表紙に戻る
MONO代表・土田英生のブログです

2017年12月24日

極端

 札幌にいる。今日は戯曲講座の2回目だった。
 プロットと箱書きを全員提出してくれていたので、それを元にやったのだが……講座が5時間あると勝手に思い込んでいた。実際は3時間だったのでやや尻切れになってしまって反省している。
 終わってから参加者数人とご飯に行き、早い時間にホテルに戻ってきた。

 湯船に浸かり、さて仕事しようと張り切ったのだけど、睡魔に襲われている。
 本来は負けずに闘いたいのだが負けている。
 昨日も結局、あまり寝ていないからだ。
 
 昨日は脚本を書いていたのだが、なぜか猛烈に肉が食べたくなった。
 いや、数日前からずっと食べたかった。
 しかしそんなことをしている場合ではないと思い、我慢して脚本を書いていた。
 夕方。お腹が空いた。ご飯は食べなければ。
 やっぱり肉を食べよう。どうするか? 焼肉がいい。

 ふと、前に友達からご飯に誘ってもらっていたのを思い出した。もし24日に時間があれば何か食べようと言われていたのだけれど、24日はワークショップをすることになったので断っていたのだ。
 だから昨日、焼肉だけ付き合ってもらおうと思った。
 
 夜は三時間ほど眠り、戯曲講座の準備をして、朝の飛行機で札幌までやってきた。
 それで今だ。
 ああ、やっぱり眠たい。

 「極端」ということについて書きたかったけれど、それも無理そうだ。
 タイトルだけ残ってしまったけど、もういいや。
 明日、東京に戻ってそのままワークショップをするので、その準備もしたいんだけど、これも無理。
 とりあえず眠ろう。
 朝起きてやろう。

 寝不足には慣れてるのに、どうしてこんなに眠たいんだろう?
 ホテルに戻って、猛烈に腕立て伏せをしたせいかもしれない。

0876858B-517B-4327-A7C1-86AFCE5D09DC.jpg

posted by 土田英生 at 00:56| 北海道 ☔| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月22日

土座

 誰でもそうだと思うけど、年末は忙しい。

 私にとって去年の12月は本当に苦しかった。
 小説「プログラム」、宮崎県立芸術劇場の「板子乗降臨」、NHK-BSの連ドラ「この世にたやすい仕事はない」を書いていた。31日もこの事務所で紅白を見ながらドラマの脚本を書いていたのを覚えている。
 今年はそれほどではない。書かないといけないのはドラマとMONO「隣の芝生も。」。……タイトルの最後の「。」がややこしいな。
 ただ、現在はドラマだけに集中していて、「隣の芝生も。」はまだ書き出してもいない。休憩時間に、息抜きのように箱書きなどをしている程度だ。
 けど、ウッディアレンの「重罪と軽罪」をもう一度観ないと。
 全然違う話なんだけど、「隣の芝生も。」の着想のヒントになっている作品だからだ。京都にはDVDがあるはずなので帰ったら観よう。

 去年ほどではないにしても、今もだいたいパソコンの前には座っている。
 「師走はお坊さんが走るというけど、私も走っている」的なことを毎年書いたりしてる気がするけど、正確に言えば私は忙しくなると走らない。座る。座る時間が長くなるのだ。
 だから私にとっての12月は「師走」などではない。
 土田も座る月なので「土座」だ。
 ……読み方どうしよう? 
 「つちざ」だともう一つだし、「どざ」もゴロが悪いしね。
 「師走」は「しはす」……だとしたら、まあ、「どすわ」でいいか。
 京都だし。「『どすわ』は忙しいどすわ」というね。
 いうね、じゃないな。やばいな。ワインを飲みすぎたのかもしれない。
 
 昨日はMONO特別企画に出たメンバーでワークショップをやって、そのあと流れで忘年会的なことをした。
 最後にワインを開けたらみんな帰ってしまったので、今日は一人でその残りを飲んでいたのだ。
 忙しいくせに……今月は土座だというのに……ワインなんか飲んでいる場合ではないのはわかっている。
 けれど、昨日、プチ忘年会をお開きにした後も私はかなり頑張ったのだ。
 仮眠を取り、夜中の2時に起き、そこから朝の8時まで脚本を書いた。
 昼間はカザフスタンからきた劇団の芝居を観て、夕方の6時からの5時間、脚本の打合せをしていた。
 今日はすでに書き上がっている最初の方の何話かを一から見直すという、とても真面目な打合せだった。だからワインを飲むくらい許されるはずだと思っている。

 ……いやあ、今日も自分を恨んで少しだけ褒めて、そして呪った。
 もう書き上がっている脚本なのに、打合せ中、プロデューサーや監督の意見を聞いていると、「あ、だったらこうした方がいいな」とアイデアを思いつく。そしてそれを言うかどうかちょっと迷う。
 なぜなら、言ってしまうと全面的に書き直さないといけないことになるからだ。
 はっきり言って面倒だし辛い。
 小さな直しは問題ないけど、設定なんかを変えてしまうと、本当に直すのは大変なのだ。
 台本でも脚本でも、微妙なバランスで成り立っている。
 一つ設定を変えれば、シーンが丸ごと必要なくなったりして、そうするとそのシーンで出していた事情が説明できなくなったりする。だから結局、一から直さないと駄目だったりするのだ。

 私はとても怠け者だけど、面倒だからやめるという選択だけはしないと言い聞かせている。
 その選択だけが私をなんとかしてくれているとも思っている。
 この前も、組んでいるプロデューサーが何気なく言ってくれてハッとした。

「土田さん、こっちのオッケー出ても、自分で納得してないと書き直したいって言ってくれるから、だから信用してるんですよね」
 
 この言葉をもらった時も、私は書き直したいと言うかどうかかなり迷ったのだ。
 だから、この言葉を聞きながら「思いっ切り頬を殴れ。途中で一度悪い夢を見た。君が殴ってくれ」と、メロス気分になった。

 まあ、言い出してしまえば、やるしかないしね。
 だから今日の打合せでも直したいと思うことは全部言った。
 結局……最初のシーンから全部直す。それでいいんだよね。
 いいんだけど、最終的には自分を呪った。

 一人で飲んでいるとアルコール回るね。 
 もう朝だしな。
 で、回ると……ま、今は置いておこう。

 本当は今年は年末を嵐山で過ごすつもりだったのに。
 28日の夜にもこっちで打合せが入ったので、帰れたとしても最短で29日。
 仕方ない。なんせ土座だしね。
 
 写真は嵐山。
 この前紅葉を見にブラブラしてた時、海外の雑誌かなんかが撮影をしていたので……それを撮った。
 
 
_MG_8810.jpg
posted by 土田英生 at 05:37| 東京 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月19日

隣は何をする人ぞ

 松尾芭蕉の句に「秋深き隣は何をする人ぞ」というのがある。
 「秋深し」だという意見もあるらしいが、ま、それはいい。
 芭蕉が亡くなる十日ほど前に詠まれたものだ。
 俳句にはまったく詳しくないけど、床に臥せながら隣の人の物音を聞き、人恋しく思ったんだろうね。

 下北沢の事務所にこもってだいたい夜中はずっと書いている。
 いろいろと考えなければいけないことも抱えつつ、それでも締切に追われて必死で書いている。
 素焼きアーモンドとチョコレート効果を食べながら、ああでもない、こうでもないと悩んでいると、隣からは笑い声などが聞こえてくる。
 『こっちは大変なのに、ふん、幸せそうに』と思ったりする。

 けど、実際は違うんだよね、きっと。

 昔、よく交通量調査のバイトをした。
 1日中、座ってカチカチとカウンターで車の数を数え続ける。
 時間が全然経たなかった。そんな時、通り過ぎて行く人たちのことが羨ましくて仕方なかった。
 『いいなあ、あの人たちは今自由なんだなあ』と、羨望の眼差しで見つめていた。

 けど、あの人たちが幸せだったのかどうかは判断しようがない。
 きっとそれぞれいろんな問題を抱えて歩いてたはずだ。莫大な借金を背負っていたのかも知れないし、もしかしたら不幸のどん底にいた可能性だってある。
 
 私たちは自分の抱えている問題だけが大変で、いつだって他人が羨ましい。
 
 その感触をコメディにする。
 MONOの新作の話だ。
 いきなりだな。
 松尾芭蕉とか書きながら、結局舞台の宣伝だ。

 タイトルは『隣の芝生も。』

 隣合わせに並ぶ会社。お互いのことは詳しくしらず、印象だけで相手のことを羨ましく思っている人たちの話だ。登場人物は10人。それが二つの部屋に分かれてそれぞれの話が展開する。ま、実際はもう少し入り組んでいるんだけどね。両方に関わる登場人物もいるし。途中で話が絡み合ってくる予定だし。
 そうだ。
 まだ予定だ。
 どうなるのかはわからない。まだ書き出してないし。

 ツアースケジュールが公表された。→
 
 今回は名古屋が初日だ。
 稽古は京都でやる。
 もうどこの劇団なのか不明だ。
 出演者10人のうち、東京在住が7人。1人が大阪。もう2人が京都。しかもこの京都の2人のうちの1人は私だ。ちなみに今年、私が京都にいたのは全部で2ヶ月くらいしかないし。
 
 MONOの現メンバー5人とこの前の特別企画「怠惰なマネキン」に出ていた5人。その10人が出演する。
 
 私にとっては3年前くらいから考えていたことだ。

 どこの劇団でもそうだと思うけど、活動を共にしていると、芝居を創る上での文法のようなものができて行く。全体で守るべきものが緩やかに醸成され、それが役者個々の身体にも入っていく。
 MONOも長くやっているので、まあ、それは確実にある。
 台本を書きながら「あ、ここはこういう愉快な感じにしよう」と思ったりして、MONOのメンバーにやってもらうとすぐにイメージ通りのものができる。
 だからこそマンネリに陥らない為の挑戦は必要だけど、それでもやっぱりベースが揃ってないと創っていけないんだよね。

 他にもそういう役者が欲しいと思った。下北沢を歩いていて、突然、思ったことを覚えている。すぐに制作の垣脇さんに電話をして「俳優育成の講座をやりたい」と伝えた。
 金銭的には赤字だったけど、そこで出会ったメンバーと3年間試行錯誤を繰り返した。

 で、今回につながった。いや、無理やりつなげたのかも知れないけど。

 ……と、書きながら、私はまだ締切の中にいる。
 今日中にこれを書き上げ、「隣の芝生も。」にちょっとは手をつけたい。

 
IMG_7305.jpg


 京都の家の窓。
 近所では私が何者なのかと噂されているようだ。
 普段いないくせに、突然帰ってきていたりする。
 しかも部屋を暗くし、ヒーリングミュージックをかけてたりする。
 向こうからしたら、まさに「隣は何をする人ぞ」だ。

 家の中ではこんなことになってるんだけどね。

IMG_7469.jpg
posted by 土田英生 at 09:03| 東京 ☀| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする