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MONO代表・土田英生のブログです

2017年03月01日

最後の稽古

 これまでにも「最後の稽古」というタイトルで何度も書いていると思う。
 そして今日はまさしく、その何度目かの最後の稽古だった。
 まだまだ課題は山積み。
 けれど、芝居はギリギリでやっと形になってきた。あとは本番に向けて微調整。
 あと、一週間は欲しいけど、これも自分のせいだしね。
 これまでのMONOでもあり、新鮮な部分もあり……あとは幕を開けてみないと分からない。
 きっと大丈夫。
 MONOの男優たちは苦しい状況の中でも照準を合わせてきてくれているし、女優陣もそれぞれの個性がどんどん尖って来ている。
 アンサンブルの中でそうした個が見えてくれば……。

 告知動画

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 明日は劇場に入って仕込み。
 舞台セットをたてたり、照明を仕込んだり、音響のセッティングをしたり。
 役者はOFFで、私は夕方にセットなどの確認に行く。

 そんな中、私自身は個人的な問題も抱えている。
 公演で忙しく、悩みもあると……本当に社会の動きに疎くなる。
 これはやばいよねえ……。
 気がついた時には、世の中、変わってしまっていたりするし。
 リアルに物事を判断できない社会になってしまっている。
 言葉の力もどんどん後退している。
 全てから逃げたくなる。
 
 あ、今日、小説「プログラム」が発売になりました。
 なんかめちゃくちゃだ。
 
posted by 土田英生 at 01:44| 京都 | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月24日

追い込み

 本当に今回は、いや、今回も、いや、今回は特に……皆にスケジュールで迷惑をかけた、いや、かけている。
 全ては私の至らなさが原因なのだが、初めて……そのなんというか……逃亡したいと思った。
 『これで完成です』と、台本を持って行ってから、結局は何回も書き直した。
 
 自分のスケジュールミスだ。
 先週宮崎で上演した『板子乗降臨』は本来は昨年の夏に書き上がる予定で、小説『プログラム』が秋には終わっているはずで、NHKのドラマ脚本を年内に、そして年明けからは全て「ハテノウタ」という心づもりだったのだ。

 それが……全て遅れた。

 最後になった「ハテノウタ」は……やっと形が見えてきた。
 いつもよりは四日くらい遅い気がするね。
 こんなに焦ったのは「うぶな雲は空で迷う」以来だ。
 あの時もラストが決まらず……苦しかった。
 
 今回、自分で書いた台本なのに……最初は理解できなかった。
 それが、やっと分かり始めてきた。もちろんまだ掴めていない部分も多い。
 これはいつものことだが、結局は幕が開けるまではわからないんだと思う。
 
 とにかく初日まで稽古で詰めて行き、輪郭をはっきりさせたい。
 劇作家には戻らない。演出に専念する。
 あ、劇作家には戻らないと書いて思い出したけど、今回、取材で「土田さん、もう新作を書くのはやめたんですよね」と聞かれた。私の周りの人が言ってましたというけれど、どこでそんなことになったんだろう?
 いやいや、やめてない。
 申し訳ないけど、まだまだ新人気分だし、これからもっといいものを書けるように勉強しようと思っている。
 役者、スタッフは頑張ってくれているしね。
 とにかく周りを信用し、私も応えらるよう頑張るのみだ。

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 宮崎で初日を観た「板子乗降臨」も書き足りないなあという反省あったけど、永山さんの演出や役者の魅力でいい舞台に仕上がっていた。
 ドラマも脚本の遅れなどで迷惑をかけたけれど、制作は順調に進行しているようだ。
 小説も刷り上がり、あとは出版を待つだけだ。

 これは見本品。
 自分の本が並んでいるところに置いてみた。

 
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 だから残りは『ハテノウタ』だ。→特設サイト
 四日市公演の前売りは完売。北九州もチケットも残りわずかになっています。と言いながら始まるのは大阪から。土曜日は残席が少なくなってきているみたいですが、まだ大丈夫です。あんまり大丈夫でも困るんだけど。
 皆様、よろしくお願いします!
 
 それにしても心身両面がギリギリだ。
 今日は一日中、偏頭痛に苦しんだ。
 久しぶりにお酒を少し飲んだら、やららいだけど。
 ああ……ロンドンに行きたい。

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 それにしても世界中が閉じて行く。
 どこにも逃げ場がないような……そんな気分に陥る。
 いやいや、まだ、今から明日の稽古のことを考えないとね。

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 りんこさんからもらったローストカカオ。
 そしてウイスキーと葉巻。
 これが……すごく合う。
 残りの仕事をしよう。

 いい作品にしないと。
posted by 土田英生 at 01:43| 京都 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月15日

自分の責任

 「ハテノウタ」は絶賛稽古中。
 私のせいで遅れてはいるが、それでも一歩ずつ進めるしかない。
 まあ、もう少ししたら三歩つづ進んでくれとお願いするかも知れない。
 役者やスタッフも焦っているだろうが、文句も言わず粛々とやることをやってくれている。
 本当、感謝だね。
 甘えてはいけないが、劇団で芝居を創る時には、つくづくありがたさを感じる。
 根本で信用してくれていることへの感謝だ。
 やっぱりメンバーが信用してくれていると、外から参加してくれている人も、安心するんだと思う。

 私も(多分、他の座付き演出家と同じ様に)気まぐれだし、わがままだ。
 自分イメージ通りに進まないと、ああしてくれ、こうしてくれと要求し、願いがかなわないと嫌になる。そのくせ、役者の工夫によって思った以上によかったりすると、「そうだそうだ」と、自分では想像もしてなかったくせに満足する。

 申し訳ないなあと頻繁に思う。
 そしてやはり、ありがたいなあと思う。

 私だって皆を信用しているし、やっぱり劇団で創る舞台はいい。
 何より真面目だしね。MONOのメンバーは。
 
 昨年、ある演出家と話していて、ちょっと腹が立つことがあった。
 「いやあ、うちは役者が力不足なんでねえ」と、その人は言った。
 「それはお前の責任だろ」と私は喉元まで言葉が出かかったが、かろうじて我慢した。

 いい劇団からはいい役者が何人も出てくる。
 それは当然のことだ。
 才能のある作家や演出家の元にいい役者が集まるということもあるけれど、それだけじゃない。
 劇団によってカラーがある。
 演技にしたって、許されること、許されないことが違う。
 基準がきちんとしているところからは、きちんとした役者が出てくるのは当たり前のことだ。
 
 演劇観や筋道もなくやっている演出家の元では、役者は絶対に伸びないしね。その役者に才能があったとしたら、勝手に伸びて、どこかでその演出家に見切りをつけるだろうね。
 
 だから、芝居を観ていて、取り立てて傑出した役者がいなくても、ダメな役者が一人もいない作品を見ていると、ああ、ここの演出家はまっとうなんだなあと安心したりする。逆に一人だけ突出してうまかったりして、他がダメな場合は、まあ、その役者個人の手柄だ。

 演出はひまわりに対する太陽のようなもんだね。
 花がきちんとした方向を向けるように、日を照らす。そのためには考えることも必要だし、明確な基準を携えて稽古場に臨むことが肝心だ。
 ちゃんとやっていれば、役者は伸びるはずなのだ。
 
 一つの作品に出演している役者全員に対してももちろんだけど、劇団なんて同じメンバーで活動を続けているわけだから、なおさら基準は大事だ。
 それは演出家の責任だと思う。
 
 例えばMONOでは一切アドリブはない。
 台詞の間のつなぎですら全部決めていく。
 稽古場で試して、台詞を足したり削ったりはするけれど、一度決めたら間合いも含めてしっかり稽古し、本番ではきちんとそれを出す。
 それが作り込まれた芝居の醍醐味だと考えている。
 正しいことかどうかは知らないけど、少なくともMONOの役者でアドリブをいう人はいない。
 それは劇団の一つのカラーだ。

 いつも出てくれている若い役者さんたちも、同じルールで芝居をやってくれるようになった。
 これでダメだったら、やっぱり私の責任だ。

 頑張ろう。

 明日は朝から関西の記者さん達の前で「ハテノウタ」の宣伝。
 そのあとは宮崎に向かって「板子乗降臨」の初日を見る。
 だから今日は徹夜だ。飛行機で眠ればいいしね。

 写真は稽古をしている京都芸術センターの駐輪場。
 全く関係ないな、文章と。

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posted by 土田英生 at 03:42| 京都 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする