時、高野さんからかなり怒られたのを覚えている。
 あれは新宿のダンキンドーナツだった。

 それでも関係は続いていた。
 時々、電話で喋ったりしていたし、MONOが初めて東京で公演した時には、仕込みから手伝いにきてくれたりした。

 で、今回、トークに出演する。
 皆さん、来て下さいね。

 先日は文学座のトークに呼んでもらった。
 12月の頭にあるオイスターズの公演にもトークに出る。
 ……なんだろう、これ。
 公演のトークにばかり出ている気がする。
 
 おかげさまで韓国で上演中の「少しはみ出て殴られた」の評判がいい。
 題材がとても現在の韓国に合っているようで、日本で上演した時よりもビビッドに受け止めてもらっている気がする。
 今日もLINEでスタッフとやり取りしていた。
 しかし、私は韓国語ができない。
 向こうも日本語が読めない。
 彼女は英語も得意ではない。
 なので翻訳ツールを使ってのやり取りだ。翻訳が結構、おかしなことになるので、私の言葉もどのように伝わっているのか不安だ。

 ……そして……。
 やっとMONOの新作の構想がかたまってきた。
 最初は初めての時代劇をやろうと思った。
 そして、江戸時代の話にしようと思っていたのだが、二転三転して……とんでもない設定になって来た。
 まあ、これはこれで面白くなりそうなので、このまま進めてやる。

 それにしても……風邪をひいてしまった。
 熱も出て、頭がぼーっとするし、歩くとフワフワする。
 まずいね。
 今日は早めに寝よう。
 ……もう二時半だけど。
 
 
posted by 土田英生 at 02:34| 東京 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月05日

少しはみ出て殴られた

ソウルだ。
快適なホテルに滞在させてもらっている。
調子に乗ってジャクジーでゆったりしすぎて、身体がユルユルな感じだ。しかもフカフカベッドに横になってこれを打っている。だからちゃんとした文章を書く自信もない。「本当は書きたいけど説明が面倒な部分」は省略して書くことにする。
本当は書きたい、つまり本来ならば書くはずな訳だから、あえてその部分には「(中略)」などと入れてみよう。

まず……昨日になるのか一昨日になるのか分からないが、久しぶりに京都で舞台に出させてもらった。THEGO AND MO’Sの『土田の英』という作品。『ベトナムからの笑い声』をずっとやっていた黒川君が、解散後に始めたユニットだ。
 ずっと知ってはいたし、気になってはいたのだが、ほとんど交流はなかった。(中略 )いう経緯で、やっと一緒にやらせてもらうことができた。色々と話せて嬉しかったね。特に(中略)などで盛り上がった。
 しかも会場は私が自分で劇団をスタートした時から(中略)のでなんだか懐かしかった。

 ……しかし、反省した。自分をかいかぶっていたようだ。
 お題があって、それを自分で書いていくことになっていたのだが、なんか面白いものは浮かぶだろうと考えていた。なので、前日までは何もしていなかった。京都に移動し、MONOの打ち合わせなどを済ませ……わざわざホテルを取ってそこで書こうと思っていたのだが(中略)、という理由で夜中の2時から書き始めた。ネタは4つ。1つは思いついたが(中略)、で、結果、徹夜しての本番になってしまった。

 で、終わって、打ち上げ的な飲み会を抜けて、最終で東京に戻った。そしてソウル。『少しはみ出て殴られた』が始まるからだ。
 準備してなかったので、またしてもほとんど眠れずに出発することになってしまった。しかも羽田に向かう途中、(中略)だった。

 ソウルに着いてからも(中略 )で、(中略 )ので(中略 )なんとか到着。

 けど、今日はドキドキしたね。

  これまでも海外で上演してもらったことはあるし、特にソウルでは『悔しい女』を長い間やってもらっていたりするので、自分の作品を観に来るのも初めてではない。しかし、今回は初日前日ということもあって、皆もピリピリしているのが伝わる。ダメだしや、転換の確認をしているのを眺めていると落ち着かない気分になる。だけど(中略)で楽しかった。

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楽屋で皆と一緒にお弁当を食べる。美味しい。で、ふざけて(中略 )した。

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……まるで(中略 )なってしまった。


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 で、最後はゲネプロを観させてもらい、インタビューなどを受けてからホテルに戻った。途中で(中略)だったけど。

 明日はいよいよ本番。その前に一部をマスコミにプレビューして、そこで取材を受ける。私もそれに参加する。ちゃんと喋らないとね。

 上演してくれているLGシアター。

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 左が「少しはみ出て殴られた」。隣が次にやる蜷川さんの「海辺のカフカ」。その隣が三谷幸喜さんの「オケピ!」……私の地味さが申し訳ないくらい抜きん出てしまっているが、仕方ない。

 もうちょっと眠ろう。
 それにしてもフカフカだね、ベッド。海辺の(中略 )。あ、そういえば(中略)だ。大事なことは一つだけ、(中略 )だと思う。


                       
posted by 土田英生 at 06:18| ソウル 🌁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月28日

混乱中。

 広島で5ヶ月やって来たアステールプラザの演劇学校【俳優コース】が終わった。
 6月から計5回。毎回、土、日を使ってワークショップをした。参加者は20人。

 途中からは台本作りや稽古も交え、最後だけ4日間集中的に稽古をして25日に試演会をやって終了した。
 プロの役者としてやって行きたい人、趣味で役者をやっている人、初めて演劇に触れる人……経歴もモチベーションも様々で、しかも私の主観で言わせてもらえば“変わった人”が多かった。

 それでも全員が最後までやめる事なく、お客さんを入れての試演会もいい出来で終えられて安堵した。

 
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 打ち上げは……前にも行ったことがある鉄板焼き屋さん。
 貸し切りの全員参加。
 食べ物はどれも美味しかった。最後のお好み焼きはもちろんだけど、お肉が……ホント……。

 
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 ここのマスターとは前に来た時もかなり喋ったけど、この日も色々な話で盛り上がった。

 
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 打ち上げは盛り上がった。
 初舞台を踏んだ人の興奮、別れの寂しさ、そしてアルコールも手伝って、席のあちらこちらでが泣いてる人ががいた。誰かが泣いて、隣の人がもらい泣きするという感じだ。

 まあ、鉄の心を持ち合せた私は全く動じなかったけどね。
 ふふふ。冷徹な男である私はそんなことくらいでは心を動かさない。
 アドバイスをしていたら涙をポロポロ流し始めたOさんに対して、私の声が震えていたのは……きっと寝不足だからだ。

 私が泣いたりしない人間であることは、つい最近、終わったばかりの「歪(いびつ)」の打ち上げでも証明されている。大入りを配る時、出演者の一人が涙声で話していた。それを聞いている私が泣ていると思った人もいただろうが、あれだって、ただ疲れて目がショボショボしただけだ。

 ……なんで私はこんなに涙腺が弱いのか……。
 
 広島の打ち上げでも私は喋り過ぎたようで、途中で声が出なくなった。
 皆がコソコソしていると思ったら、途中で色紙と共にプレゼントをくれた。
 ドラゴンズファンの私に、カープのグッズ。広島にもっと馴染んでもらう為らしい。

 それにしても……色紙をもらうのなんていつ以来だろう? 
 確か……演ぶゼミの時が最後だったと思う。
 その場で読んだりして、万が一にでも涙を見せたりしたら恥ずかしいのでホテルに戻ってから読んだ。

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 翌朝、ホテルから広島駅までのタクシーの中で、広島の街並を眺めながら感傷的な気分になった。
 運転手さんがやたら喋って来る人で、私は聞かれたことに返事をしていた。
 すると「お客さん、そんな生き方はダメだよ」 
 と、突然、注意された。
 そこからは私の何がダメなのかを、運転手さんの理屈で教えてくれた。
 「秋の広島、私のセンチメンタル」はどこかへ行ってしまった。

 東京に戻ってきて、今日は下北沢の事務所にこもってMONOの新作準備に費やした。
 じっとノートを広げて……そう……じっと、じっと……結局はじっとしていた。
 そうなのだ。なかなかアイデアがまとまらない。
 気づけば夕方だった。

 本当は昨日の夜の間に色々とまとめて、今日の朝、それを制作に伝えるはずだったのだ。
 なのに一日経っても進んでいない。
 このままではダメだと思い、ノートを持って外に出た。
 ゆったりカフェなら下北沢にだってたくさんあるが、いや、ダメだ。
 あの店に行こうと思った。
 渋谷にある昭和な感じの喫茶店だが、どうもあそこだと仕事が捗るのだ。
 ただ、少し切ない記憶も絡んでいて、最近は行ってなかった。
 しかし、背に腹はかえられない。「ぶた草の庭」の構想を立てた時にも、あの店で劇的に進んだ覚えがある。
 
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 やはりだ。
 座って約一時間で、話の骨格が固まってきた。
 これは……面白い。珍しく人情話だ。
 ただ……なかなかタイトルがもう一つしっくりこない。
 店にいる間に全部で四十個くらいは考えたけど、決定打には至らない。
 
 そのまま帰るつもだったが、やはりというべきか……東急ハンズに立ち寄ってしまった。立ち寄れば、自然と何かしら買ってしまうのではないかという不安があったが、その通りだった。買ってしまった。
 
 そんなこんなで……まだタイトルで悩み中だ。
 急がなければ。
 来週はソウルで「少しはみ出て殴られた」を観たりするので、時間がない。
 いやいや、その前にも予定がある。

 どうやら私はこれに出る。
 もちろん前から話は聞いていた。
 そして、出る約束もした。
 しかし……さっき、ツイッターでタイトルなどを知った。
 『土田の英』と書いてある。
 ……これはどういうことだろう?
 
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 しかも本番まで一週間ないではないか。
 ああ、急に胃が痛くなってきた。
 出る以上は恥をかかないようにしなければ。
 →
 
 他のイベントも告知することで、緊張を和らげよう。

 劇団☆APB-Tokyo『醒めて歌え・青少年のための無人島入門』のトークゲスト。
 これは11月26日。
 寺山修司さんの作品。演出をしている高野美由紀さんはずっと前からの仲良し。
 このことはまた近づいたら改めて書く。
 別に不思議なことではないけれど、私がここで喋るのはちょっと珍しい気がするからだ。→

 で、次の日、27日は大阪。

 
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 これは劇作家協会関西支部がやるイベントだ。→
 企画は私が立てたものだが、動いてくれているのは横山拓也君や関西支部の皆だ。
 すみません。当日は必死で頑張ります。
 
 ああ、ブログを書くことでちょっと頭を整理しようと思ったはずが、なんだか余計に混乱して来てしまった。
 しかも書いている途中で、連絡しなければいけない人に、連絡できてないことも思い出したりした。
 
 眠ろうか。
 いやいや、MONOのタイトルを決めないと。
posted by 土田英生 at 07:07| 東京 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする