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MONO代表・土田英生のブログです

2018年03月29日

休憩中

 時間が経つのは早い。
 ブログを更新する余裕もなかった。
 前回書いたのはMONO『隣の芝生も。』初日前夜だ。
 精神状態も最悪の時だ。幕が上がる直前は毎回沈む決まりになっている。
 「これまででもっともひどい作品ができてしまった」という気分になってしまうのだ。
 始まれば大丈夫になるんだけどねえ。もちろん辛辣な意見だってあるだろうけど、それでもお客さんが笑ってくれたり、それなりにいい感想をもらったりしてやっと落ち着いてくる。

 これをずっと繰り返してきた。
  
 無事に幕を開け、名古屋、東京、大阪とすでに公演が終了した。
 面白い作品になっていると思う。キャスト、スタッフもとてもいい。
 去年、特別企画を一緒にやった5人もはっきりと伸びた。 
 このことは改めて書こう。

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 今回の芝居は解釈が人によって違う。
 私なりの見解もあるのだが、それを書くのは野暮だね。まだ四日市と北九州で公演が残っているし。

 その二箇所の近辺の皆様、お待ちしております!
 →公演サイト 

 で、こうしてブログを書いているけれど、余裕がある訳ではない。
 むしろない。
 今も私は苦しんでいる最中だ。
 休憩時間にこれを書いている。
 崖っぷちに立っている感じだ。
 
 4月15日から始まるドラマ『崖っぷちホテル!』。
 →番組公式サイト
 
 このドラマの脚本を書かせてもらっている。
 クランクインして撮影も順調らしい。公演が終わったら顔を出そうと考えている。
 顔合わせの本読みでも役者さんはとてもハマっている感じだったので楽しみだ。
 
 すっかり春になった。
 ジーンズの下にタイツ的なものを着用しなくなり、トイレがとても楽になった。
 京都の自宅近くにはコンビニができて気軽に素焼きアーモンドを買えるようになった。

 けれど、ちょっと恥ずかしいんだよね。
 毎日アーモンドを買うし。
 きっと店では「アーモンド男」というあだ名をつけられていると思う。

 悪いことではないんだけど……。
 私は覚えられやすい顔をしているようだ。

 下北沢でも事務所の近くにあるコンビニのうち、二軒では挨拶をされてしまう。
 レジで「髪きりましたね」などと話しかけられたりするし、ある日などは、買い物をして店を出た時、バイトの子が後ろから走ってきて「私、ちょうど上がりなので……」と言われてなぜか駅まで一緒に歩いたこともある。
 なんなんだろ?
 私がイケメンだったら、モテているんだと勘違いもできるんだけどね。
 どうもそうじゃない。
 だいたい、男女問わずだし。
 下北沢の服屋さんも前を通ると「最近、京都に帰ってます?」と声をかけられたりする。
 そういえばロンドン留学中も飲んで帰って来たりすると、近所の人から『ヒデオ!! ドランク!』とからかわれたりしていたし、近くの店で働くネパール人の店員さんからはレジでいきなりプレゼントをもらったこともある。
  
 京都でも同じことが起こっている。
 前まで頻繁に立ち寄っていたコンビニでも、店に入った途端に「こんにちは。今日、ゆでピーナツ切れてるんです」と牛乳を買おうとしていただけの私に話しかけてくる店員さんがいたが、今回の店でもすでに同じ現象が起きている。

 店がオープンして二回目に訪れた時だ。
 レジは前日と同じ子だった。
 と、彼女が笑いながら「今日もありがとうございます」と言うので、「明日からしばらく来ないんですけどね」と答えた。まあ、こういう一言が余計なんだろうけどね。
 次の日から名古屋に移動だったのでついつい言ってしまったのだ。
 すると、「ええ? どうしてですか?」という予想外の返事が返ってきた。
 私は「いや……仕事で……しばらく京都を離れるので」としどろもどろで答えた。

 そして名古屋公演があり、京都には戻ることなくそのまま東京へ。

 二週間ぶりに京都に戻り、そのコンビニ立ち寄った。
 と、レジで「戻ってきはったんですね」と言われた。
 「ええ」と、私は答える。
 「だけど、私、明日から三日間休みなんで、会われへん」と彼女は言う。
 この衝撃的な発言をに私はどう返したらいいのかわからなかった。
 「じゃ、四日後に、また」と意味不明な答えをしてしまった。

 さっき眠気に襲われて強眠打破を買いに行ってきた。
 レジは見たことのない男性だった。
 店を出ようとすると、「ありがとうございました!」と後ろから声がした。
 振り返ると彼女が笑っていた。私も思わず手を振ってしまった。
 もうあの店では変なものは買えない。
 上品なものだけ買うことにしよう。
 
 ……こんなことを書いている場合じゃない。
 自分の家に入れなくなった話を書きたかったんだけどね。
 もう休憩は終わりだ。 
posted by 土田英生 at 01:48| 京都 | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月10日

いよいよ初日! 「隣の芝生も。」

長い間、更新しなかった。
それには理由がある。もちろん忙しかったのもあるが、それでも私は忙しい時ほどブログを更新したくなるので、それが一番の原因ではない。

私は仕事や写真のデータなどを外付けのハードディスクに保存していたのだが、それが突然故障してしまいそれらが全て取り出せなくなったのが大きい。それでなんだかパソコンを触るのが嫌になってしまったのだ。もちろん仕事ではMacを使って書いているけど、それ以外で使うことがなくなってしまった。

 しかし、明日はMONO「隣の芝生も。」の初日なので思い切って更新することにした。宣伝しないといけないしね。まあ、Macを劇場に置いてきてしまったのでこれもiPhoneで書いてはいるんだけど。

 今回も台本を書くのには苦労したけど、なんだろ? なんだか……台本を書くモチベーションが今までと違ってきた。どうしてこんな思いをしているのか分からなくなることが多くなった。何が面白いのか、と、頭の中が真っ白になる変な感覚に何度も襲われた。こんなことは初めてだ。自分の中で何が起きてるのかと自問した。

 書いているときは本当に孤独で、どうしても理解者を求めたくなっちゃうんだよね。けれどそんなことはどだい無理な話なのだ。MONOで新作を書くことと、自分が作りたいものはイコールだと思い過ぎていたのかも知れない。皆からもらう声に助けられることも多くあるんだけど、同時にそのことでやりたかったことが分からなくなってしまうこともある。想いを突き通す力と、そのことから生じる孤独に耐える強靭な精神力が必要だ。どうも私はそこが弱いね。これは愚痴でもなんでもなく、本当にそう思う。劇団や気心知れたメンバーに甘えたらダメなのだ。
 
 途中からはそのことにかなり自覚的になった。だからおかしな感覚だった。やる気満々で元気な自分のすぐ裏側には別の自分が座っていた。

 今回の芝居がどんな風に映るのかは幕が上がってみないと分からないけど、今の私にできることは自分の思いに正直に舞台と向かい合うことだけだね。その後のことは終わってから考えればいい。
 
初日前は最もナーバスになるね。

 けど、今創れるものを、みっともなく創ったつもりだ。なので……皆に観てもらいたい。

 MONO「隣の芝生も。」
 情報は以下から!

 

posted by 土田英生 at 01:16| 京都 ☁| MONO | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月09日

初逃避

 締切のある仕事をしている人なら分かってくれると思うが……ああ、ああ、本当に嫌だ。
 どうしてだろうか? 
 好きなことを仕事にしているのにね。
 書いている間は苦しくて仕方ないので、すぐに休憩を挟み、なんとか理由をつけて取りかかるのを回避しようと試みる。無意味に部屋掃除をしたり、お風呂に長く入ってみたり、そして……更新する必要のないブログを書いたり。
 
 ああ、今年に入って初めての大胆な逃避活動だ。
 初逃避だ。

 もちろんこのブログの前にありとあらゆる逃避は試みた。

 昨日の夜中、トイレがコポコポいう気がした。
 どこかで排水が詰まりかけているのかも知れない。
 だったら「ラバーカップ」を買わないとと考えた。
 スポスポするやつ。

 いや、実際はそんなものを買う必要はない気がするのだが、逃避活動の一環だったんだろうね。
 で、いつものようにAmazon。

 今日の昼間、仕事をしながら、あのスポスポがいつ届くのかが気になった。
 Amazonのサイトから配送状況を見る。

 運送会社はヤマト運輸だ。クロネコだね。
 追跡番号が分かったので、クロネコのページに行ってみた。

 と、私は知らなかったのだが、LINEと連携して会話形式で日時変更や配送日時の確認が出来ると書いてある。これは、これはやらなければ。

 脚本から逃げる言い訳が見つかった。

 早速、登録をしてみる。
 そしてLINEを開いた。
 ヤマト運輸とお友達になった。

 すると。

 『ご用件をどうぞ。「いつ届く?」「日時変更」など話しかけてみてください』
 
 と、コメントが来る。

 え? 
 いきなり、いきなり話しかけろって言われても……。
 友達になったばっかりだし。
 そんな積極的なの?
 なんと返そうか悩んだ。
 そして……「あの」と書いたところで間違えて送信してしまった。

 するとまたすぐに、

『「いつ届く?」「日時変更」「コンビニ受け取りにしたい」など、知りたい情報を入力してみてください』

 というコメント。
 グイグイ来るね。

 なるほど。AIで自動返信されるらしい。
 けど、どんな言葉なら認識されるのかが分からない。
 「いつ届く?」は例文にもなっているので大丈夫なんだどうけど、そんな失礼なことはできない。
 だって友達追加したばっかりだよ。

 もちろん時間指定はしたいんだけどさ。

 迷った挙句、追跡番号を書いてみた。
 そして『明日、届く時間が知りたいです』と、送ってみた。

 一瞬で返信が来た。

『お問い合わせの結果は以下の通りです』
 
 おおおお。
 私の荷物の情報が出ている。通じた!
 9日に到着だと書いてある。
 ただ、時間は載っていない。時間が指定したいのだ。

 すると……すぐに『お届け日時を指定されますか?』というコメントが来た。

 そうなのだ。それが私の希望だ。
 分かってくれてるねえ。
 もしかしたら、お前とはうまくやっていけるかも。
 
 え? だけど、どう返信したら……?
 「はい」でいいのか、それとも日時だけを書いた方がいいのか?

 失礼はいけない。

 「その方がありがたいです」と返信してみた。

 と……。
 
『「いつ届く?」「日時変更」「コンビニ受け取りにしたい」など、知りたい情報を入力してみてください』 
 
 ……元に戻ってしまった。
 こいつはどうやら、キビのわからない相手らしい。
 お前とは恋愛はできない。

 だったら……こっちも、こっちも、事務的にやってやる。
 と、決意したのにも関わらず、「いつ届きますか」とやや丁寧になってしまう。
 
 するとまたさっきと同じ情報が出ててから、

『お届け日時を指定されますか?』

 なるほど。そこに戻ったんだね。
 もうお前が恋の駆け引きをするつもりないということは分かった。
 だったらだ、気を使ってはいけない。
 9日午前中とだけ書けばいい。
 相手はAIだ。
 丁寧さは必要ないってことだもんね。

 と……思ったが、「9日午前中だとありがたいです」と送ってしまった。

『お届け日時を指定されますか?』

 ……「ありがたいです」が邪魔らしい。
 ああ、もう!
 
 こうなったら「時間指定」とだけ送ろう。
 もう、もうお前には金輪際気遣いしないのだ。
 多少、傷ついても……もう、それは、俺のせいじゃないからな。

 「時間の指定したい」

 という、カタコトな感じの中途半端な文章になってしまった。
 
 すると……。

『❗変更前の最終確認です❗
【伝票番号】 ×××××××
【お届け希望日】1月9日(火)
【お届け希望時間】午前中

お届け希望日時はこちらでよろしいですか?
よろしければ「はい」、訂正が必要な場合には「いいえ」を入力してください』


 と、いう返信が来た。
 やった!
 
 しかも、今度は「はい/いいえ」と入力しろと書いてくれている。

 迷わず「はい」と送った。
 
『お届け日時の変更が完了しました
【お届け希望日時】1月9日(火)午前中
お届け前に変更いただきありがとうございました』


 うまく行った!
 私は喜んで「よろしくお願いします」と返信した。
 
 と……。

『「いつ届く?」「日時変更」「コンビニ受け取りにしたい」など、知りたい情報を入力してみてください』 

 という返信が来た。
 やっぱりこいつとは恋はできない。

 ……仕事に戻ろう。
 もう逃避は終わりだ。
posted by 土田英生 at 06:21| 京都 ☁| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする